制震ダンバーのすごい効果とは? こんなところにも使われています。

今後50年以内に高確率で起こるといわれている南海トラフ地震。
また、ここ20年に日本は二度大震災に見舞われています。
「自宅も耐震工事をして地震に備えたい」と考えている方も多いでしょう。
しかし、耐震工事はお金がかかります。
そこでおすすめしたいのが制震ダンパーを使った制震工事です。
今回は、制震ダンパーとはどのような装置かということや、その効果や種類、制震ダンパーを使った木造住宅のリフォームの方法などをご紹介します。
制震ダンパーをの効果を知りたいという方や、制震ダンバーを使った制震工事について興味があるという方はぜひ読んでみてくださいね。

1.制震ダンパーとは?

この項では、制震ダンパーの特徴や役割をご紹介します。
耐震工事や免震工事とどこが違うのでしょうか?

1-1.制震ダンパーの役割とは?

制震ダンパーとは、建物の壁の四隅や土台と梁(はり)の接合部分、通し柱と梁の間などに設置して地震の揺れを吸収する装置です。
地震が起きると地面の揺れが建物に伝わり、建物をゆがませたり壊したりします。
そのエネルギーを制震ダンパーが吸収することで、揺れが建物に伝わるのを防いでくれるのです。
商品にもよりますが、地震全体のエネルギーの約7割程度は吸収できるとされています。

1-2.制震ダンパーが活躍している場所とは?

制震ダンパーが活躍しているもっとも身近な場所は、高層ビルです。
地震は建物の上層部に行くほど大きく伝わりやすいという特徴があり、実際に東日本大震災では震度3の揺れで大阪市咲州庁舎(54階建)の上層階の壁が壊れる被害がありました。
そこで、制震ダンパーを使って建物に伝わる揺れを吸収することで、地震が起きても上層階に揺れが伝わらないようにしている高層ビルは多いのです。
実は高い建物に制震装置を使って揺れが伝わるのを防ぐ、という工法の歴史は大変古いのです。
奈良の法隆寺に建っている五重塔は世界最古の木造建築として知られていますが、そこには制震装置の原理がしっかりと組み込まれています。ですから長い間地震にも耐えてこられたのですね。

1-3.制震工事と耐震工事、免震工事の違いとは?

耐震工事とは、壁を多くしたり頑丈にしたりして地震の揺れに耐える住宅を作ることです。
日本の伝統的な家屋は壁が少なく、梁と柱で屋根を支える構造ですからどうしても地震に弱いのです。
ですから壁を強固にすれば必然的に地震に強い家ができます。
免震工事とは、土台と建物の間に特殊な装置を挟み、土台と建物を切り離すことにより、地震の揺れを建物に伝わらないようにする工事です。どちらも制震工事と同じように地震に強い家を作るということは同じです。
しかし、耐震工事や免震工事がどちらかと言えば新築の家向けの工事なのに対し、制震工事は新築だけでなくリフォーム工事にも適しているのです。

2.制震ダンパーのメリットとは?

では、制震ダンパーを取り付ける制震工事は耐震工事や免震工事に比べてどのようなメリットがあるのでしょうか?
この項ではそれをご紹介します。

2-1.新築にもリフォームにも対応できる

制震ダンパーは梁から土台近くまで届く大きなものから、家の通し柱と梁の間に就ける小型のものまでいろいろな種類があります。
ですから、新築だけでなくリフォーム工事も簡単に行えるでしょう。
新築の場合は梁と柱を立てたら制震ダンバーを設置して壁を作ります。
リフォームの場合は壁の一部を壊して制震ダンバーをつければよいのです。
耐震工事や免震工事よりも簡単で、短期間で済むでしょう。
また、制震ダンバーは繰り返し揺れを吸収してくれるので、大きな本震のあとの震度5以上の余震にも耐えてくれます。

2-2.費用が安い

制震工事や免震工事は新築でもお金がかかります。
また、リフォームをしたいという場合では、壁を増やしたり土台を補強しなければならず、これもまたお金がかかるでしょう。
住宅によっては新築と同じくらいの費用がかかるかもしれません。
しかし、制震ダンバーを使った制震工事は、耐震工事の2分の1、免震工事の10分の1の価格でできます。
これならばローンを組むなどすれば、無理なく工事が行えますね。
また、地震で破損されない限りメンテナンスの必要もないので、維持も簡単です。

2-3.工事期間が短い

耐震工事や免震工事は壁と土台の工事ですから、ある程度の期間がかかります。
しかし、制震工事は柱と梁の間に制震ダンバーをつけたり、壁の一部を壊して同じように装置を付けるだけですから、3~4日あれば工事が終了します。
また、住人がよそに移動する必要もなく、家具の移動も最低限で済むでしょう。
年を取った親が住む古い住宅をリフォームしたい、というケースでもおすすめです。
ただし、土台や梁が経年劣化により傷んでしまった場合は別の工事も必要ですので注意してください。

3.制震ダンバーはどんな住宅にもつけられるの?

制震ダンバーは基本的に木造住宅でも鉄筋コンクリートの住宅でも取り付けることができます。
制震ダンバーはいくつか種類があり、工務店によって取り扱っているものがことなります。
ですから、最寄りの工務店に依頼をしてみるか、ネットで見つけた制震ダンバーを取り扱っている工務店に問い合わせをしてみても良いでしょう。
ただし、制震ダンバーを取り付ける条件は、「土台や梁が傷んでいないこと」です。
たとえば、築年数が経った家は、土台や梁、柱の一部が腐食している場合があります。
さらに、住宅によっては手抜き工事が行われていて、制震ダンバーを設置することができないものもあるでしょう。
特に築40年以上の住宅は制震ダンバーを取り付ける前に、家の土台や梁を調べてもらいましょう。

4.こんな業者に気を付けて

一時期よりはだいぶ減りましたが、依然として耐震リフォーム詐欺は行われています。
このような業者はある日突然飛び込み営業をかけてきて、「お宅の家の前を通りかかったのだが、だいぶ雨どいや屋根が傷んでいる。今ちょうどキャンペーン中で安く工事を受けられる」といった文句で勧誘をします。
最初は屋根や雨どいを直すといって家を点検し、さらに高額の耐震工事をすすめる手口が一般的です。
しかし、道を歩いていてわかるほど屋根や雨どいが傷んでいれば、必ず雨漏りなどの不具合が出てきます。
また、制震ダンバーの取りつけは、実績のある業者が行わなければ本来の効果を発揮できません。
くれぐれも話を聞いたりせずにすぐに断りましょう

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は制震ダンバーの特徴やメリットなどをご紹介しました。
まとめると

  • 制震ダンバーは、建物に伝わった揺れを吸収する装置
  • 高層ビルに取り付けられることが多いが、一般住宅でも使用可能
  • 耐震工事や免震工事に比べて費用が安くメンテナンスも不要
  • 新築だけでなく、リフォーム工事でも取りつけ可能

ということです。制震ダンバーを使った制震工事は免震工事や耐震工事に比べてマイナーです。
しかし、壁が少なく、柱や梁で屋根を支えるタイプの伝統的な日本家屋には最も適した装置といえるでしょう。
また、制震ダンバーは地震だけでなく強風や車の通行による振動も吸収してくれます。
ですから、幹線道路沿いのお宅なども取り付ければ静かな生活が可能でしょう。
制震ダンバーに興味が出てきたという方は、最寄りの工務店や制震ダンバーを扱っている工務店に相談してみてください。