
乾電池やバッテリーの正しい処分方法は? 種類別に捨て方をご紹介
乾電池は種類が多くて分別が難しく、何ゴミで捨てたらいいのか分からないという方も多いでしょう。また、ニッケル・リチウム電池や、パソコンなどのバッテリー類の処分方法も悩みの種です。適当に捨ててしまうと、発火や爆発といった事故の恐れもあります。また、乾電池を正しく処分すれば、適切にリサイクルされて地球環境の保全にも役立つのです。
そこで今回は、乾電池の種類ごとに、その処分方法をご紹介します。
乾電池を捨てたい方・処分方法を知りたい方は、ぜひ最後までこの記事を読んでみてください。
1.乾電池は何ゴミ?
まずは、乾電池の種類や、乾電池は何ゴミとして捨てるのかをご紹介します。
1-1.乾電池の種類
乾電池の種類について、見た目ごとにご説明します。
1-1-1.筒状・円筒状の電池
乾電池の中でももっとも一般的な筒状の電池は、アルカリ乾電池・マンガン乾電池です。サイズは、単一~単四などがあります。
1-1-2.ボタン型の乾電池
ボタン型の乾電池には、水銀を含んだアルカリボタン電池・酸化銀電池・空気亜鉛電池があります。ただし、「CR」「BR」と書かれているものはボタンのような形をしていますが、これは「コイン型リチウム電池」です。ボタン電池とは異なるので注意してください。
1-1-3.充電式電池(バッテリーなど)
小型家電などに入っている、バッテリー式の電池には、ニカド電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・小型シール鉛蓄電池などがあります。使用後のバッテリーでも、貴重な資源を含んでいるためリサイクルすることが義務付けられているのです。
1-2.電池は何ゴミ?
このように、電池にはさまざまな種類があります。種類や自治体によって、その電池が何ゴミとなるかが異なるので、以下を参照にしてください。
- 筒状の乾電池:自治体回収に出せる。電気ゴミ・有害ゴミ・不燃ゴミなど、自治体によってゴミ区分が異なる
- ボタン電池:自治体では回収できない。地域の回収ボックスに投入する。ただし、コイン型リチウム電池(「CR」「BR」の表記があるもの)は自治体回収可能
- 充電式電池:自治体によって、電気ゴミ(危険ゴミなど名称はさまざま)として回収しているところもある。電気店や市営区営施設などのリサイクルボックスで回収する
2.乾電池の処分方法
次に、乾電池の処分方法について、具体的な方法をご紹介します。
2-1.乾電池は絶縁してから捨てる
あらゆる電池は、絶縁してから捨てる必要があります。電池容量が残っているまま、ゴミ袋の中でほかの電子部品や金属などに触れると、ショート・発火の可能性があるためです。これらのリスクを防ぐためには、電極部にセロハンテープなどを貼って絶縁する必要があります。ボタン電池やコイン型電池は、全面を包むようにテープを貼ってください。バッテリーは、端子部にビニールテープなどを貼ります。絶縁については、どの捨て方でも共通して必要な手順となりますので、必ず行いましょう。テープの貼り方はこちらの図解もご参照ください。
2-2.筒状の電池の捨て方
アルカリ電池・マンガン乾電池などは、自治体回収で捨てることができます。ゴミ区分については、上記のとおりです。自治体のHPで確認してください。可燃ゴミとして捨てると、爆発・発火の恐れがあるので絶対にやめましょう。
2-3.ボタン電池の捨て方
腕時計(酸化銀電池)・補聴器(空気電池)・電子体温計(アルカリボタン電池)など、水銀を含んでいるボタン電池は、地域が設置している回収ボックスに捨てます。基本的には自治体回収は行っていませんが、地域やマンション・アパートによっては、まとめて回収してもらえる場合もあるので、念のため確認してみてください。
市区町村で、ボタン電池を回収してくれる店舗はこちらから検索することが可能です。
→ボタン電池回収推進センター
※都道府県・市区町村を入力すると、回収場所が一覧で表示されます。
また、前述のとおり、コイン型リチウム電池(「CR」「BR」の表記があるもの)は自治体回収となりますので、回収ボックスに入れないよう注意しましょう。
2-4.バッテリー類の捨て方
バッテリー式電池は、自治体の電気ゴミ(危険ゴミ)として回収に出すか、お近くの電気店の回収ボックスなどに投入してください。大型の家電量販店ならだいたい回収ボックスを設けています。→リサイクルボックス見本。電子機器本体にバッテリーを入れっぱなしで捨てないようにしましょう。
3.乾電池を処分するときの注意点
次に、乾電池を処分する際の注意点などをご説明します。
3-1.ショート・発火に注意
ショート・発火の危険性を避けるため、以下の対策をしましょう。
- 金属と一緒に捨てない
- テープ類で絶縁する
- 使い切ってから捨てる(市販の電池チェッカーを使うと便利。壁掛け時計などでチェックしてもOK)
- 絶対に可燃ゴミで出さない
3-2.液漏れに注意
乾電池を使用しないまま電子機器などに入れっぱなしにしておくと、液漏れの原因になります。しばらく使わない電子機器は電池を抜いておくか、なるべく早めに処分しましょう。
3-3.分解改造しない
電池内には有害な物質が多く含まれています。改造・分解して内容物が手などに触れると、やけどしたり、電池が破裂したりする危険性があるのです。電池を分解改造するのは絶対にやめましょう。
4.乾電池の処分方法についてよくある質問
Q.充電式電池の捨て時は?
A.充電式電池は、約500回相当のフル充電で寿命が来ます。使用頻度にもよりますが、電池もちが購入当時の半分程度に落ちたら、交換時期といえるでしょう。
Q.乾電池を使い切るには?
A.乾電池を入れて、ラジオや懐中電灯をつけっぱなしにしましょう。
Q.パソコンのバッテリーの捨て方は?
A.「2-3.バッテリー類の捨て方」をご参照ください。パソコンを処分する場合は、一緒にバッテリーも処分できます。各メーカーのリサイクル専用ページをチェックしてみてください。
Q.職場から出た電池の捨て方は?
A.企業や飲食店から出たゴミは、すべて産業廃棄物扱いとなります。普通は、電池を分けてまとめておけば、普段ゴミ回収をしている出入り業者などに回収してもらえるでしょう。
Q.液漏れしてしまった電池の処分方法は?
A.電池の液は素手で触らないようにしてください。電池の液がほかのものに付着しないよう、ラップでしっかり包んでから、上記でご説明した捨て方で処分すればOKです。もし液が手に触れてしまった場合はよく水洗いしましょう。
まとめ
乾電池の処分方法について、ご紹介しました。乾電池は種類が多く、また、自治体によって回収方法や分類名が異なり、処分がやや複雑です。しかし、誤った捨て方をすると、思わぬ事故やケガの原因になってしまいます。今回ご紹介した方法で正しく乾電池を処分し、リサイクルにつなげましょう。