
【解決】仏具や神具の正しい処分方法!仏壇・神棚はどうやって処分する?
仏壇や神棚というのは、日本人の生活に欠かすことのできない大切な仏具・神具です。一家にひとつは必ずあるといっても過言ではない仏壇や神棚ですが、ライフスタイルが多様化中で大きく変化している文化の一つといえるでしょう。近年、住宅事情などから仏壇や神棚を処分して、新たに小さなものに買い替えるということも珍しくはありません。
そこで、仏壇・神棚の正しい処分方法について、方法や詳しくご紹介しましょう。
1.仏壇・神棚を買い替える手順とは?
1-1.仏壇・神棚を知ろう!
住宅事情から仏壇や神棚を小さくすることも選択肢の一つといえるでしょう。仏壇の買い替えや処分を知る前に、仏壇や神棚について知識を深めることも大切です。仏壇や神棚とは、いったいどのようなものなのでしょうか?
仏壇は小さなお寺
仏壇は“お寺の本尊”を模したもので個人の位牌(いはい)を収めるための場所です。仏教の宗派によって形状や作りなどが異なります。住宅事情などから最近では、非常に小さな仏壇も販売しているので状況に合わせて選択可能です。
神棚・祖霊舎(それいしゃ)
神道ではお神札を祀(まつ)る“神棚”と故人を祀る“祖霊舎”の2つがあります。仏教の仏壇にあたるのが祖霊舎で、個人の霊璽を祀るための神具です。仏壇同様に小型にものも販売しているので、住宅の状況によって買い替えるのもよいでしょう。
1-2.仏壇の処分と開眼法要
仏壇を処分する場合、“開眼(かいがん)法要”の有無によって処分の方法が異なります。開眼法要のおこなわれた仏壇を処分する場合には、“閉眼(へいがん)法要”をおこなってから処分するというのが基本です。閉眼法要は菩提(ぼだい)寺や近くの寺院に依頼しておこないましょう。閉眼法要後の仏壇は“仏壇店に依頼して処分する”“粗大ごみとして処分する”“中古仏壇として売る”など自由に処分してかまいません。
1-3.神棚・祖霊舎の処分
神棚や祖霊舎は仏壇とは異なり、特別な儀式などは必要なく新調できます。処分の方法は、神社でおこなう“焚(た)き上げ”で処分するのが基本ですが、仏壇同様に粗大ごみや中古品として処分してもよいでしょう。
2.位牌(いはい)・霊璽(れいじ)の整理方法
2-1.位牌を整理しよう
仏壇を小さなものに買い替えても、複数の位牌がある場合には“置く場所が足りない”ということもあります。そこで、位牌の整理の方法についてご紹介しましょう。
繰り出し位牌
複数の位牌をまとめたい場合には“繰り出し位牌”を利用してみましょう。繰り出し位牌は、薄い板を重ね合わせて一つの位牌にするというもので、通常よりは多少大きくなってしまうものの複数の位牌を一つにまとめることができます。
1基の繰り出し位牌で、10基の位牌をまとめることができるので“仏壇に位牌が多い”という場合には繰り出し位牌を利用してみましょう。繰り出し位牌への切り替えは、僧侶(そうりょ)に“閉眼・開眼法要”を依頼しておこなうというのが一般的な手順です。
位牌を寺院に返す
三十三回忌や五十回忌を迎える位牌は“過去帳”に書き写し、位牌を寺院に返すことも可能です。過去帳への書き写しは僧侶に依頼するのが一般的ですが、自分で書き写してもかまいません。
2-2.霊璽の整理
買い替えた祖霊舎に霊璽が収まらない場合には霊璽を整理する必要があります。霊璽の整理方法についてご紹介しましょう。
霊璽の合祀(ごうし)
複数の霊璽を一つにまとめるためには“合祀祭”をおこなう必要があります。霊璽の合祀用に“合祀型霊璽”も販売しているので、合祀祭を依頼する神職に相談してから購入しましょう。
3.仏壇・神棚をシンプルにしよう!
3-1.仏壇・神棚を買い替える
最近では、生活の多様化などのニーズを受けて仏壇・神棚・祖霊舎なども大きく変化しています。コンパクトな仏壇・祖霊舎も数多く販売しているので、住宅に合わせて最適なものを購入するというのも一つの方法です。
不用になった仏壇や神棚は、中古市場でも需要があるのでリサイクルショップや中古仏壇専門店などに買い取りを依頼してみるのもよいでしょう。
3-2.中古仏壇や中古神棚には需要がある?
信仰の対象である仏壇や神棚の中古品というとあまりイメージがないのですが、“中古仏壇・中古神棚は人気がある”のが近年の傾向です。特に注目を集める中古仏壇・中古神棚についてご紹介しましょう。
人気の高い中古仏壇とは?
宗派、地域によっての仏壇の形状が異なりますが、材料に関しては“黒檀(こくたん)”“紫檀(したん)”“桐(きり)”など木材の中でも高価な材料を使用しています。古い仏壇では、現在入手困難な材料を使用しているものもあるのです。中古仏壇は古いものでも、素材や作りのよいものに人気が集中しています。
需要のある神棚とは?
神棚はお神札を収めるための神具です。中古市場で人気のある神棚は、古いものが人気を集めています。神棚は“作り”が非常に重要で、細部まで丁寧に作っているものが人気です。不要な仏壇や神棚があるという場合には、売ってしまうのも選択肢の一つといえるでしょう。
まとめ
仏壇や神棚を買い替える際に、古い仏壇・神棚をどのように処分すればよいのでしょうか?仏壇と神棚の買い替えのポイントについてまとめてみましょう。
仏壇の買い替えのポイント
- 古い仏壇は閉眼法要をおこなう
- 新しい仏壇には開眼法要をおこなう
- 古い仏壇は自由に処分できる
仏教では仏壇に対しても法要をおこないます。宗派によっては法要をおこなわない場合もあるので、親しい僧侶に相談してみましょう。
神棚・祖霊舎の買い替えのポイント
- 特別な儀式をせずに買い替えが可能
- 使用済みの神棚・祖霊舎は焚き上げで処分
神道では神棚・祖霊舎の買い替えに関しては特別な儀式は必要なく処分できます。神棚の処分は、神社に依頼して焼却処分するのが一般的です。神社への依頼が難しい場合には、粗大ごみやリサイクルによる処分でもかまいません。仏壇や神棚・祖霊舎は位牌・お神札・霊璽などを収めるために使用するので、買い替えの際には、位牌や霊璽などを整理する必要性も生じます。
位牌や霊璽の整理方法についてまとめてみましょう。
位牌・霊璽の整理方法
- 繰り出し位牌・合祀用霊璽で整理
- 過去帳に記載し位牌・霊璽を整理
- 年月の経った位牌・霊璽を整理の対象にする
増えてしまった位牌や霊璽は、それぞれ整理の方法があります。位牌や霊璽をまとめる方法もあるので、買い替えによって収まらなくなってしまった位牌や霊璽をまとめることを検討するのもよいでしょう。整理する際の法要や霊祭に関しては、僧侶や神職などに相談して決めることが大切です。
中古仏壇・中古神棚にも需要がある
仏壇や神棚の中には高価で売れるものもあります。“高価な材料を使用している仏壇”や“作りのよい神棚”は非常に人気です。買い替えによって不要になった仏壇・神棚は売ることを検討するのもよいでしょう。