相続トラブルの原因や解決法は? トラブルを回避するポイントも紹介

「相続トラブルを防ぎたい」という人は多いでしょう。 相続トラブルはどこの家庭でも起こりうる問題です。トラブルが悪化し、家族の仲が悪くなってしまった例も少なくありません。そのような事態が起こらないためには、どうしたらよいのでしょうか。

この記事では、相続トラブルの原因や予防するポイントなどを詳しくご紹介します。

  1. 相続トラブルの現状を紹介
  2. よくある相続トラブルは?
  3. 相続トラブルの原因3つ
  4. 相続トラブルを解決する方法
  5. 相続トラブルを防ぐには?
  6. 相続トラブルに関するよくある質問

この記事を読むことで、相続トラブルを避けるためにやるべきことや、トラブルになったときの相談先などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.相続トラブルの現状を紹介

まずは、相続トラブルの現状や社会的な背景について解説しましょう。

1-1.相続トラブルは年々増加している

現在、相続トラブルは年々増加しているのが現状です。遺産相続に関するトラブルは「上流階級の家庭で起こるもの」というイメージがあると思います。しかし、実際には、トラブルの多くが遺産総額5,000万円以下の家庭で起こっているのです。

1-2.相続税の負担基準が広がった

相続トラブルが急増した背景にあるのは、相続税の基礎控除の改正です。2015年の改正により相続税の基礎控除額が減額され、相続税の負担基準が広がりました。このことにより相続税の課税対象者が一気に増えたのです。

1-3.「平等に相続すべき」という意識が高まった

現在の日本は平等意識が高まってきていることも関係しています。戦前、日本は長男による家督相続が当たり前の時代でした。しかし、現在は「兄弟全員が平等に相続する権利を持っている」という考え方が浸透してきています。長男でなくても自分の権利を主張する人が多くなったのです。

2.よくある相続トラブルは?

相続トラブルの事例として多いものをご紹介しましょう。

2-1.遺産に不動産や土地が含まれているケース

特にトラブルが起こりやすいのは、遺産の中に土地などの不動産が含まれているケースです。不動産は簡単に分割できないため、平等に相続するのが難しくなります。また、遺産としての価値を把握しにくいため、話し合いがスムーズにすすみにくいことも問題です。

2-2.前妻の子供や隠し子が出てきたケース

相続の際、前妻の子供や隠し子などが現れるケースもあるでしょう。前妻の子供や隠し子にも、法定相続人になる権利はあります。しかし、ずっと一緒に暮らしてきた家族にしてみれば、突然現れた子供に財産を渡すことは納得がいかないはずです。トラブル要因になることは間違いないでしょう。

2-3.兄弟間の遺産分割に偏りがあるケース

「遺産分割の割合に納得がいかない」という理由でトラブルに発展するケースも珍しくありません。たとえば、遺言書に「長男1人に全財産を渡す」という記載があったとしても、民法では、ほかの法定相続人も最低限の遺産をもらう権利があるとしています。そうした部分で兄弟間のトラブルが発生しやすいのです。

3.相続トラブルの原因3つ

相続トラブルが発生する原因についてまとめました。

3-1.財産目録や遺言書がない

相続トラブルの主な原因は、財産目録や遺言書がないことにあります。どのような財産がどのくらい残されているのかが不明確なため、「ほかにも財産があるのではないか」と疑心暗鬼になってしまうことも多いでしょう。

3-2.兄弟間の考え方が合わない

兄弟間の考え方が合わないことも、相続トラブルの原因になるでしょう。たとえば、「長男がすべて相続すべき」と思っている人と「兄弟平等に相続すべき」と思っている人がいれば、当然トラブルに発展します。また、兄弟間の仲がよくても、その配偶者が絡むことによって問題が大きくなるケースも少なくありません。

3-3.生前贈与が行われている

生前贈与が行われている場合も要注意です。遺産相続が行われる際は、生前贈与の分も遺産に含めて計算することになります。しかし、何が生前贈与に該当するかが不明確な場合が多く、相続人同士のもめ事に発展しやすいのです。

4.相続トラブルを解決する方法 

どうすれば相続トラブルを解決できるのでしょうか。

4-1.遺産に土地などの不動産が含まれている場合

遺産に不動産が含まれている場合は、分割する方法を知っておくことがトラブルの解決につながります。土地の場合はそのまま分ける「現物分割」を選択することも可能です。そのほかにも、不動産を売却し、換金して分割する方法や、家を相続した人がほかの相続人に現金で支払う方法などがあります。

4-2.遺産分割が偏っている場合

1人の相続人だけに全財産を相続させるなど、偏りがある内容の遺言書が出てきた場合は、その有効性について確認する必要があります。遺言書を作成する際、被相続人に判断能力があったか・後から第三者によって書き換えられた可能性はないかなど、調べてみましょう。場合によっては遺言書が無効と判断されることもあります。

4-3.認識していない相続人が出てきた場合

被相続人の前妻の子供や隠し子などが現れた場合は、裁判に発展することが多いでしょう。前妻の子供や隠し子への相続分が大きすぎる場合は、遺留分侵害額請求を行うことでいくらか取り戻すことが可能です。

5.相続トラブルを防ぐには?

相続トラブルを防ぐためのポイントをご紹介しましょう。

5-1.財産の内容を明確にしておく

生きているうちに相続財産の内容を明確にしておきましょう。不動産や銀行預金・有価証券・生命保険など、項目に分けて記載しておいてください。もちろん、借金や住宅ローンなど、マイナスの財産についてもしっかり記載しておきましょう。

5-2.偏った分割の仕方は避ける

遺言書を作成する際は、必ず法定相続人の人数を確認した上で、バランスよく遺産を分割しましょう。極端に偏った分割の仕方はトラブルの原因になります。生前贈与を行う場合も、偏った内容にならないよう注意してください。

5-3.元気なうちからしっかりコミュニケーションをとっておく

被相続人が元気なうちから、できるだけしっかり家族とのコミュニケーションをとっておきましょう。コミュニケーション不足により、相続人同士の間で疑惑や不満などの思いが大きくなってしまう可能性があります。

6.相続トラブルに関するよくある質問

「相続トラブルについて知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q.相続トラブルが発生することのデメリットには、どのようなものがありますか?
A.遺産分割に時間がかかる・精神的に疲れる・相続税の控除を受けられなくなる可能性があるなどです。

Q.遺言書が偽物だと疑われないためには、どうすればよいでしょうか?
A.公正証書遺言を作成するのがおすすめです。遺言が無効になる・偽造されるなどの心配はありません。

Q.財産目録を作成する際、不動産についてはどのように記載すればよいですか?
A.所在地を明記し、時価に近い評価額も記載しておくとよいでしょう。

Q.相続トラブルが発生した場合、どこに相談すればよいですか?
A.相続問題に強い弁護士に相談するとよいでしょう。無料相談を受け付けている事務所も多いため、チェックしてみてください。

Q.被相続人に借金がある場合、どうすればよいですか?
A.相続放棄の手続きをすることで借金を相続せずに済みます。その場合はプラスの遺産も相続できなくなるため、マイナスの財産が多いときに選択するのがおすすめです。

まとめ

相続トラブルの現状や事例・解決方法などを詳しくご紹介しました。相続トラブルはどんな家庭でも起こりうる問題なので、どうすれば防ぐことができるのか知っておくと安心でしょう。ぜひこの記事を参考に、トラブルなく相続を終えてください。