地震の脅威を引き上げる? 家の倒壊とシロアリの関係性について! 

テレビや雑誌など、シロアリと家の倒壊に関する情報を耳にする機会はめずらしくありません。家の中でシロアリを見かけた方などは、地震で我が家が倒壊しないかと不安に感じていると思います。

しかし、本当にシロアリで家は倒壊するのでしょうか?

そこで、今回はシロアリと倒壊にまつわる情報を中心にご紹介していきます。ぜひ、最後までお付き合いくださいね。

1.シロアリと倒壊の関係性について

1-1.シロアリで家は潰れるのか

時々「シロアリに家を食い尽くされて倒壊した」という話を聞きます。ですが、人が住むほどに大きい建物を、指先ほどしかないシロアリが食い尽くすなどということがあるのでしょうか。

断言しましょう。シロアリが直接で家が崩れるなどということはありません。本当かどうか疑わしい方は、テレビの無人島に関する番組を思い出してください。50年以上は放置されてれいるであろう小屋などでも、毎年の台風を乗り越えて無事に立っていますよね。何の対策もしていないことから、シロアリが住み着いている可能性が高いにもかかわらずです。

仮に、シロアリだけで家が潰れるくらいの被害を与えるとすれば、一説には100年以上はかかるといわれています。しかし、日本においては住宅の寿命を約30年としているため、シロアリが家をつぶす前に家自体の寿命がきてしまうのです。

1-2.ただし、地震のときには脅威となる

確かに、シロアリだけで家が倒壊することはないでしょう。

しかし、だからといってシロアリが無害というわけではありません。シロアリに食べられることで、家の強度が落ちてしまうのは事実。その状態で地震が起きれば、当然、倒壊のリスクは高まるでしょう。

阪神淡路大震災を例に挙げてみましょう。阪神淡路大震災では約20万戸の建築物が全半壊しました。そのうち倒壊した家のデータを見ると、シロアリの被害に遭っていない家の倒壊率が『40%』であるのに対し、シロアリの被害に遭っていた家の倒壊率は『80%』にも及んだといわれています。

もちろん、このデータが必ずしも正確であるとはいえません。しかしながら、この倒壊率80%という数字は無視できるものではないでしょう。後悔してからでは遅いのです。しっかりと、シロアリ対策を行いましょう。

2.シロアリの食害に遭いやすい場所とは?

シロアリはどのような場所に住み着くのでしょうか? この項目で覚えていきましょう。

2-1.床・床下

シロアリは地中からの侵入が一番多いといわれています。そのため、土台や床などが真っ先に被害に遭いやすい場所といえるでしょう。

2-2.壁

モルタルやコンクリートブロック壁の内部などもシロアリの住み家となり得ます。シロアリは暗い場所を好むため、暗い壁は最適の場所。また、壁の中は冬でも暖かいので、生息しやすいのも理由の一つです。

2-3.柱

柱も被害の多い場所。土台や床から侵入し、柱の下部から徐々に食い荒らしていきます。たたくとスカスカした音がしたり、柱と壁のすき間に土を盛られたりするのが特徴です。

2-4.天井裏

柱が浸食された後は、天井にまでシロアリはやってきます。場合によっては、天井裏の小屋組まで被害が及ぶこともあるでしょう。

3.どんな環境だとシロアリに狙われるのか

まず、シロアリが狙うのは木造の家です。鉄筋コンクリートの家でも木造部分に取り付くことはありますが、完全木造の家に比べれば大した数ではありません。

なぜかというと、木造住宅ではシロアリの主食である木が豊富にあるため、繁殖がしやすいからです。そのことを押さえた上で、どのような木造住宅が危険なのかを知っていきましょう。

3-1.床下が低い

シロアリは空気の動きを嫌う生きものです。床下の空間が狭いと風通しが悪くなり、空気の動きが少なくなるので、シロアリにとっては心地が良い環境となってしまいます。現在の建築基準法では、地面から1階床面までの高さを45cm以上にすることが義務付けられていますが、できればより高い方が良いでしょう。これから家を建てる際には、業者と相談して、基準よりも高くしてもらうことを検討してください。

3-2.床下の換気口が少ない

すでにお話ししたとおり、シロアリは空気の流れを嫌う生きものです。そのため、換気口が少なく空気の出入りがないと、シロアリの住みやすい場所となってしまいます。建築基準法では『5mごとに300平方cm以上の換気口を設けること』と定められていますが、空気の流れをよくするためには『1辺に対して2個以上』の換気口があるのが理想でしょう。

3-3.雨漏りによって床、柱、壁がしっけている

シロアリはしっけやすい分を好む生きものです。床や柱、壁などの木材部分にしっけや水分を多く含んでいる家は、シロアリが住み着く可能性が高くなるでしょう。

「我が家は雨漏りが起きないから安心」と思った方もいらっしゃるかも知れません。しかし、外壁の塗装を怠ってヒビなどが入っている場合、そのすき間から水が入り込んでいることがあります。この状態では、部屋自体には影響が出ませんが、壁の中は常に雨漏りしている譲渡委となっているのです。当然、シロアリが住み着きやすくなるでしょう。

外壁にヒビが入っていたら、塗装を行っておいてください。

3-4.押し入れがカビ臭い

外壁などがひび割れておらず、屋根なども問題ない。これなら家はしっけていない……という考えは間違っています。日当たりなどによっては家がしっけていることもあるからです。

では、どうすれば自分の家がしっけているかを確認できるのでしょうか? 簡単な方法は、押し入れの臭いを確認することです。押し入れは基本的に密閉しているため、部屋がしっけていない場合は壁の影響を受けます。つまり、壁の内部がしっけていると押し入れもしっけるということ。そして、しっけた場所が大好きな厄介者といえば、そう『カビ』です。押し入れの中がカビ臭いようであれば、壁の中もしっけている可能性があります。

しかし、カビの臭いがどのようなものか分からず、ホコリの臭いと勘違いしてしまう人もいるでしょう。そのようなときには、湿度計などを利用して判別してみてください。押し入れの中に湿度計を入れて1日ほど放置し、後で部屋の湿度と比べてみて押し入れの方が高かった場合は要注意。対策を考えた方が良いでしょう。

3-5.家の周囲に川、池、井戸などの水辺がある

近くに川や池、井戸などがあるというのは、その土地の地下水位が高いということ。地盤自体に含まれる水分が多いため、床下の地表から上がってくるしっけが多くなります。当然、近辺はシロアリにとって生息しやすい環境になってしまうでしょう。

3-6.家の周辺に廃材、家具などが放置してある

木材が地面と直接触れるような形で放置されていると、土の中のシロアリが外気に当たらずに木材へと直接たどりつくことができます。そのため、たちまちシロアリの温床となるはずです。家の基礎周辺に置いてあった場合、大量繁殖したシロアリが木材から基礎へ、基礎から構造部材へと進入してしまいます。庭などにシロアリが好みそうな木材が放置してある場合は、なるべく早く撤去するようにしましょう。

3-7.枕木や木製の柵(さく)などを使っている

庭の囲いとして木製の柵(さく)を立てたり、玄関前に枕木を敷いていたりする場合、地面と木材が接しているためシロアリが寄ってきやすくなるでしょう。その場所で繁殖されると、後で基礎などに取り付かれやすくなります。できれば金属や石材を使うようにしましょう。

3-8.庭に風を遮る植物などが多く植えてあるがある

垣根や植木などの風を遮るものや植物が多くあると、風通しが悪くなります。また、日陰なども多くなるでしょう。何度もいうように、こういう環境はシロアリにとって活動しやすい環境です。

4.シロアリ被害の見つけ方

ここまで来ると、気になってくるのは我が家がシロアリの被害を受けているかどうかでしょう。この項目では、簡単な判別方法をご紹介します。一つでも当てはまるものがある場合や、怪しいと思った場合には業者に依頼しましょう。

4-1.基礎コンクリートなどにアリ道やアリ土がないか

代表的なシロアリである『ヤマトシロアリ』や『イエシロアリ』の侵入経路は主に地下です。その際、基礎コンクリートや束、土台などの表面に土や排せつ物で作ったアリ道を作って移動するのが特徴。また、シロアリ全体の習性として、光や風を遮断するために木材などの間に土(アリ土)を詰めておく性質があります。

4-2.建物が歪(ゆが)んでないか

シロアリ被害が激しくなってくると柱や束が沈下することで歪(ゆが)み、ふすまや障子、雨戸などの立て付けが悪くなります。また、床を歩いたときに何となく柔らかいフワフワした感じを受けることもあるようです。

地震などで歪(ゆが)んだ可能性もあるので一概にはいえませんが、シロアリ被害に遭っている可能性はかなり高いでしょう。

4-3.羽アリがいないかどうか

3月から5月の昼間、特に午前中に黒色の羽アリが出た場合は『ヤマトシロアリ』。5月から7月の夜、電灯に黄褐色の羽アリがくっついていたら『イエシロアリ』です。

また、余り見かけませんが、5月から8月の夜、電灯にくっついていたら『ダイコクシロアリ』。7月から9月の昼間に見かけたら『アメリカカンザイシロアリ』の羽アリの可能性があります。

ただし、蛾(が)と間違えやすいので、注意して観察しましょう。

4-4.空洞音があるかないか

シロアリは木材の柔らかい部分を好んで食べ、硬い部分は食い残す性質があります。そのため、表面の固い部分を残しつつ内部だけを食べることが多いようです。そのため、ハンマーでたたくと『空洞音』がします。さらに、中が空洞になっているため、キリやドライバーで壁をほじると簡単に穴があいたり壊れたりするようです。

4-5.乾材シロアリの糞(ふん)(ふん)があるかないか

乾材シロアリの代表格である『アメリカカンザイシロアリ』はその名のとおり乾燥した木材だけを食害します。その際、壁に糞(ふん)の排出口(虫孔)を作るのが特徴。排出口の大きさは1ミリ程度の画びょうで穴程度のものから、5ミリ程度のものまでさまざまです。

一見、画びょうの穴と見分けがつきませんが、周辺に砂粒状の糞(ふん)が落ちていたらほぼ確実に排出口でしょう。また、穴に糞(ふん)らしきものが詰まっているようだったら、それも排出口です。

糞(ふん)の排出口を見つけることができれば、その周辺にカンザイシロアリが生息していることはほぼ確実。業者に依頼して駆除してもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回はシロアリと地震にまつわる情報をご紹介しました。

  1. シロアリと倒壊の関係性について
  2. シロアリの食害に遭いやすい場所とは?
  3. どんな環境だとシロアリに狙われるのか
  4. シロアリ被害の見つけ方

命にかかわることは楽観せず、常に最悪のことを考えた対策をしなければいけません。地震が起きたときに後悔してからは遅いのです。ぜひ、ご自宅のシロアリチェックを行ってみてください。