
オープン外構にした家の防犯対策は? 効果的な方法はあるの?
門扉や塀を作らない外構をオープン外構と言います。敷地が広く使える反面、防犯が心配という方も多いでしょう。そこで今回はオープン外構にした家の防犯対策をご紹介します。門扉や塀を作ったほうが防犯面では安心というイメージがありますが、実はそうでもないのです。
また、オープン外構の方でも、庭やベランダの作り方次第で空き巣などが入りにく家にすることもできるでしょう。オープン外構にしたいけれど、防犯面が心配問う方や、オープン外構の家の防犯対策が知りたいという方はぜひ読んでみてください。
1.塀や門扉で空き巣などは防げるのか?
オープン外構というのは、塀や門扉を作らず、直接玄関やカーポートにいける造りの外構のことです。アメリカの住宅街でも多く見られる造りですし、日本でも住宅密集地ではオープン外構の家が多いでしょう。オープン外構は限られた敷地を広々と使え、開放感があるというメリットがある反面、空き巣など不審者が侵入しやすいのでは?というイメージを持つ方もいます。しかし、塀や門扉があれば不審者を完全に防げるのでしょうか?
実はそうとも限りません。塀や門扉はその気になれば乗り越えられます。また、一度敷地内に入ってしまえば、今度は塀や門扉が目隠しとなって不審者を隠してしまうでしょう。ですから、塀や門扉をつければ防犯になるというわけではありません。かえってオープン外構のほうが人の目が常にある分、防犯面がしっかりしている場合もあるでしょう。
2.オープン外構にした家の防犯対策は?
では、オープン外構を作った家が防犯対策をしたい場合はどうすればよいでしょうか? この項ではそれをご紹介します。
2-1.センサーライトを付ける
人が前に立つと明かりがつくライトは、防犯に大変効果的です。明かりがつけば深夜でも目立ちますから、侵入を諦める不審者も多いでしょう。
2-2.音の出る砂利を敷きつめる
ホームセンターなどに売っている踏むと音が出る砂利も、高い防犯効果があります。キュッキュという独特の音がしますから、家の周りを誰かが歩き回っているとすぐに気づけるでしょう。
2-3.カメラ付きインターホンを付ける
オープン外構の家は、訪問販売や飛び込み営業の人も入りやすいです。そんな人たちの対策には、カメラ付きインターホンがおすすめでしょう。家の中から訪問者が確認できマスから、招かざる客にはドアを開けずに対応できます。
2-4.ベランダの柵を開放的なものにする
空き巣の中には屋根伝いに侵入を試みる者もいます。ベランダの柵を板状のものにしておくと、それが目隠しになってしまうかもしれません。オープン外構の家は、できるだけベランダの柵も隙間があって、人の姿が見えるものが良いでしょう。これならばベランダから2階の鍵をこじ開けようとしても、その姿が丸見えになります。
3.オープン外構の家で避けたほうが良いことは?
では逆に、オープン外構の家が防犯面から避けたほうが良いこととは何でしょう? この項ではそれをご紹介します。
3-1.庭に樹木を茂らせる
庭に樹木をたくさん植えると茂った葉や枝が目隠しになり、不審者を隠してしまいます。外部から人が侵入しやすいオープン外構の家は、庭もすっきりとさせましょう。庭木を植える場合は腰より低く、あまり葉が茂らないものを選ぶとよいですね。
3-2.庭にものを乱雑においておかない
すさんだ家はなぜか不審者を引き寄せます。また、庭にものを乱雑に出しておくと放火される危険もあるでしょう。オープン外構の家を建てたら、常に人の目が注がれているということを忘れずに。「このくらいいいだろう」と思うと、思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があるでしょう。
3-3.戸締りを忘れない
空き巣は5分あったら家に侵入できます。ですからオープン外構の家は絶対に戸締りを忘れてはいけません。家に人がいる場合でも、窓とドアのカギは必ず閉めておきましょう。
また、換気が必要な場合は小窓や格子つきの窓だけを開けるようにしてください。さらに、オープン外構の家に年頃の女性がいる場合は、のぞきや盗撮をする人にも注意が必要です。たとえ家の中でもラフすぎる格好をして過ごさないように気をつけましょう。
玄関のドアを開けっぱなしにしてながながとご近所さんと話し込む、というようなことも控えてください。
4.オープン外構に向いている場所・向いていない場所
それでは最後に、オープン外構の家を建てるのに向いている場所と向いていない場所をそれぞれご紹介します。土地柄に合わせた外構を作ることも大切です。
4-1.オープン外構に向いている場所とは?
ではまず、オープン外構の家を建てるのに向いている場所をご紹介します。
- 住宅密集地
- 周りの家がオープン外構ばかりの地域
- 人通りがそこそこ多い道に面した家
です。ただし、オープン外構といってもお隣との距離が近ければ、そこに面した窓をすりガラスにして目隠しをつける、などの工夫が必要でしょう。また、場所によっては敷地との境に丈の低い植え木を植えても良いですね。
4-2.オープン外構に向いていない場所は?
では逆に、オープン外構を造るのに向いていない場所とは以下のようなところです。
- 郊外で隣家との距離がある
- 昼間でも人通りがあまりなく、幹線道路に面していて車ですぐに遠くまで行ける場所
- 夜になると真っ暗になる土地
- 周りの家がクローズド外構ばかりである
特に幹線道路に面しており、車ですぐに遠くまで行ける場所というのは、遠くから流しの犯罪者がくることも多いです。さらに、隣家と距離があれば人目にもつきにくく、住人が留守にしていればセンサーライトや音の出る石も効果がありません。
4-3.外構業者と相談して外構を決めよう
外構は、家の印象を決める大事な場所です。こんな外構を造りたいと夢を持っている人も多いでしょう。しかし、前述したようにオープン外構に向いている場所、クローズ外構に向いている場所があることも事実です。それを無視して外構を造った後に後悔しても遅いでしょう。
ですから、外構を造ってくれる業者とよく相談することが大切です。また、周りがすべてクローズ外構なのに、一軒だけオープン外構の家を造ってしまうと、悪い意味で目立ってしまいます。気をつけましょう。
おわりに
今回はオープン外構の防犯対策についてご紹介しました。
まとめると
- オープン外構は決して防犯面で劣っているわけではない
- センサーライトや音の出る砂を設置すると防犯効果が高まる
- 庭木を茂らせすぎたり、家の外に乱雑にものを置いておかない
ということです。オープン外構も工夫次第で防犯効果を高めることが可能でしょう。また、人の目は何よりも防犯になります。ですから住宅密集地に建てたオープン住宅の家はそれほど心配することはありません。しかし、郊外や人通りがあまりない場所にオープン外構の住宅を建ててしまった場合は日常生活に少々気を配る必要があります。前述したサーチライトや音が出る砂を敷くのはもちろんのこと、家の経済状態や家族構成が分かるものを不用意に外に出しておかないことが大切です。
長引く不況の影響により、強盗事件も増加しています。外構を造ってくれる業者とも相談し、開放感があるけれど不審者が容易に入ってこられない外構を造りましょう。