熱交換換気システムとは? パッシブハウスを建てたい方必見! 5つのポイント

省エネがいろいろな所で求められている現在、注目を集めているのがパッシブハウス(無暖房住宅)です。これは建物の気密性を高め、さらに熱交換換気システムを使うことで夏涼しく、冬暖かい住まいを作る方法です。では、熱交換換気システムとは従来の換気とはどこが違うのでしょうか?

今回は熱交換換気システムの特徴と導入することのメリットをご紹介します。省エネタイプの住宅を作りたいという方や、パッシブハウスに興味があるという方はぜひ読んでみてくださいね。

  1. 熱交換換気システムとは?
  2. 熱交換換気システムのメリットは?
  3. 熱交換換気システムを選ぶ際のポイントは?

1.熱交換換気システムとは?

この項では、熱交換換気システムの特徴と従来の換気システムとの違いをご説明していきます。換気ひとつで屋内の気温はずいぶんと変わってきます。

1-1.現在の住宅に換気システムは必須

昔の日本の住宅は、夏の過ごしやすさを第一に考えて作られていました。ですから壁が少なくて開口部が広く、風が通りやすくなっています。しかしその反面気密性が低いため、冬になると底冷えすることも多かったのです。現在の住宅はヨーロッパやアメリカの住宅と同じように、気密性が高くなっています。でも、その分空気の流れが滞りやすいため、換気システムが必須になっています。

1-2.従来の換気システムのデメリットは?

換気システムは、屋内の汚れた空気と屋外の新鮮な空気を入れ替えるシステムです。キッチンやお風呂の換気扇も換気システムのひとつ。空気と一緒に雑菌やハウスダスト、湿気なども屋外に出すことができるのですが、それと同時にエアコンで適温になった空気まで排出してしまうのです。

特に暖かい空気は上にたまりやすいのですが、換気システムは大抵天井近くに取り付けられています。ですから、換気システムを使うと暖かい空気も逃げやすくなり「エアコンをつけているけれど寒い」となりがちです。

1-3.熱交換換気システムの特徴は?

熱交換換気システムとは、屋内の汚れた空気を屋外の新鮮な空気と入れ替える際に、今まで排出していた熱気を回収し、再度屋内に戻すシステムです。ですから、出ていく空気も、入ってくる空気もほぼ同じ温度なのです。つまり、エアコンの熱が無駄になりません。暖房費が安くなると同時に、冷たい空気が室内に入ってくる独特な不快感もなくなるでしょう。最近注目を集めている、ドイツ生まれの無暖房住宅、パッシブハウスもこの熱交換換気システムを使うことで、暖房をほとんど使わずに一定の室温を保っているのです。

熱交換換気システムとは、換気と冷暖房の効率化を同時に行えるシステムなんですね。
はい。しかも、省エネです。

2.熱交換換気システムのメリットは?

では、熱交換換気システムを住宅に導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか? この項ではそれをご紹介します。

2-1.暖房費が安くなる

熱交換換気システムを使用すれば、エアコンなどの暖房器具が作った熱を空気と一緒に外部へ排出することはありません。ですから、発生した熱が無駄にならないのです。同じ温度に設定したエアコンをつけた場合、熱交換換気システムを使用している家の方がより暖かく感じます。つまり、暖房費が節約できるのですね。

特に、冬場に暖房が欠かせない地方の場合は、熱交換換気システムを取り付けると、暖房費が3分の1以下になることもあります。

2-2.適度な湿度を保てる

冬になると寒さもさることながら、乾燥に悩まされる方も多いでしょう。しかし、熱交換換気システムを使用すると、熱気とともに湿度も循環させることができます。冬の間は加湿器を使用して湿度を保っているというお宅も多いでしょう。従来の換気システムは、加湿器が作った湿気も空気と一緒に外気に放出していたのです。熱交換換気システムを使えば、冬でも乾燥に悩まされることはありません。

2-3.花粉やほこりをシャットアウトできる

熱交換換気システムは、従来の換気システムより高性能のフィルターを使っている場合が多いです。ですから、外気を取り込む際も花粉やほこり、黄砂など健康に影響がある物質をシャットアウトできるのです。

特に、花粉症の方やアレルギーがある方は、季節によってはうかつに窓も開けられないという人も多いでしょう。そんな方も熱交換換気システムを使えば、窓を開けることなくきれいな空気を取り入れることができます。実際に、黄砂が良くとんでくる地方では、熱交換換気システムを備えた住宅がよく売れているそうです。

暖房効率がよくなるだけでなく、空気清浄の効果もあるんですね。
はい。花粉や黄砂が多く飛散する地域に家を建てる場合にもおすすめです。

3.熱交換換気システムを選ぶ際のポイントは?

ここまで記事を読まれた方の中には、熱交換換気システムに興味を持たれた方も多いでしょう。では、実際に熱交換換気システムを住宅に備えたい、という場合はどのような点に気をつければよいのでしょうか? この項ではそれをご紹介していきます。

3-1.熱交換率を比較してみる

熱交換率とは、熱交換換気システムがどのくらいの熱を回収してくれるかを数値化したものです。残念ながら現在の技術では、暖房器具から発生した熱を100%回収することはできません。ですから、少しでも熱交換率の高いシステムを選ぶことが大切です。

3-2.維持費を確認する

熱交換換気システムは、電気で動いています。ですから、電気代がかかりすぎるシステムはいくら暖房費が安くなったとしてもトントンか、赤字かもしれません。熱交換換気システムを導入する際は、業者から説明がありますから、維持費についてもよく聞いておきましょう。

また、花粉やほこりなど健康に影響がある外部の物質をシャットアウトするには、専用のフィルターが必要、という場合もあります。このフィルターが高価すぎると、せっかくシステムを導入したのに、その効果が十分に発揮されない場合もあります。フィルターなどの消耗品が必要なシステムの場合は、その値段もよく聞いておきましょう。

3-3.手入れが簡単かどうか

従来の換気システムも使っているうちにほこりなどの汚れがたまっていきます。熱交換換気システムも定期的なお手入れが必須です。しかし、メンテナンスのやり方が大変だと、頻繁に行うことができません。そうなると、せっかくのシステムもほこりまみれのまま、ということにもなりかねません。ですから、システムを導入する際は、できるだけ手入れが簡単なものを選ぶとよいでしょう。

選ぶポイントがいくつかあるんですね。
はい。値段だけで決めないようにしましょう。

おわりに

今回は熱交換換気システムの特徴や導入するメリットをご紹介しました。

まとめると

  • 熱交換換気システムを導入すれば、室内の温度を一定に保つことができる
  • 暖房費が安くなる
  • 外気に含まれる有害な物質をシャットアウトできる

ということです。熱交換換気システムを取り付けるには、一般の換気システムよりも費用がかかります。しかし、長い目で見れば光熱費などが安くなるため、お得なのです。新しく住宅を建てたいという方はぜひ導入のご検討をしてみてはいかがでしょうか。