一軒家の維持費はどのくらいなのか? 賃貸との比較や節約のポイント

マイホームの購入にあたって、一軒家の維持費がどのくらいかかるのかご存じでしょうか? 一戸建てかマンションかで迷っている人も、維持費について把握することで選ぶ上での参考になるはずです。家を持つということは、初期費用やローンだけを考えればよいというわけではありません。住人が快適に暮らすことができるように、住宅を維持していかなければならないのです。そして、当然そのためにはお金がかかります。一軒家の維持費は一体どのくらいかかり、節約するにはどうしたらよいのでしょうか。

この記事では、一軒家の維持費について、賃貸との比較や節約のためのコツなどをまとめてご紹介します。

  1. 一軒家の基礎知識
  2. 一軒家の維持費について
  3. 一軒家と賃貸の維持費比較
  4. 一軒家の維持費を節約するコツとは?
  5. 一軒家の維持費に関するよくある質問

この記事を読むことで、一軒家を持つ上で必要な維持費について分かるはずです。事前に知っておくべき維持費の節約方法についても把握しておきましょう

1.一軒家の基礎知識

まずは、一軒家の基礎知識をまとめてみました。

1-1.一軒家とは?

一軒家とは、独立した建物でできている住宅のことです。マンションやアパートのように、同じ建物内に複数の世帯が住んでいないのが特徴になります。マイホームを購入する際に、一戸建てにするかマンションにするかで迷う人は多いでしょう。それぞれメリットとデメリットがあるため、どちらが自分の家庭に合っているか慎重に考える必要があります。

1-2.集合住宅との比較

マンションやアパートなどの集合住宅と比較して、一軒家にはどのようなメリットとデメリットがあるのかまとめてみました。

1-2-1.メリット

一軒家のメリットは、何と言っても「自由度の高さ」でしょう。庭を含め敷地内のスペースを自由に活用することが可能です。庭でガーデニングをしたい、駐車場を作りたいなど、さまざまな要望を叶(かな)えることができます。増築や建て替えができるという自由もあるでしょう。

また、集合住宅と違って独立しているため、騒音やプライバシー面でもすぐれているという点も大きなメリットです。周囲の目を気にすることなく過ごすことができるのは、間違いなく一軒家の特権と言えるでしょう。

1-2-2.デメリット

その反面、デメリットもあります。まず、立地条件によっては土地の値段が高くなる傾向にあるという点です。駅周辺には集合住宅が建てられることが多い分、一軒家は駅から離れた場所になってしまうケースがほとんどでしょう。もちろん駅から近い場所に一軒家を持つことも可能ですが、その分土地代が高くなってしまいます。

また、集合住宅のようにオートロック機能や防犯カメラなどがないため、防犯性が低くなってしまうというデメリットもあるのです。庭の手入れや立地条件なども含めて考えると特に高齢になってから暮らしにくくなる可能性も考えられるでしょう。

1-3.持ち家率はどのくらい?

現在、日本の持ち家率は全体の約6割という調査結果があります。20代での持ち家率は1割前後と低めですが、30代に入ると急激に伸び始めるのが特徴です。30代後半までには半数以上の人がマイホームを購入していることからも、この時期が一つのターニングポイントになることが分かります。

2.一軒家の維持費について

では、一軒家にはどのくらいの維持費がかかるのでしょうか。その内容や具体的な金額をまとめてみました。

2-1.一軒家の維持費に含まれる内容

一軒家の維持費にはどのようなものが含まれるのか、その内容をご紹介します。

2-1-1.固定資産税

固定資産税とは、所有している土地や建物をもとに算定される税金のことで、評価額に1.4%をかけたものがその金額です。固定資産の所有者に納税義務があり、各市町村に納入します。3年ごとに評価され、額が見直されるのです。

2-1-2.都市計画税

都市計画事業や土地区画整備事業の費用に充てる都市計画税も、維持費の一つです。固定資産税と同じように、評価額に上限0.3%をかけた金額になります。

2-1-3.修繕費用

新築で家を建てても、10~15年もすれば修理が必要な箇所が出てくるものです。特に一軒家では、外構も内装もすべて自分で貯(た)めた修繕費でまかなわなければなりません。いざというときに生活が不自由にならないよう、普段から計画的に積み立てておく必要があるのです。

2-1-4.保険

地震や火災などで住宅が被害を受けた際の保証として、地震保険や火災保険に加入します。どちらも任意で加入するものですが、万が一のことを考えてかけている人がほとんどです。

2-2.どのくらいかかるのか?

上記のような維持費が具体的にどのくらいの金額になるか考えてみましょう。まず、固定資産税と都市計画税の合計は、年間で10~15円程度が目安です。ただし、税負担の軽減措置が適用されるケースもあるため、事前にしっかりと調べておくことをおすすめします。年間で10~15万円で計算していくと、10年で100~150万円、30年で300~450万円ということになるでしょう。

火災保険料については、年間1~2万円程度が目安です。10年で10~20万円、30年で30~60年が必要となります。修繕費用は、10年サイクルで修繕する予定で考えて、1回の修繕に100万円前後が必要になると思っていてください。

3.一軒家と賃貸の維持費比較

一軒家にかかる維持費とマンションや賃貸物件にかかる維持費を比較してみました。

3-1.マンションとの比較

マンションは共用部分と専有部分に分かれています。この共用部分の清掃や設備の管理を行うために、管理費を支払う必要があるのです。また、建物の老朽化を防ぐために定期的な点検と修繕は必要不可欠であるため、管理費のほかに修繕積立費もかかります。

そのほかに、専用部分の修繕にかんしては所有者が費用を支払うことになるのです。もちろん一軒家の場合も修繕費は必要ですが、月々の支払い義務がないということでメリットに感じる人は多いのではないでしょうか。

3-2.賃貸物件との比較

では、賃貸物件の維持費と比較するとどうでしょうか。毎月家賃を払い続ける賃貸と一軒家の購入では、維持費がどのくらい違うのか考えてみました。賃貸物件の出費には、家賃や駐車場代・更新料・火災保険料などがあります。トータルコストで考えると、購入費用や用意できる頭金の額によっては、一生賃貸物件に暮らすよりも一軒家を購入した方がお得な場合もあるのです。

賃貸物件の場合は、毎月家賃を支払い続けているにもかかわらず、自分の資産になることはありません。そういったデメリットもしっかりと理解した上で、どちらが自分にとってベストか考える必要があるでしょう。

3-3.注意点

維持費は常に発生し続けるものです。マイホームを購入する際はローンを組む人がほとんどだと思いますが、維持費もローンの一部と考えて計算しておくことをおすすめします。その上で、家計に無理のない返済計画を立てることができるかどうか考えてみてください。

一軒家を購入してから「思った以上に維持費がかかるため返済が苦しい」ということにならないように注意する必要があるのです。

4.一軒家の維持費を節約するコツとは?

一軒家の維持費は工夫しだいで節約することが可能です。節約のコツや工務店選びのポイントなどをまとめてみました。

4-1.維持費節約のコツとポイント

維持費の中で最も節約しやすいのが、修繕費用です。一軒家の場合はマンションと違い、修繕が必要になったときまとまったお金が必要になります。そのため、毎月自分で積み立てておくと安心です。

しかし、ローンの返済やほかの維持費を考えると、積み立てる金額は少しでも抑えたいところでしょう。修繕費用の節約方法を知っておくことをおすすめします。

4-2.メンテナンス負担を軽減するためのポイント

住宅のメンテナンスにかかる費用負担を軽減するためには、いくつかポイントがあります。

4-2-1.建材選びの重要性を知る

一軒家を建てるときには、建材の素材や施工方法を選択することになります。このとき、できるだけメンテナンスの回数が少なくて済むものを選ぶようにしましょう。耐久性が高いものを選ぶことで初期費用はかかります。

しかし、後のことを考えると少々高くても丈夫なものを選んでおく方が絶対にお得です。特に、キッチンやお風呂などの水回りやドア・窓などは修理や交換が必要になることが多いため、建材選びはより慎重に行っておきましょう。

4-2-2.工事費の見積もりをしっかり比較しておく

特に修繕費用が高くなるものには、外壁や屋根などがあります。こういった部分の工事を依頼する場合は、事前にしっかりと見積もりを取っておきましょう。できれば複数の業者に無料見積もりを依頼して比較しておくのがおすすめです。そうすることで相場を知ることにもつながるため、適切な金額というものを把握できます。

4-2-3.工務店との相談は慎重に

どの建材がメンテナンスしやすいのか、耐久性にすぐれているのかなどは、素人にはなかなか分かりません。施工を依頼する工務店としっかり相談して、ベストな方法を選択できるようにしましょう。そのためにも、相談しやすい工務店を選ぶことが大切です。「どの工務店に頼んでも同じ」と思わずに、工務店選びは慎重に行いましょう。

4-3.頼れる工務店選びのポイントとは?

では、頼れる工務店とはどのようなところなのでしょうか。工務店選びのポイントをまとめてみました。

  • 実績が豊富である
  • 理念が明確である
  • 親身になって相談に乗ってくれる
  • 見積書の内容が分かりやすい
  • 技術力がしっかりしている
  • アフターフォローが充実している

特にチェックしてもらいたいのが、アフターフォローについてです。何かトラブルがあったときや修繕が必要になったときにどのような対応をしてくれるのか、その内容をしっかりと把握しておいてください。

4-4.注意点

メンテナンス費用を節約しようとして、必要な修繕を後回しにするのは危険です。「まだ大丈夫」と思って放置していると気付いたときには大がかりな修繕が必要な状態になっている可能性もあるでしょう。その場合は一度に高額な費用が必要になってしまいます。修繕工事にも時間がかかってしまうため、十分注意してください。

5.一軒家の維持費に関するよくある質問

「一軒家の維持費について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめてみました。

Q.修繕費は家を建ててからどのくらいで積み立て始めればよいですか?
A.できれば家を建ててすぐに修繕費を積み立てておくのがよいでしょう。家の使い方によっては10年たたずに修繕が必要になる場合もあります。いざというときに慌てないように、早めに準備をしておくのがおすすめです。

Q.火災保険料は一括払いできますか?
A.2015年までは30年程度までの一括払いが可能でした。しかし、2015年以降は最大10年までで組むことになっています。

Q.マンションの修繕積立費はいくらくらいですか?
A.マンションの規模によりますが、月に10,000~20,000円のところが多くなっています。ただし、大規模改修をする場合は、修繕費以外にも一時金が必要になることもあるでしょう。

Q.マンションでも固定資産税はかかりますか?
A.マンションを購入した場合も、固定資産税はかかります。ただし、一戸分が占める面積が少ないため、一軒家よりも安く済む場合がほとんどです。

Q.固定資産税を安くする方法はありますか?
A.一定の床面積要件を満たす新築住宅や、耐震性・耐久性など一定の基準を満たす長期優良住宅などに対して、固定資産税の税額軽減措置があります。対象になるか調べてみるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 一軒家にかかる維持費について、その内容やマンションとの比較、節約方法などをまとめてご紹介しました。マイホームを購入する際には高額な費用が必要です。しかし、購入した後もかかるお金があるということを忘れてはいけません。ローンの返済額だけでなく、家を維持するためにはいくら必要なのかしっかりと知っておきましょう。維持費節約のポイントもぜひ参考にしてください。