早めに考えよう!バリアフリーリフォームのポイントと業者の選び方

若いころは安心して暮らせていた家でも、年齢とともに少しの段差がつらいと感じることがあるでしょう。体力の低下は加齢の症状としてあらわれるものなので、若いころとずっと同じというわけにはいきません。自分の住み慣れた家で高齢になっても快適に住み続けるためには、バリアフリーリフォームが必要になるでしょう。

今回は、バリアフリーについて、そしてバリアフリーリフォームの種類や方法、業者選びまでをご紹介します。

1.バリアフリーとは?

1-1.日本には絶対に必要

バリアフリーというのは、高齢者や障がいを持つ人が、不安をかかえることなく生活できるようにするものです。日本では今、高齢化社会が問題となっています。同時に少子化も進んでいますので、超高齢化社会になってしまうのも時間の問題です。

誰もがずっと元気でいられればいいですが、高齢になるとそういうわけにもいきません。身体の機能は年齢とともに老化していきますので、今まで普通にできていた日常生活が、普通にできないと感じるようになるでしょう。バリアフリーができていれば、身体の機能が衰えてきても、快適に暮らせます。

住み慣れた家だからこそ、バリアフリーリフォームをして今の自分にとって住みやすい家へと変えていかなくてはなりません。

1-2.ユニバーサルデザインとの違い

バリアフリーと似たようなもので、ユニバーサルデザインというものがあります。この2つの違いは、バリアフリーは高齢者や障がいを持つ人のためのもの、ユニバーサルデザインはバリアフリーをもっと広げたものという点です。

どんな年齢でも、どんな国で生まれた人でも、男性でも女性でも…誰もが暮らしやすい、使いやすい製品をユニバーサルデザインといいます。

バリアフリーとユニバーサルデザインの製品や考え方を合わせて、バリアフリーリフォームはおこなわれます。

1-3.バリアフリーはいつおこなうべき?

バリアフリーリフォームを考えている場合、どのタイミングでおこなうべきか迷いますね。もちろん、その家庭によってリフォームをするべき時期は違います。急に必要になることもあるでしょう。

しかし、急ぎでというわけではないけれど、そのうちバリアフリーにしないと…と考えているご家庭はなかなか決心がつかないのではないでしょうか。バリアフリーといっても何をどうしたらいいのか想像ができないでしょうし、お金も必要になります。ついつい後回しにしてしまいがちなのですが、バリアフリーリフォームはできるだけ余裕を持っておこなうことをオススメします。

年齢で考えると、だいたい50代ぐらいを目安に考えてください。まだ体力的にも衰えていないですが、そろそろ老後のことも考え始める時期です。住んでいる家の老朽化も始まりますので、その辺りも一緒にリフォームできるといいですね。

2.バリアフリーリフォームの種類

2-1.床の段差をなくす、滑りにくくする

床の問題は、安全に歩行するためには欠かせません。よく自宅の中の段差を見てみてください。大きな段差はもちろんですが、健康で体力のおとろえがない人には気にならないぐらいの、小さな段差もあるはずです。この小さな段差は、加齢とともに体力がおとろえてくると、つまずく原因になります。

また、床全体をすべりにくくすることも必要になるでしょう。ちょっとしたきっかけですべって転倒してしまいます。若いころなら自分でこらえることができるので転ぶことはないのですが、高齢になると床のすべりは非常に怖いです。

2-2.手すりをつける

高齢になって体力がおとろえると、歩行もつらくなることがあります。だからといって家族が手伝うばかりでは筋力がよりいっそう落ちてしまいますので、できるかぎり自分で自由に家の中を歩きまわれるようにしなくてはなりません。手すりはバリアフリーリフォームの基本なので、かならずつけるようにしましょう。

ただ、手すりのバリアフリーリフォームでは問題が起きることもよくあります。とりあえず手すりをつけておけばいい、とどこにでも手すりをつけてしまうと、体の方向転換をするときに手すりが邪魔になるとか、手すりの高さがあっていないなど…リフォームの失敗も考えられます。

手すりをつけるときにはリフォーム業者と相談しながら、本当に必要な場所なのかを考えてリフォームするようにしましょう。

2-3.温度のバリアフリーもしよう

バリアフリーリフォームは暮らしやすさを作るためのものです。段差をなくす、手すりをつけるだけが全てではありません。温度のバリアフリーも考えてほしいと思います。

冬には、ヒートショックを起こす高齢者が非常に多くなります。ヒートショックというのは、寒いところから暖かいところ、もしくは暖かいところから寒いところへ行き、その温度差で心筋梗塞や脳梗塞などを起こすことです。家の中と外の気温に温度差があるのは当然ですが、実は家の中でも温度差が生じています。暖房はつけていてもリビングだけで、トイレに行こうと廊下に出たら寒くなっていませんか?

特に浴室のヒートショックは、温度差が怖いですね。

浴室をはじめとして、家の中全体でヒートショック対策をするのも、バリアフリーリフォームのひとつといえます。床暖房を全て設置するなど、温度差ができる限りなくなるように考えてみてください。

3.リフォームに必要な費用の相場、助成金や減税制度について

3-1.バリアフリーリフォームにはいくら必要?

バリアフリーリフォームはしたいけれど、気になるのは費用がどれぐらいかかるかではないでしょうか。リフォームとなると、やはり大きな額が必要になります。戸建てで床を含め、全体のバリアフリーをおこなった場合には、1000万円から1500万円かかることもあります。気軽にできるものではありませんので、若いときから考えておきたいですね。

ではトイレだけ、浴室だけ…という場合ならどれぐらいかかるのかというと、だいたい200万円ぐらいが相場となります。

家のつくりやどういうバリアフリーリフォームをしたいかによって異なりますので、まずは業者に相談してみましょう。

3-2.リフォームの減税制度について

バリアフリーリフォームには、減税制度があります。高齢化社会ですから、誰もが安心して暮らせる家にするためのリフォームを手助けする制度も、今は充実しているのです。

ただバリアフリーリフォームと認められるためには、対象者が住んでいること、減税対象のバリアフリーリフォームをしていること、リフォーム費用は30万円以上であること、工事証明書があること、という決まりもあります。

平成21年からはローンを組んでおこなうリフォームだけではなく、全てを自己資金でおこなった人でも減税が受けられるように、制度が整っています。また、固定資産税の減額もあります。

これらの減税制度を受けるためには、確定申告や市区町村への申告が必要です。申告をせず自動で減税されるものではありませんので、気をつけてくださいね。

3-3. 介護保険の補助金制度

介護が必要になる家族がいる家庭は、急ぎでバリアフリーリフォームをしなくてはなりません。その工事を実施する際、介護保険が9割を負担してくれるという補助金制度があります。

要支援・要介護の認定を受けている家族がいる場合のみ適用されます。また、限度額も決まっています。工事費用は最大で20万円まで、そのうち18万円までが介護保険で支払われます。対象となるリフォーム内容も決まっていますので、バリアフリーリフォームをする場合は確認してくださいね。

これ以外に、バリアフリーリフォームの補助金を自治体でおこなっているところもありますので、住んでいる地域の補助金制度を探してみてください。

4.業者にバリアフリーリフォームを依頼する際の注意点

4-1.不必要なリフォームをすすめてこないか

バリアフリーリフォームをするとなると、どこまでをリフォームしたらいいのか自分で判断するのが難しいです。判断できないのをいいことに、「ここもやっておいたほうがいいですよ」なんて不必要なリフォームまですすめられてしまいます。全て言いなりになってしまうと、かなりのお金がかかります。

業者側の意見やアドバイスを取り入れながら、本当に必要なリフォームかどうか、自分自身で判断できるように知識をつけておくことも大切です。

4-2.今までバリアフリーリフォームをした実績が豊富か

依頼した際に、過去の例を見せてくれる業者のほうが安心ではないでしょうか。今までどんな家を作ってきたか、見せてもらえればイメージもできますし、自分の家もこうしようかな…と参考になります。

今までバリアフリーリフォームをしたことがない業者は、本当に必要なリフォームを知らない可能性があります。できるだけ実績豊富な業者に依頼してくださいね。

4-3.住む人に寄り添ったリフォームを考えてくれるか

リフォームはその人の家の住み心地を変える工事です。

注文の通り仕上げるだけの業者よりも、一緒にどんな家にしたいかを考えてくれる業者が理想です。

住む人がこれから長く快適に暮らせるか、それを一番に考えてくれる業者を見つけましょう。

まとめ

いかがでしょうか?

  • バリアフリーとは?
  • バリアフリーリフォームの種類
  • 費用の相場・助成金や減税制度について
  • 業者にリフォームを依頼する際の注意点

住み替えもいいですが、やはり慣れた家に長く住みたいと思う人が多いです。

バリアフリーリフォームは、長く住み続けるために絶対必要になります。早めに考えておいて、資金面も余裕を持ってすすめられるといいですね。減税や補助金制度もありますので、賢く利用してリフォームをおこないましょう。