庭木の植え方を知りたい!〜場所や配置などお庭作り4つのポイント〜

自分の理想の庭作りを楽しみたい…という人は増えてきました。和風にしても洋風にしても、庭を演出するために欠くことができないのが庭木です。庭木の種類や配置によって庭の表情は大きく変化します。

そこで、ここでは、庭木の植え方や配置、庭木に適した木など「お庭作り4つのポイント」をご紹介しましょう。

  1. 庭木を植える前に決めること
  2. 庭木の植え方
  3. 庭木の配置
  4. 庭木に適した木は?

1.庭木を植える前に決めること

庭木や季節の植物を植えて庭作りをするのが趣味…という人は多いものです。けれども、いざ始めてみるといろいろとお悩みもでてきます。特に迷ってしまいがちなのが庭木の選び方と植え方でしょう。そこで、「庭作りの前に決めておきたいこと」をご紹介します。

1-1.イメージを決める

どのようなスタイルの庭にしたいのか、テーマを最初に決めましょう。たとえば…

  • イングリッシュガーデン風にしたい。
  • 和風のクラシカルな雰囲気にしたい。
  • カントリー調の明るい雰囲気にまとめたい。
  • 休日にホームパーティーを楽しみたいので「大人の隠れ家レストラン」風にしたい。
  • 自然のままに近い「雑木」の庭にしたい。

など、テーマを決めることによって、選ぶ庭木や植物なども変わってきます。

1-2.予算を決める

最初に予算を決めておかないと、なんとなく気の向くままに庭木や植物、ガーデングッズなどを購入してしまいます。その結果、理想とはほど遠い庭になってしまうこともあるでしょう。庭作りに費やす予算の上限を決めて、そのなかで植木やガーデングッズを選ぶようにしましょう。

闇雲に庭木を植えてはいけないんですね。
はい。庭木の種類や予算を確認することが大切です。

2.庭木の植え方

基本的な庭木の植え方は以下の手順で行います。

2-1.庭木を購入する

1の項目でご紹介したように、自分のイメージする庭が決まったら、それにあった庭木を購入します。最初はメインになる庭木を購入しましょう。

2-2.穴を掘る

庭木を植える場所に穴を掘ります。購入した庭木の「根鉢(ねばち)」よりも、二回りほど大きめに穴を掘ってください。地中に小石や古い根っこなどがあったら取り除きましょう。

※根鉢…鉢植えや庭木などの根が土がくっ付いて、固まり状になっている部分。

2-3.土の改良

2-2で掘りあげた土と、「土壌改良材(どじょうかいりょうざい)」を軽く混ぜ「混合土」を作ります。地域によって異なりますが、粘土質の土壌であることが多いのでパーク堆肥・腐葉土・有機肥料などを混ぜるのが一般的です。土壌改良材はホームセンターなどで購入できます。スタッフに自宅の庭に最適なものを質問してみましょう。

2-4.仮置きする

2-1で掘った穴に、庭木の根鉢を仮置きします。株元(庭木の根元)と地面が同じ高さか、やや高いくらいになるのが理想です。仮置きするときには、庭木の向きも考えてください。葉が美しく見えるほうを表にして植えましょう。

2-5.埋める

高さを決めたら、2-3で作った混合土を半分を使って「埋め戻し」をします。根鉢に巻いてある布が、麻布や麻ひもの場合はそのまま埋めても大丈夫です。ビニールの場合は土に還らないので取り除いてください。

2-6.土を固めてから水をあげる

埋め戻しが終了したら、スコップで表面を固めてから上から水をたっぷりとあげましょう。水が浸透して土が締まった状態になると「嵩(かさ)」が減ります。2-3で作った混合土の残り半分を追加して固めてください。

2-7.水鉢を作る

最後に、根鉢を埋めた周りを囲むように、高さ10センチほどの土の壁を作ります。(「水鉢」といいます)水鉢にたっぷりと水をそそいで終了です。

2-8.支柱を立てる

庭木を植えた後、強い雨風により土地と根鉢の間にすきまができることがあります。根っこがきちんと張るまでは、支柱を立てて木がグラグラと動かないようにすることが大切です。

庭木を植えるにも手順があるんですね。
はい。種類によっては造園業者に依頼したほうがよいものもあります。

3.庭木の配置

自分の作りたい庭のイメージによって植える庭木は異なります。そして、配置も考えなくてはいけません。庭木を配置するときに注意したいポイントをご紹介しましょう。

3-1.生活動線を考える

どのようなイメージの庭であっても、門から家の玄関までの通路(生活動線)は確保しましょう。出入りのじゃまにならないように庭木を配置することが大切です。

3-2.目隠しを考える

庭木には目隠し効果もあります。寝室・浴室・脱衣所・トイレなど外からのぞかれたくないところに窓がある場合、目隠しとして窓を隠すように庭木を植えるのもよいでしょう。逆に、日差しをたっぷりと取り込みたいリビングや子供部屋の窓の前に庭木を配置すると室内が暗くなってしまいます。庭木を植える場所を決めるときには、上記のようなことも考慮してください。

3-3.大きい庭木の場所から決める

最初に大きい庭木(高木)の場所を決めてから、中木・低木・下草類の順番で植える場所を決めましょう。

  • 高木(こうぼく)…通常の成木で樹木の高さが3メーターを超えるもの。
  • 中木(ちゅうぼく)…通常の成木で樹木の高さが1.5メーターを超え3メートル以下のもの。
  • 低木(ていぼく)…通常の成木で樹木の高さが1.5メーター以下のもの。

3-4.規則正しく植えない

生け垣などのように仕上げる場合は、同じ種類と高さの庭木を並べて整えます。けれども、自然な雰囲気の庭にするのであれば規則正しく植えないほうがよいでしょう。

3-5.同じ種類を集めない

種類ごとに分けて庭木を配置するとまるで「畑」のように見えてしまいます。自然な庭作りをするのであれば、常緑樹と落葉樹を7対3くらいの割合で混合して配置するほうがおすすめです。

庭木は配置も大切ですね。
はい。むやみに植えると近所迷惑にもなります。

4.庭木に適した木は?

ひとくちに庭木といってもさまざまな種類があります。

基本的には…

  • シンボルツリー…家のシンボルになる大きめの樹木。
  • サブツリー…シンボルツリーを引き立てる中低木で奥行きのある庭を演出。
  • コニファー…一年中緑を楽しめ、手間がかからない樹木。(針葉樹の総称)

などをコーディネートします。それぞれ人気のある種類をご紹介しましょう。

4-1.シンボルツリー

  • アオダモ(落葉広葉樹)…成長とともにすらりとした樹形値になる。模様のある木肌が特徴。
  • イロハモミジ(落葉広葉樹)…10〜12月には紅葉が楽しめる。日本では人気の樹木。
  • シマトネリコ(常緑樹)…やさしく美しい形で和風・洋風どちらの庭にも合う。
  • ソヨゴ(常緑樹)…成長スピードが速く樹形のまとまりがよい。
  • ハナミズキ(落葉樹)…春の訪れを告げる樹木で和風・洋風どちらの庭にも合う。
  • ヒメシャラ(落葉・常緑樹)…シンボルツリーとして一番メジャーな樹木。花や新緑、紅葉など年間を通して楽しめる。
  • オリーブ(常緑樹)…「幸せを呼ぶ」といわれている人気の樹木。ナチュラルなスタイルの庭に似合う。

4-2.サブツリー

  • ナンテン(常緑樹)…初冬に赤い実をつける人気の樹木で、和風の庭に似合う。
  • アセビ(常緑樹)…成長のスピードが速く樹形がまとまる。
  • セイヨウシャクナゲ(常緑樹)…華やかな花をが咲くのでガーデニングの主役になる。
  • ドウダンツツジ(落葉樹)…花、新緑、紅葉と季節ごとに楽しめる。
  • ヒイラギナンテン(落葉樹)…丈夫で育てやすくシンボルツリーのお供に最適。
  • フイリアオキ(常緑樹)…寒さや害虫に強く育てやすいガーデニングの名脇役。
  • ブルーベリー(常緑樹)…見た目がかわいらしく種類が豊富で人気がある。

4-3.コニファー

  • エレガンテシマ(常緑樹)…耐暑性・耐寒性がある育てやすい。
  • ブルーヘブン(常緑樹)…スマートでシルバーがかったブルーグリーンの葉が特徴。
  • モミの木(常緑樹)…クリスマスツリーを代表するモミの木は、見栄えもするので人気が高い。
庭木向きの木は何種類もあるんですね。
はい。その中からチョイスしてもいいでしょう。

まとめ

自分の庭に合った庭木の決め方や植え方、人気のある庭木の種類などがおわかりいただけたかと思います。理想の庭を造るには、やみくもに庭木を購入するのではなく、最初にイメージをしっかり固めることが大切です。

そして、適切な場所を考えてから植えましょう。また、樹木の種類によっては植える時期を選ぶ必要もあります。

さらに、風水を気にする方は、東西南北の各方位に植えるといいといわれている樹木がいろいろあるので調べてみてはいかがでしょう。もし、庭が広くて自分で全部植える自信がない、庭をリフォームして作り替えたい…などの場合にはエクステリア外構工事のプロに依頼するのもおすすめです。