冷蔵庫の運び方を徹底解説! 運ぶ際の注意点やコツなどを紹介!

「冷蔵庫をどうやって運べばいいか分からない」など、冷蔵庫の運び方で悩んでいる人は多いでしょう。大型の家電製品は、運搬に十分注意しなければなりません。特に、冷蔵庫は中身をすべて取り出す必要があり、運ぶ前の準備が大切になります。では、どうすれば上手に運ぶことができるのでしょうか。

本記事では、冷蔵庫の運び方について詳しく解説します。

  1. 冷蔵庫を運ぶ前に準備すべきこと
  2. 冷蔵庫を運ぶ際に必要な道具は?
  3. 冷蔵庫の運び方は?
  4. 冷蔵庫を運ぶ際の注意点
  5. 冷蔵庫の運び方に関してよくある質問

この記事を読むことで、冷蔵庫を上手に運べるコツが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.冷蔵庫を運ぶ前に準備すべきこと

最初に、冷蔵庫を運ぶ前に準備すべきことをチェックしておきましょう。

1-1.冷蔵庫の中身をすべて取り出す

当たり前のことですが、冷蔵庫の中身をすべて取り出してから運ばなければなりません。引っ越し等で運ぶ際は、あらかじめ当日までに食品を消費しておきましょう。どうしても食べることができなかったものがあれば、クーラーボックスに移しておきます。中身が入ったまま運んでしまうと、中から食品が出てきたり、重たく運びづらくなったりしてしまうからです。また、冷蔵庫の扉が開かないようにガムテープ等で固定しておくと安心して運ぶことができます。

1-2.運ぶために必要な人手を確保する

冷蔵庫を運ぶために、いろいろな道具を用意しなければなりませんが、人手も必要になります。コンパクトサイズの冷蔵庫でも結構重たいので、1人で運ぶのは簡単ではありません。特に、大家族が使うような冷蔵庫は、最低でも2~3人の人手が必要になります。1人暮らし用のサイズなら女性2人でも運ぶことができますが、容量が大きくなるほど男性の力が必要になるでしょう。事前に、人手がどのくらい集まるのか確認する必要があります。

1-3.水切りと霜取りをする

冷蔵庫の中身をすべて取り出した後、水切りと霜取りをしておかなければなりません。水抜きとは、製氷機内の氷や蒸発皿の水を捨てることです。氷が残っている場合は、早めに冷蔵庫の電源を切って溶かしてください。蒸発皿の水抜きは、引っ越し業者が行ってくれるところもありますが、自分で運ぶ場合は自分できちんと水気を切っておかなければなりません。
そして、霜取りは電源を切った後、ドアを開いたままにして庫内についている霜を溶かします。霜が溶けた後は水浸しになる恐れがあるため、庫内にタオルを敷いておくといいでしょう。

2.冷蔵庫を運ぶ際に必要な道具は?

では、冷蔵庫を運ぶ際に必要な道具を紹介します。運ぶ前に用意しておきましょう。

2-1.運ぶために必要な道具を準備しよう

冷蔵庫の運搬に必要な道具は以下のとおりです。

  • 使い古しの毛布
  • ロープ
  • 養生テープ
  • 厚手のダンボール
  • 室内履きのスニーカー

冷蔵庫を運んでいる最中に、床や壁が傷つかないよう養生テープは必ず準備してください。誤って冷蔵庫が倒れたときの傷を防ぐために、使い古しの毛布でぐるぐる巻きにします。厚手のダンボールはドアの枠などに貼りつけて傷を防ぐアイテムです。また、足のすべり止めのために、室内履きのスニーカーを使うことをおすすめします。足の指が冷蔵庫に巻き込まれないようにするためでもあり、足の指を守る役割もあるのです。

2-2.振動から守る毛布は絶対に用意する

必要な道具の中でも、使い古した毛布は絶対に用意してほしいアイテムです。冷蔵庫自体はあまり振動に強くなく、重量もあるので運搬中にぶつけると壊れてしまう恐れがあります。冷蔵庫だけでなく、壁に穴が空(あ)くこともあるのです。穴を避けるためには、冷蔵庫を使い古しの毛布などで包んでおく必要があります。1度持ち上げて冷蔵庫の底も包めば、平らな場所は引きずって移動しやすくなるでしょう。

2-3.家具移動用のベルトがあれば運びやすい

重量がある冷蔵庫を楽に運ぶために、家具移動用のベルトを用意するといいでしょう。荷造り用のひもなどで固定することもできますが、家具移動用のベルトのほうが使いやすいのでおすすめです。家具移動用のベルトだけでなく、大型家具や家電製品を楽に運ぶことができるキャリーリフターやテコの原理を利用したグッズもたくさん販売されています。便利グッズを活用するのも方法の1つです。

3.冷蔵庫の運び方は?

ここでは、冷蔵庫の運び方について解説します。

3-1.まずは冷蔵庫の通り道を養生しよう

冷蔵庫を運ぶ前に、通り道を養生することが大切です。小型の冷蔵庫なら持って運ぶこともできますが、大きめの冷蔵庫は持ったまま移動できません。場所によっては、軽い冷蔵庫でも途中で下さなければならなくなることもあるでしょう。そのため、冷蔵庫の通り道は毛布やシートなどでしっかりと養生する必要があります。特に、階段は運搬が素人でも難しいので、しっかりと足元を安定させるために、すべり止めシートで養生するなどの工夫が必要です。

3-2.立てて運ぶのが基本

冷蔵庫は横に倒して運ぶこともできますが、立てて運ぶのが基本です。ほとんどの冷蔵庫が縦長でできているため、横に倒したほうが運びやすそうと考える人は多いでしょう。けれども、横に倒して運ぶと冷蔵庫内のコンプレッサー部分のオイルが配管に流れ込んでしまいます。その結果、冷えが悪くなったり故障したりするリスクが高まるのです。長く使い続けるためには、なるべく冷蔵庫を立てて運ぶようにしてください。そして、2人以上で前後に冷蔵庫を持つことも大切です。冷蔵庫の前面に1人、背面に1人配置し、冷蔵庫下部の突起部分または保護した際に用意したベルト・ひもを持ちましょう。

3-3.階段は背面を下にする

階段を使う際は、冷蔵庫がどうしても斜めになってしまいがちです。そんなときは、冷蔵庫の背面を下、前面が上になるように持って運ぶといいでしょう。冷蔵庫は底の部分にモーターが入っているので、下のほうが重くなります。自分で運ぶ場合は、できるだけ冷蔵庫の下の部分を持つ人を2人にしておくと、安心して運べるというわけです。

3-4.冷蔵庫をすべらせて運ぶ

安心できる運び方としては、冷蔵庫をすべらせる方法があります。ポイントは、厚手の使い古した毛布を冷蔵庫の下に敷くことです。毛布を敷くことですべりやすくなり、厚手の毛布を使えば床を傷つける心配もありません。引きずってすべらせながら部屋に入れることができるため、プロの業者でもこの方法を使っているところがあります。また、この方法なら女性2人でも協力しあって、何とかお金をかけずに運ぶことができるでしょう。ただし、段差がある場所では難しいデメリットがあります。

4.冷蔵庫を運ぶ際の注意点

冷蔵庫を運ぶ際の注意点がいくつかあるので、しっかりとチェックしておきましょう。

4-1.自分で運べない場合は無理をしない

何よりも1番大切なことは、無理をしないことです。自分で冷蔵庫を運ぶと費用を抑えることができますが、誤って手を離してしまいケガをする恐れがあります。特に、階段などの段差がある場合は、プロの業者でも困難な作業になりがちです。素人ならなおさらのこと、大ケガにつながる可能性もあるので、少しでも不安があればプロに依頼してください。また、マンションやアパートの2階以上だと引っ越し作業が困難です。搬出経路によっては素人ではなかなか運べない状況になることもあるため、その際は無理をせずに業者に相談することをおすすめします。

4-2.トラックに積むときは冷蔵庫を立てる

冷蔵庫を家から運び出した後は、トラックに積み込まなければなりません。その際に注意してほしいのが、冷蔵庫の積み方です。横にして積んだほうが運送中に安定しますが、冷蔵庫は立てて積むのが基本となります。冷蔵庫の内部には冷媒が設置されており、ここがとても繊細なのです。横にしてしまうとその冷媒が一定の側面に偏ったままになってしまい、すぐ正常の位置に戻れなくなってしまいます。機種によっては故障につながる恐れもあるため、冷蔵庫は立ててトラックに積んでください。その際は、倒れないようにしっかりと固定することが大切です。

4-3.冷蔵庫の電源は10時間前に切る

冷蔵庫を運ぶ前に、水抜きと霜取りが必要だと言いましたが、運ぶ直前に行うのはNGです。冷蔵庫の電源が入っているとき、配管には少し霜がついている状態が多く、10時間ほどで霜が完全に溶けて水になります。そのため、電源は運搬の10時間前に切るのが基本です。また、水受け皿は下にずらすだけで簡単に外れるタイプが多くあります。そのことを知らずに移動させると床や自分自身が水浸しになるか恐れがあるので注意してください。

4-4.女性や高齢者の場合は専門業者に依頼しよう

「お金がかかるから」と、力が弱い女性や高齢者だけで冷蔵庫を運ぶのは非常に危険です。誤って運搬時に手を離してしまえば冷蔵庫が足の指の上に落ち、骨折してしまうこともあります。素人の男性でも冷蔵庫の運搬はとても難しいので、力が弱い女性や高齢者は専門業者に依頼してください。専門業者に依頼したほうが、スピーディーかつ安全に冷蔵庫を目的地まで運搬できます。

5.冷蔵庫の運び方に関してよくある質問

冷蔵庫の運び方に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.冷蔵庫の運搬で役立つおすすめグッズは?
A.最大300kgのものまで移動できる「らくらくヘルパーセット」(大洋精工)です。100kgの重いものでもたった20kgの力でらくらく持ち上げることができます。すべりにくく軽量なパイプハンドルとなっているので、家具の下に入れやすいのも特徴です。また、家具や小物にセットするだけで無理なくスムーズに移動できる「カグスベール」(ニチアス)もおすすめします。掃除や模様替えなどに便利なアイテムです。

Q.引っ越しの冷蔵庫で電源を切る際にしておきたいことは?
A.水抜きや霜取りと同時に、冷蔵庫の中をキレイにしておきましょう。なかなか電源を切る機会がないからこそ、引っ越し時は冷蔵庫を掃除する絶好の機会です。台所用洗剤・スポンジ・綿棒・消毒用エタノール(除菌スプレー)・乾いた布を用意すれば、簡単に掃除できます。掃除方法は以下の手順を参考にしてください。

  1. 冷蔵庫の電源を切り、庫内をからにする
  2. ポケットや棚・製氷機など取り外せるパーツをすべて外す
  3. 台所用洗剤とスポンジを使って丁寧にこすり洗いする
  4. 乾いた布に消毒用エタノールなどを吹きつけ、庫内とドアの内側を拭きあげる
  5. 冷蔵庫の側面・上部・取っ手部分も同じように拭く
  6. 取り外していたパーツをもとに戻す

Q.搬入後の注意点は?
A.新しい家に冷蔵庫を搬入した後、すぐに電源を入れないように注意してください。運搬時の傾きや振動によって、冷却装置内部が不安定になっているからです。すぐ電源を入れてしまうと、故障の原因になる可能性があるので気をつけましょう。できれば、設置後30分~1時間を目安に電源を入れてください。そして、十分に庫内が冷えてから食品を入れます。

Q.室外のコンクリート階段を使って運ぶ際のポイントは?
A.厚手のダンボールを敷くことです。自宅内の階段が木でできている場合は、毛布に包んだまますべらせることができますが、室外のコンクリートだと難しい傾向があります。毛布がつっかえてしまい運びづらくなるため、厚手のダンボールでカバーしてください。その上をすべらせるようにすれば、下ろしたり上げたりできるようになるでしょう。

Q.専門業者に依頼すると、費用はどのくらいかかるの?
A.冷蔵庫の大きさや搬出経路などによって異なりますが、だいたい5,000〜8,000円が目安です。ただし、業者や状況によっては1万円以上かかる可能性もあります。事前に見積書をしっかりとチェックしてから専門業者に依頼してください。

まとめ

正しい運び方やポイントを押さえておけば、専門業者に依頼せずとも自分で冷蔵庫を運ぶことができます。ただし、冷蔵庫が大きかったり、人手が足りなかったり、アパートやマンションの2階以上だったりする場合は、専門業者に依頼したほうがいいでしょう。無理に自分で運んでしまうと、大ケガをする恐れがあります。無理をせず専門業者に依頼することで、スピーディーかつ安全に運ぶことができるでしょう。