社内のコミュニケーション

社内のコミュニケーションを改善するには? 問題点を探ろう!

経営者と従業員のコミュニケーションは、会社運営のための大切なポイントです。コミュニケーションを取りたくても、従業員から立場が上である経営者に話しかけるのはなかなかできないことでしょう。そのため、経営者自らがコミュニケーションを取ろうとする姿勢を持つことが大切なのです。また、経営者から従業員同士がコミュニケーションを取れる場を設けることで、社内の雰囲気が明るく、居心地のよいものとなります。しかし、どのようにコミュニケーションを取り、増やしていけばよいのか悩んでいる方も多いでしょう。

そこで本記事では、社内のコミュニケーションについて解説します。

  1. 社内コミュニケーションの重要性
  2. 現状を把握するには?
  3. 社内コミュニケーションを活性化するには?
  4. 社内コミュニケーションに関するよくある質問

この記事を読むことで、社内のコミュニケーションを活性化させる方法とポイントが分かります。気になっている経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

1.社内のコミュニケーションの重要性

組織内で働く以上は従業員同士のコミュニケーションが大切です。1人の人間の情報処理能力には限界があるため、作業の分担はどうしても必要となります。経営者は最終的な判断を下す立場にいますが、意思決定につながる情報処理は従業員同士が行うものです。つまり、社内のコミュニケーションは、それぞれが情報を交換し共有することといえるでしょう。

社内コミュニケーションの重要性を2点ご紹介します。

1-1.仕事が円滑にすすむ

組織内で勤めたことがある方は、社内のコミュニケーションがどれだけ重要なことが理解できているはずです。社内のコミュニケーションを活性化させることは、円滑に仕事をすすめるための必要不可欠な要素となります。経営者はもちろんのこと、上司・部下・同僚すべての従業員が報告・連絡・相談することで、トラブルを未然に防ぐことができるのです。個々の仕事が円滑にすすめば、全体的な利益にもつながるでしょう。

1-2.職場の雰囲気がよくなる

社内のコミュニケーションが取れている会社は、居心地がよく働きやすい雰囲気となっています。近年は、すぐに転職する人が増えていますが、その原因の中には「人間関係のトラブル」が挙がっているのです。転職者が続出する職場は、常に不安定な状態となります。経営にも悪影響を与えてしまうため、定職率を向上させるためにコミュニケーションを活性化させることが大切です。

社内での情報交換ができなくなるほど運営が難しくなります。従業員同士の情報共有はもちろんのこと、経営者と従業員との間にもコミュニケーションを行い、情報を共有していかなければなりません。共有しなければ、「経営者は知らなかった」「従業員に話が伝わっていなかった」というトラブルで、会社の存亡にかかわるおそれがあります。トラブルが続くことは、取引先や顧客からの信用を失う原因です。コミュニケーション不足による企業への影響が大きいことを、きちんと理解しておきましょう。

2.現状を把握するには?

自分の会社内のコミュニケーションがきちんと取れているのか、不安に感じることもあるでしょう。そんなときは、以下の項目をチェックしてみてください。

2-1.チェック項目

  • 指示を出したのに、物事がうまくいっていない
  • 社員とのすれ違いが増えたように感じる
  • きちんと自分の意志が伝わっていないことがある
  • 知らない案件がすすんでいることが多い
  • 周囲にいる人から相談されることが少ない
  • トラブルがいつの間にか大問題になったことがある
  • 離職者が増えた

以上の項目に当てはまるほど、社内でのコミュニケーションがおろそかになっている可能性があります。また、経営者では分からない部分もあるので、社内の従業員を対象にアンケートを行うのも方法の1つです。普段聞けない従業員の悩みや不満を、アンケートで確かめることができるでしょう。

2-2.最近の傾向・問題点について

あるWEB媒体が「社内のコミュニケーション」について企業にアンケートを行った結果、企業規模を問わずに8割近い企業が社内のコミュニケーションに課題を感じていることが分かりました。「課題のあるコミュニケーションはどこか」という問いには、部門間・事業間が大半を占めています。物理的にも面を合わせる機会が少ないからこそ、コミュニケーションが困難だと感じている方が多いのでしょう。また、経営層と社員との間にもコミュニケーションを抱えている企業が増えています。大企業ほど従業員の数も増えるため、理想的なコミュニケーションが取れていないのが現状です。

3.社内コミュニケーションを活性化するには?

経営者に求められる役割と、社内のコミュニケーションを活性化するための方法を解説します。

3-1.経営者に求められる役割は?

経営者=大勢の人を引っ張るための力が必要、と思いがちですが特別な能力は必要ありません。顧客・取引先と従業員と社会にかかわり、大きな成果を実現しようとする人が経営者です。社会人としての知恵・勇気・責任感を持ち、従業員に幸福をもたらす役割を担っています。顧客・従業員・社会に幸福をもたらすためには、以下の基本的なポイントを押さえておきましょう。

  • いまだ満たされていないかつ社会が求める欲求を発見すること
  • 組織のあるべき価値観を確立すること
  • 成果を実現させる生産的なプロセス・システムを創造すること

上記の項目を踏まえた上での、経営者の主な仕事をチェックしておきましょう。

  • 企業が「何をなすべきか」をハッキリ決める
  • ビジョンを描き、目的・目標を明確にする
  • 成果を実現させるための基準・規範を定める
  • 成果実現のためのスタッフを集め、チームを編成して育成する
  • 仕事の仕組み・プロセス・組織を構築する
  • 評価することによって企業の価値観を示して、あるべき活動に導く

3-2.まずはどうしたらいいか

まずは、経営者側から階層・年代の壁を壊していかなければなりません。経営者は会社のトップなので、部下から足を踏み込みにくいところがあります。そのため、経営者自ら動くことが大切です。いつまでも“待つ側”でいては、一向に社内のコミュニケーションが取れません。壁をこわす対策としては、経営層と現場社員の交流会が代表的です。具体的な方法については後ほど説明するので、ぜひチェックしてください。

3-3.取り組み事例

実際に、企業が社内のコミュニケーションを活性化させるために取り組んでいる例をいくつか紹介します。

3-3-1.ウォーキングミーティング

飲食店の情報を集めたウェブサイト「ぐるなび」を運営する企業では、新しい形の会議でコミュニケーションを図っています。それは、ウォーキングをしながら会議を行う「ウォーキングミーティング」です。会議室でプレゼンするのではなく、経営者・社員みんなで並んで歩きながら話し合うことで、目線が同じになります。また、ウォーキングはリフレッシュにもつながるので、マイナスな意見よりも前向きな意見が出やすいという効果もあるのです。

3-3-2.巨大キッチンで料理コミュニケーション

料理レシピのコミュニティーサイトで有名な「クックパッド」では、社員食堂に30~40人が一緒に調理できる巨大キッチンを設けています。クックパッドで検索しながら昼食を自分たちで作り、共同作業によるコミュニケーションを育んでいるのです。自社ならではの特長を生かしたコミュニケーションツールでしょう。

3-3-3.毎日席替え制度

お菓子で有名な「カルビー株式会社」をはじめ、多くの企業で注目されているのが「毎日席替え制度」です。経営者・部長・課長など上の立場の人と、そのほか従業員のデスクは決まっていますよね。しかし、この制度では、コンピューターがランダムに席を選び、毎回違った場所と組み合わせの席で仕事を行うことで、立場に捉われずにいろいろな人と交流できる仕組みです。経営者にとっては、社員が仕事をしている様子を間近で見られる機会になるでしょう。

3-4.活性化の具体策

社内のコミュニケーションを活性化させる方法は、「横のつながり」「縦のつながり」「組織全体」という3つの重要ポイントがあります。それぞれの方法を解説しましょう。

3-4-1.横のつながり

横のつながりは、事業所・部門・職種・本社と事業部などの壁をつくらないことです。企業が大きくなるほど、事業所・部門・職種が増えていきます。本社と事業部とのやり取りがスムーズにいかなければ、すれ違いが起きトラブルに発展しがちです。それらの壁を取り払う方法としては、社内研修・社内公募・FA制度があります。社内公募とFA制度は社員本人が希望するポジションに自由に応募することができるため、組織内の横方向へのコミュニケーションが活性化するでしょう。

3-4-2.縦のつながり

縦のつながりは、階層・年代の壁を表しています。経営者と社員同士のコミュニケーションは、縦のつながりになるでしょう。壁を取り払う方法としては、経営層と現場社員の交流会・メンター制度・ES調査などがあります。メンター制度とは、若手社員・外国人社員などに対して直属の上司ではない他部門の管理職・役員が相談係になってアドバイスを与える制度です。直属の上司ではないからこそ、社内で立場が弱めの社員は素直な気持ちになることができるでしょう。そして、ES調査は従業員満足アンケートのことです。アンケートを行うことで、従業員の声を聞いて問題点の改善に努めることができます。

3-4-3.組織全体

地域差や場所など組織全体の壁を取り払うことも、社内のコミュニケーションを活性化させる大切な要素です。たとえば、座席を固定せずに自由な位置で業務を行ったり、スマートフォンで気軽にやり取りができる社内SNSを利用したりするなどさまざまな方法があります。近年は、社内SNSとして使えるツールが多く開発しているので、利用するとよいでしょう。

3-5.ポイントやヒント

社内のコミュニケーションを活性化させるためには、経営者1人の努力ではできません。会社全体で取り組む姿勢が大きなポイントとなります。経営者自らが動き、管理職や従業員にコミュニケーション改善の意思を伝え、自社の課題であることを全員が認識することが大切です。そして、コミュニケーションの改善を図り、会社全体で共有しながら取り組みをシステム化します。

3-6.してはいけないこと

経営者によくありがちなのが、管理職などにすべてを任せることです。社内のコミュニケーションを活性化させるためには、トップである経営者が自分で動くことが大切となります。絶対に任せっぱなしにするのではなく、自ら従業員と接する機会をつくってください。また、経営者目線ではなく、一従業員としての目線でコミュニケーションを取ることが大切です。

4.社内コミュニケーションに関するよくある質問

社内のコミュニケーションに関するよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.経営者と従業員がコミュニケーションを取る際の問題点は?
A.従業員よりも経営者のほうがコミュニケーションを取る時間がないと思いがちですが、従業員の通常業務が多忙のために時間を割くことができないケースが多いようです。経営者と従業員のすれ違いでコミュニケーションが取れなくなってしまっては本末転倒なので注意してください。コミュニケーションを取る時間とのバランスが問題解決のポイントといえるでしょう。

Q.社内全体のコミュニケーションを活性化させるメリットは?
A.1人で煮詰まらず、アドバイスし合える環境ができることです。会社運営は1人では無理なので、社内全員が助け合う空気をつくらなければなりません。コミュニケーションを活性化させることで、話したことがない人とも話せるようになり、上下関係なく発言がしやすくなるでしょう。

Q.どんな社内イベントを開催したらよいのか?
A.経営者も参加する新入社員との交流会、定期的に行うバーベキュー、部活・サークル制度をつくるなど、さまざまなイベントがあります。中には、会社の特長を生かしたイベントを開催するなど、ユニークな内容もあるようです。悩んだときは、社員にアンケートをするのもよいでしょう。

Q.社内コミュニケーションが取れない理由は?
A.さまざまな理由がありますが、特に多いのが「組織風土・社風」です。たとえば、管理職が部下との対話の必要性を感じていない、自然発生的な飲み会が減っているなどがあります。現在、コミュニケーションを阻害している理由について考え、組織風土・社風を経営者が自ら改革していかなければなりません。

Q.コミュニケーションを促進させるオフィスづくりとは?
A.スペースに余裕があれば、カフェスペースを設置してみましょう。休憩している人と話をしたり、リラックスできるのがメリットです。棚などにサーバー、2~3個イスを置くだけでも社員が集まるスペースが生まれます。

Q.実際に効果のあった施策が知りたい。
A.複数の企業も行っている「経営者との直接対話」が効果的なようです。たとえば、経営層との定期面談、経営者を交えたラウンドテーブルミーティングなどがあります。経営層と社員を交えた6~7人の小グループで行うことが理想的です。少人数のほうが1人1人と深い会話ができます。

まとめ

いかがでしたか? 社内のコミュニケーションの活性化は、会社の利益を上げるだけでなく、社内の雰囲気をよくして仕事の効率を上げる効果があります。雰囲気のよい会社は定職率がよく、仕事に意欲的な社員が集まりやすくなるのです。コミュニケーションを促進させるためには、経営者自らが従業員と会話をする機会を設けることがポイントとなります。現在の問題点を踏まえた上で、コミュニケーションが取れる時間・場所・機会をつくりましょう。