遺品整理士の資格を取得しよう! 試験のコツを詳しく解説!

「遺品整理士」という資格に注目が集まっています。超高齢化・核家族化が進んだ日本では、高齢者がひとりで亡くなることも多くなりました。長年暮らした家には、想像以上のものがあり、遺族は故人が亡くなった後でも悲しみにくれる暇もなく、遺品整理に追われることになります。しかし、いざ整理しようとしても、何から手を付けるべきか・何をするべきかよくわからないことでしょう。そこで、注目を浴びているのが遺品整理士なのです。今回は、遺品整理士について詳しく解説します。

この記事を読むことで、遺品整理士にかんする深い知識が身に付き、資格取得のために何をするべきか理解できます。就職・転職のために資格取得を目指している人は、特にメリットが大きいことでしょう。まずは、じっくり読んでみてください。

1.遺品整理士とは?

最初に、遺品整理士について詳しく解説します。定義や職務・最近の傾向などを理解してください。

1-1.遺品整理士の定義

遺品整理士は、遺品整理士認定協会が「遺品整理に必要な知識を十分に持っている人材」であることを認めた民間資格です。遺族の代理もしくはアドバイスをすることによって、遺品整理を進めます。遺品整理は、亡くなった人が現世に残したものを処分することです。遺品整理士の資格取得者にアドバイスをもらうことで、作業がスムーズにすすみ、遺族の負担も最低限にすることができます。

1-2.遺品整理士認定協会とは

遺品整理士認定協会とは、遺品整理にまつわる豊富な知識と実務能力を持った人材育成のために存在する団体です。遺品整理は、現代において需要が急激に高まっているため、新規業者の参入が激しくなっています。しかし、中には悪徳業者もいて不当に高い費用を請求したり低品質なサービスを提供したりなどで、トラブルになる例が増えているのも事実です。そこで、協会が一定の基準を満たした人材を「遺品整理士」と認定することで業界のモラル維持を図っています。

1-3.遺品整理士の職務

遺品整理士の主な職務は、以下を参考にしてください。

  • 遺品の仕分け
  • 不用品の適切な処分
  • 特殊清掃・遺品供養などの手配
  • 相続などの手続きの助言
  • 遺族の心のケア

1-4.遺品整理士にかんする最近の傾向

遺品整理のニーズは、ますます高まるばかりです。しかし、遺族が自分たちだけで作業を行うことには限界があり、最近は遺品整理をプロの業者に依頼する例が急増しています。費用がかかっても、プロに依頼したほうがメリットが大きいということが広まってきている証拠といえるでしょう。

2.遺品整理について

遺品整理について、具体的にどんな作業を行うべきか詳しく解説します。それぞれじっくり学んでください。

2-1.遺品の仕分けをしよう

最初に、遺品の仕分けをして必要なものと不用品を区別しましょう。大量のものを、遺品として残すもの・不用品・ゴミにわけてください。できるだけ、割りきって処分しましょう。遺族としては、どんなものでも故人を思い出すきっかけになるものです。しかし、供養という意味でも必要のないものはきちんと処分してください。

2-2.不用品処分・リユース・リサイクルを考えよう

大量に出た不用品の中でも、まだ中古品として活用できるものはリユースを考えましょう。家電や家具などは、業者が買い取ってくれることもあります。また、資源リサイクルに回すことができれば、環境保全に役に立つのです。むやみにゴミとして処分することはやめましょう。なお、遺品整理業者では、遺品整理と同時に不用品の買い取りや処分を受けることが多くなっています。

2-3.遺品整理と清掃について

遺品整理には、特殊清掃が必要になることがあります。特に、ひとり暮らしの高齢者が孤独死に至った場合などは、においや汚れ・害虫駆除などの処理が必要なことがあるのです。また、長年放置していたりゴミ屋敷状態だったりすることも多いため、遺品整理と清掃は切り離して考えることはできません。遺品を片付けるだけではなく、きちんと清掃をして完了となるのです。

2-4.ハウスクリーニングや原状回復について

たとえば、遺品整理を行う家が賃貸物件だった場合は、故人が亡くなったことで契約解除となるものです。しかし、物件を明け渡すまでに原状回復をする必要があります。まずは、ハウスクリーニングをきちんと行ってください。自分たちだけで行うのには限界があるので業者に依頼することをおすすめします。

2-5.お焚(た)き上げや供養について

遺品の中でも、仏壇・位牌(いはい)や人形などはそのまま処分するのに戸惑ってしまうことでしょう。処分前にお焚(た)き上げや供養を行うことで、安心できます。お焚(た)き上げや供養は、近隣の神社・寺社に依頼できるほか、遺品整理業者に仲介を頼むことも可能です。気持ちよく処分するためにも、きちんと手配しましょう。

3.遺品整理士の必要性

遺品整理士の必要性について学びましょう。不用品回収との違いを学び、遺品整理士の必要性を理解してください。

3-1.遺品整理と不用品回収の違いは?

遺品整理と不用品回収は、ものを仕分けして不用品を処分する点では同じです。しかし、遺品整理は故人のものを遺族が処分することであり、より慎重な対応が必要となります。大量のものの中で遺品として残すべきものを判断し、ときには遺品供養を行うこともあるのです。また、相続など法律が関連することもあるため、遺品整理を行う場合は専門知識があることが有利になります。

3-2.遺品整理士の必要性とは

遺品整理は、遺族にとっては単なるものの整理だけではなく、故人をしのび、未練を断ち切るための行為でもあります。そのため、単なる整理整頓ではありません。しかし、大切な家族が亡くなった直後に大量のものを整理し、処分することは大きな負担がかかります。そこで、正しい専門知識を持った遺品整理士の必要性があるのです。超高齢化・核家族化が進んだ今だからこそ、頼りになる人材として遺品整理士に期待が高まっています。

3-3.遺品整理によくあるトラブルと対応策

遺品整理でよくあるトラブルには、以下のようなものがあります。対応策と併せて参考にしてください。

3-3-1.親戚関係のトラブル

遺品整理では、親戚関係のトラブルが多発します。たとえば、作業内容への文句や考え方の違いなどから行き違いが起きるのです。また、形見分けをする・しないでもめることもあるでしょう。後日トラブルにならないためには、親戚にあらかじめ遺品整理の方針とスケジュールを伝えておくと効果的です。

3-3-2.相続のトラブル

遺品整理の途中に、現金や有価証券などを発見することがあります。特に、高齢者は「タンス預金」が多いため、思わぬ遺産トラブルにつながりやすいのです。相続が必要なものが出てきた場合は、勝手に処分せずに相続権利者に報告してください。後日のトラブルを避けるためにも、ひとりじめしないようにしましょう。

3-3-3.近所とのトラブル

遺品整理の作業は、騒音やほこりなどの苦情が近所から出やすいものです。さらに、ゴミ屋敷状態の家の作業では、異臭や害虫被害もトラブルを引き起こします。遺品整理を行う前には、近隣住民に作業内容を事前に説明し、安心してもらうことが大切です。あいさつがあることで、感情もやわらぎます。

4.遺品整理の資格について

遺品整理士の資格について、資格概要・試験内容や難易度・就職状況など詳しく解説します。

4-1.遺品整理士の資格概要

遺品整理士は、遺品整理にかんする知識を十分に持っていることを証明するための資格です。遺品整理にまつわる作業のサポート・関係者と連絡・遺族へのアドバイスなどを行うことができます。なお、遺品整理士は国家資格ではありません。遺品整理士認定協会が独自の認定基準により与える民間資格となります。

4-2.遺品整理士の試験内容

遺品整理士の資格認定では、公開試験を行いません。遺品整理士認定協会の「遺品整理士養成講座」を受講後、課題レポートの提出が試験の代わりとなります。遺品整理士養成講座は、スクーリングの必要がなく、すべて自宅での自主学習で進める方式です。受講料は25,000円で、会費(2年間有効)が別途5,000円必要となります。

4-3.遺品整理士の難易度について

一般的な筆記試験ではなく、講座の課題レポートの提出により合否を判断します。また、合格基準や合格率は非公開であるため、実際の難易度は不明です。しかし、講座をきちんと受講している人は問題なく合格できると判断していいでしょう。

4-4.遺品整理士の就職について

遺品整理業界は、ますます活況を見せています。就職に困ることはないでしょう。特に、資格取得者は、専門知識を身に付けていることで高い評価を受けることができます。より有利な条件で就職するためにも、資格取得の意味は大きいといえるでしょう。また。独立開業を目指すことも可能です。企業に就職して実務経験を積み、信頼や人脈を築いておくといいでしょう。

5.遺品整理の業者について

遺品整理の業者について学びましょう。遺品整理業者の選び方や注意点・料金相場など知っておくとためになる内容を解説します。

5-1.遺品整理業者とは?

遺品整理は、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。依頼できることやメリットについて確認しておきましょう。

5-1-1.遺品整理業者でできること

業者では、主に以下のことを行ってくれます。

  • 遺品の選別
  • 遺品の捜索
  • 不用品・ゴミの処分や片付け
  • 清掃(オプションでの特殊清掃を含む)
  • 害虫駆除
  • 遺品供養(もしくは遺品供養の手配)

5-1-2.遺品整理業者を依頼するメリット

業者に依頼するメリットで、主なものは以下のとおりです。さまざまなメリットを考えれば、遺品整理業者に多くの人が依頼するのも理解できます。

  • 作業時間や労力を大幅に節約できる
  • 希望する日程で作業ができる
  • キレイに仕上がる
  • 必要な作業の手配ができる(特殊清掃・遺品供養など)
  • 精神的に楽

5-2.遺品整理業者の選び方のポイント

遺品整理業者は、以下のポイントを満たすところを選びましょう。

  • 遺品整理にかんして豊富な実績があるか
  • 見積もりや相談を無料で行っているか
  • 費用がリーズナブルな設定か
  • 不用品の買い取り・処分も同時に依頼できるか
  • 希望の日時・場所での依頼が可能か
  • 特殊清掃・遺品供養の手配が可能か
  • 依頼者の相談に親身になって対応できるか
  • 遺品整理士がいるか
  • 古物商許可・産業廃棄物許可などを得ているか

特に、遺品整理士がいるかどうかは重要なポイントです。業者の遺品整理に対する理解の深さを判断できます。

5-3.遺品整理の相談窓口や見積もりについて

遺品整理の相談窓口や見積もりについては、遺品整理業者のお問い合わせフォームなどを利用するといいでしょう。多くの業者で、相談・見積もりだけなら無料で行っているはずです。なお、信頼できる業者は、問い合わせだけであっても親切に対応してくれます。契約しないとわかった途端に手のひらを返す業者は、除外しましょう。

5-4.こんな業者には注意しよう

遺品整理業者の中には、遺族の気持ちに付け込んで法外な費用を請求してくるところもあります。見積もりを依頼しただけなのに契約を強要したりすぐに作業をしなかったりすると大きな問題になるなどと脅迫まがいの言動をしたりするところには注意してください。信頼できる業者は、依頼者の気持ちに寄り添いながら必要な作業を見極め、良心的な料金プランを提示するものです。また、遺品整理といいつつ、価値の高いもの(貴金属類・ブランド品など)を安価に買い取るために入り込む業者もいるので気を付けましょう。遺品整理は、遺品整理士が属する業者に依頼すれば安心です。

5-5.遺品整理の料金について

遺品整理の料金は、依頼内容によって大きく異なります。作業場所の広さ・汚れ具合・物量・特殊清掃の有無・遺品供養の有無など、実際に物件を視察することで料金の見積もりができるのです。そのため、まずは業者に現場視察を依頼し、見積もりをもらってください。見積もりをもらうことで、費用の目安がわかります。なお、正式契約前であれば、見積もりは複数の業者に依頼して料金やサービス内容を比較して構いません。

6.遺品整理士の資格についてよくある質問

最後に、遺品整理士の資格についてよくある質問に回答します。それぞれ参考になるので目をとおしておいてください。

6-1.遺品整理士は永久資格ですか?

遺品整理士は認定資格であり、永久資格ではありません。2年に1回の更新が必要です。更新時期になったら忘れずに手続きしてください。更新せずにいると失効してしまいます。再度の受講・認定が必要になるので注意しましょう。

6-2.遺品整理士に向いている人はどんな人ですか?

遺品整理は、遺族にとって大切な作業です。そのため、遺品整理士には以下のような人が向いています。

  • 遺品整理問題に対して深い関心を持っている
  • 常に知識の吸収に励むことができる
  • 責任感が強い
  • 人の心に寄り添うことができる
  • 守秘義務を守ることができる

6-3.遺品整理士の資格に学歴や実務経験は必要ですか?

遺品整理士の資格には、学歴や実務経験は必要ありません。希望する人は誰でも目指すことができます。未経験者であっても、業界に深い関心を持ち、高い意識を持って取り組みたいと思っているのならぜひ取得してください。実務経験は、仕事を続ければ自然に身に付きます。専門知識を持った人が実務経験を重ねることで、より信頼性が高まることでしょう。

6-4.遺品整理士は相続の手伝いをすることができますか?

遺品整理士は、相続にかんする法的な手続きを直接進めることはできません。しかし、法律家との連絡などのサポートは可能です。遺族が困っていることに対して手を差し伸べるのが遺品整理士の役目のひとつと考えてください。

6-5.遺品整理士になるためのおすすめの勉強方法は?

常に遺品整理士周辺の情報にアンテナを巡らすことが、おすすめの勉強法です。常に世の中の動きを学ぶことが、結果的に遺品整理士になるために役立ちます。たとえば、超高齢化社会問題・核家族化問題に深い関心を持つことが、そのまま資格取得にプラスとなるのです。さらに、不用品回収業者や遺品整理業者の動向に敏感になれば、遺品整理士としての基礎ができあがります。

まとめ

今回は、遺品整理士について詳しく解説しました。超高齢化・核家族化が進むことで、遺品整理の需要は高まるばかりです。しかし、スムーズに作業を進めるためには、さまざまな問題をクリアする必要があるでしょう。遺品整理士は、プロの知識と経験によって、ものの仕分け・処分だけでなく、清掃のポイントや遺品供養についても強力にサポートします。遺品整理を業者に依頼するときには、遺品整理士の資格取得者がいるところにすると安心ですよ。