人形を捨てるときは供養が大切! 寺・神社で人形供養をしてもらおう!

日本では古いものや思い入れのあるものに魂が宿ると考えられています。特に人形は人の姿をかたどったものだけあって、単純にごみとして捨てるのは忍びないですよね。供養を考えてみたものの、実際どうやって供養すればいいのか分からず困っている方も多いでしょう。

そこで、今回は人形供養について解説します。

  1. 人形供養とは?
  2. 人形供養のやり方について
  3. 人形供養に対応している寺・神社について
  4. 供養以外の選択肢は?
  5. 人形供養に関するQ&A

この記事を読むことで人形供養に関する基礎知識を学ぶことができます。おすすめの供養先などについてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

1.人形供養とは?

まずは人形供養がどのようなものなのかについてお話しします。

1-1.人形供養って何なの?

人形供養とは、人形を供養のために焚(た)き上げることです。もともとは子授かり・安産などの心願成就のお礼に子供の身代わりとして奉納された人形を供養したのが始まりとされています。

1-2.人形供養の必要性

日本では付喪神(つくもがみ)信仰が古くからあり、長い年月を経たもの(特に人形)には魂が宿るとされています。また、古くから人形にまつわる怪談話や都市伝説が多く伝えられ、信心深くない人でも何となく人形を捨てるのははばかれることが多いのです。
のろわれないため・成仏してもらいたい・愛着があるので捨てるのは忍びない……人によって供養の理由は違います。しかし、いずれも共通しているのは供養をすることで「人形に対する感情に折り合いを付けられる」ということです。人形供養は人形に対する誠意であるとともに、自分自身の心のために行うものでもあります。

1-3.人形供養の対象となる人形とは?

現代では普通の人形だけでなく、以下のようなものも人形供養の対象となっています。

  • ひな人形
  • ぬいぐるみ
  • フィギュア
  • プラモデル
  • ロボット(動物型も含む)

2.人形供養のやり方について

次は人形供養を自分で行う方法と、寺や神社に依頼する方法についてご紹介します。

2-1.自分でする場合

供養はお寺で僧侶にやってもらうしか方法がないと思っている方もいますが、実は自分でも可能です。和紙(または白い布)と清めの塩を用意し、以下の手順で行いましょう。

  1. 人形のホコリ・汚れを落としてキレイにする
  2. 和紙(または白い布)を敷き、その上に人形を置く
  3. 人形に清めの塩をかける
  4. 人形を和紙(または白い布)で包む
  5. 人形に手を合わせて「いままでありがとう」と感謝を伝える

供養はこれで終わりです。後は、自治体にごみとして出して構いません。なお、清めの塩は普通の食塩ではなく、専用のものを用意しましょう。

2-2.寺・神社に依頼する場合

自力で供養する場合、最後はごみに出さなければいけません。ごみとして処分するのがどうしてもはばかられる人は、寺や神社に依頼すればお焚き上げなどの供養をしてくれます。僧侶や神職はいわば供養のプロですから、寺や神社に依頼するのは最も間違いのない供養の仕方です。いわく付きの人形など、自分で供養するのが戸惑われるものなどは寺や神社に依頼するのが最善でしょう。
寺や神社に依頼する場合、まず人形供養を行っている寺や神社を探すところから始めてください。すべての寺や神社が人形供養を行っているわけではないからです。また、供養したい人形が特殊な場合(ロボットなど)は、特殊な場合でも引き受けてくれるかも確認しておくようにしましょう。

3.人形供養に対応している寺・神社について

この項では人形供養に実績のある寺・神社をご紹介します。

3-1.人形供養をしている寺・3選

3-1-1.千葉県・光胤山 本光寺

人形供養の寺として知られ、毎年4月の第2日曜日に行われる「人形供養大祭」が有名です。もちろん、人形供養大祭だけでなく、1年をとおして供養を行っています。供養は人形だけでなく、オモチャ・羽子板・鯉(こい)のぼりなどの供養も行ってくれるのが特徴です。ただし、非常に人気があるため事前に予約が必要となりますので注意してください。

3-1-2.千葉県・長福寿寺

寺として1200年の歴史を持ち、人形供養にも400年という古い歴史を持っている実績あるお寺です。また、全国的にも珍しい「人形専用の火葬炉」を持つことでも知られています。

3-1-3.岐阜県・三仙院

三仙院は動物観音をご本尊としている全国でも珍しい寺です。三仙院は全国で初めて、宅配による人形供養を始めたことで知られています。また、人形以外にも思い入れが強いものには魂が宿るという考えから、絵画やアルバムなどといったものの供養も行ってくれる寺です。

3-2.人形供養をしている神社・3選

3-2-1.東京都・明治神宮

明治天皇・昭憲皇太后を祀(まつ)っていることで知られる明治神宮は人形供養でも有名です。毎年10月には「明治神宮人形感謝祭」を行っています。明治神宮人形感謝祭は本殿前の回廊(かいろう)に奉鎮台(ほうちんだい)が設けられて陳列されるのが特徴です。人形に宿った魂を「ひとがた」に移してお祓(はら)いをした後、神職によって御霊上げ(みたまあげ)されます。日本一の参拝者数を誇るだけあり、催しは非常に盛大かつ厳かで毎年大盛況です。2018年の明治神宮人形感謝祭には8,600人が来場し、46,000体もの人形が集まりました。今年も10月に行われるので、気になる方は参加してみてください。

3-2-2.茨城県・大宝八幡宮(はちまんぐう)

関東最古の八幡神社として知られる大宝八幡宮は毎年3月と9月の最終日曜日に「人形供養慰霊祭」を行うことで知られています。古式にのっとり、祝詞(のりと)を奏上(そうじょう)した後、忌火(いみび)と呼ばれる清浄・神聖な火によってお焚き上げをしてくれる神社です。

3-2-3.群馬県・富士浅間神社

富士浅間神社では木花開耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)という安産・子育てをつかさどる女神を祀っています。前述したように安産・子育てと人形供養には深いかかわりがあることから、古くから人形供養を行ってきました。毎月、人形供養の式典を開いているため、自分の都合に合わせやすいのが特徴です。

4.供養以外の選択肢は?

次は供養以外の方法で人形を処分する方法をご紹介します。

4-1.寄付

真っ先に挙げられるのは寄付です。人形などのオモチャ類は児童養護施設などへの寄付物として非常に人気があります。ただし、多くの場合は子供が遊ぶことを前提とした寄付となるので、ぬいぐるみやキャラクター人形などが喜ばれるでしょう。たとえば、市松人形やこけしなどは避けたほうが無難です。
また、人形に希少価値がある場合などは、人形博物館やコレクターの方などに寄付するという手もあります。

4-2.リサイクル

リサイクルショップなどに持ち込んでリサイクルしてもらうのも一つの手です。ただし、人形によっては買い取ってもらえないこともあるので、事前に問い合わせてみることをおすすめします。
もしも、人形がプラスチック製であれば、自治体にリサイクルしてもらうのも一つの手です。ただし、その場合は人形自体は破壊されることになるので、それが気になる方は避けましょう。

5.人形供養に関するQ&A

最後に人形供養に関してよく寄せられる質問とその回答をご紹介します。

Q.寺社には直接持ち込まないとダメですか?
A.直接持ち込まなかったからといって供養の意味が薄れてしまったり、供養ができなかったりすることはありません。どのような形で送られても、寺や神社がしっかりと供養してくれます。遠方の方は、安心して宅配してください。

Q.供養にはどのぐらいの費用がかかりますか?
A.人形の数や大きさ、宅配の場合はダンボール箱のサイズなどによっても変わるでしょう。通常、人形1体当たり2,000円~5,000円、ダンボール箱なら1箱当たり3,000円~10,000円程度です。

Q.供養完了の報告はありますか?
A.寺社によって違いますので、供養を依頼する際には事前に確認しておくようにしましょう。宅配での供養の場合は報告してもらえることが多いようです。

Q.お焚き上げとは何でしょうか?
A.お焚き上げとは思いのこもったものを宗教的な儀礼にのっとり、炎とともに天に送ることをいいます。

Q.自分でお焚き上げすることは可能ですか?
A.自分でお焚き上げをする行為は「野外焼却」に相当し、法令や条例によって禁止されているのでやらないでください。お焚き上げしたい場合は寺や神社にお願いしましょう。

まとめ

今回は人形供養についてご紹介しました。日本では思い入れのある人形には魂が宿ると考えられています。しっかりと人形供養をすることで、お世話になった人形に感謝と別れを伝えましょう。人形供養は寺や神社にお願いするだけでなく、自分で行うことも可能です。ぜひ、自分の納得した場所・方法を選んで、人形を供養してくださいね。