賃貸退去時に掃除は必要? 掃除の必要性や原状回復についてご紹介

アパートやマンションなどの賃貸住宅を退去時は、原状回復が求められます。原状回復にまつわるトラブルは多く、貸し主負担となるか、借り主負担となるかで揉(も)めるために起こるのです。退去の際に掃除が必要かどうか、迷うこともあるでしょう。原状回復に関するガイドラインはありますが、ほとんどは賃貸借契約を締結の際にきちんと確認していないため、借り主が不利になってしまうのです。退去時に損をしないように、知識はあらかじめ身につけておきましょう。借り主の責任となる範囲を知っておけば、トラブルを未然に回避できます。
今回は、賃貸の退去に関する掃除についてです。

  1. 賃貸の退去について
  2. 賃貸退去の掃除・クリーニングについて
  3. 賃貸退去・掃除方法
  4. 賃貸の退去でよくある質問
  5. まとめ

この記事を読むことで、賃貸退去の掃除についてよく分かります。掃除の必要性や原状回復ガイドラインなどの疑問が解消されるでしょう。

1.賃貸の退去について

賃貸退去時には、原状回復を巡るトラブルが出てきます。退去に関する手続きや費用などを見ていきましょう。

1-1.賃貸の退去とはどんなことか?

賃貸の退去とは、賃貸借契約を解除することです。契約締結時に、退去の解約予告期間を設けられます。一般的には、退去日の1か月前までに予告することとされているでしょう。

1-2.必要な手続き・費用について

賃貸退去時は、解約予告を管理会社などに連絡するとともに、解約届などの書面を貸し主へ提出する必要があります。解約予告期間を過ぎてから申し出た場合、1か月分の家賃を支払うことになるため、前もって契約事項を確認しておきましょう。退去時は、原状回復や敷金返還を目的に、立ち会いが必要になる場合があります。

1-3.よくあるトラブル

賃貸退去時は、原状回復や敷金返還にまつわるトラブルが多くあります。貸し主が負担すべき修繕範囲と、借り主の責任となる範囲を明確にせず契約してしまうことが起因しているのです。また、経年劣化や自然摩耗など、判断しにくい部分で揉(も)めることも多いでしょう。通常の使用範囲にも関わらず、契約事項で定められているとし、クリーニング費用を敷金から差し引かれ、返還請求の訴訟となる事例もあるのです。

2.賃貸退去の掃除・クリーニングについて

賃貸退去時は、クリーニングや掃除をしたほうが、敷金返還が多くなる傾向があります。修繕は、貸し主と借り主のどちらに義務があるのかなど見ていきましょう。

2-1.クリーニングの必要性

賃貸住宅を明け渡す際に、きれいに掃除をしたほうが、大切に使ってもらえたと貸し主に感じてもらえ、印象が良くなります。ほこりや汚れなど目立つものは、簡単な掃除をしておいたほうがいいでしょう。借り主が故意に汚した場合は、クリーニング費用を請求されてしまいます。自分のできる範囲で、汚れは丁寧に落としておきましょう。

2-2.借り主の義務? 貸し主の義務?

借り主と貸し主のどちらに掃除の義務があるかは、はっきりとした境界線がありません。国土交通省が定める原状回復ガイドラインはありますが、賃貸借契約の内容が優先されるため、知らずに契約してしまって借り主の負担となってしまう場合が多いのです。ガイドラインでは、自然摩耗と経年劣化を考慮し、敷金の返還をするべきと定めています。借り主の義務となるのは、故意や過失によって損害を与えてしまったときや、民法の善管注意義務違反など明らかに借り主の責任と判断できるものです。つまり、通常の使用では起こり得ない汚れや破損は、借り主の負担で修繕が必要となります。

2-3.費用・責任のガイドライン

原状回復は、借りた時点の状態に戻すことではなく、経年劣化を考慮した修繕を行うことです。借りた年数が長いほど自然摩耗が発生するため、借り主の負担割合は低くなります。敷金は原則として、返還されるべきお金です。借り主の負担で修繕すべき箇所が出てきた場合や、クリーニングを要する汚損などがある場合は、別途請求されることになります。従って、退去時に費用が発生するかどうかは、普段の使い方や掃除の頻度によると捉えておきましょう。

3.賃貸退去・掃除方法

退去前の掃除について解説します。自分でできることやプロに依頼すべきケースなどを覚えておきましょう。

3-1.自分でできること

3-1-1.方法

退去時は、自分で部屋の掃除をきちんと行うことが大切です。普段から掃除をしていた場合でも、家具や家電を移動した後には汚れやほこりが出てきます。家財を搬出してから、拭き掃除や掃除機かけを行ってください。目に見える汚れがなくなるだけで、すっきりとした印象になります。油汚れや手垢(あか)など、頑固な汚れも取り除きましょう。

3-1-2.メリット・デメリット

自分で掃除をすれば、費用をかけずに退去することができます。出費が気になる方は、可能な限り自分で掃除を実践しましょう。デメリットは、タバコのヤニやペットの臭いなど、汚れの種類によっては自分で落とすことができないことです。強引に掃除をしてしまい、壁紙などを傷つける恐れがあります。無理せず、プロに依頼すべきでしょう。

3-2.プロに頼むべきケース

前述したとおり、自分では落とすことができない汚れもあります。汚れが広範囲にある場合も、自分では難しいでしょう。プロに頼むメリットや方法などをご紹介します。

3-2-1.メリット・デメリット

プロによるハウスクリーニングは、家全体をすっきりとした空間にリフレッシュできることがメリットです。市販の洗剤で落とすことができない汚れやシミも取り除くことができ、見栄えがとてもよくなります。デメリットは、費用がかかることです。しかし、費用をかけた分、納得できる掃除内容となるでしょう。

3-2-2.方法・流れ・費用

プロに依頼する場合、以下の手順で進めてください。

  1. 業者のホームページなどから見積もりを依頼
  2. 作業範囲と希望を伝える
  3. 金額と作業内容に納得できたら契約締結
  4. 作業当日にハウスクリーニング
  5. 作業完了後、引き渡し
  6. 費用の支払い

ハウスクリーニング費用は、汚れの種類や範囲により異なります。また、部屋の広さや間取りでも変動があるため、見積もりで確認することが大切です。業者ごとに定額パックプランなどを用意している場合があります。費用相場は、ワンルームで2〜3万円前後、1LDKで3〜4万円前後、2LDKで5〜7万円前後です。

3-3.業者選びのポイント

賃貸の退去は、移転費用なども含め、多額の出費が予想されます。クリーニング費用を抑えたいという思いはあると思いますが、費用の安さに目を奪われてはいけません。作業内容や対応などに納得できるかが重要です。費用がかかっても、きちんと掃除をしてくれる業者を探しましょう。実際の作業事例を見せてもらい、業者の腕を確認する方法もおすすめです。

4.賃貸の退去でよくある質問

賃貸退去時は、掃除や原状回復など、分からないことが多いものです。質問集を参考にしてみてください。

Q.特に注意して掃除すべき場所はどこ?
A.キッチン・風呂・トイレといった水周りは、なるべく丁寧に掃除をしましょう。水周りは汚れがつきやすく、臭いの原因にもなります。好印象を与えたいなら、注意して掃除すべきです。

Q.ネジ穴と画鋲(がびょう)穴の修繕義務はどちらに発生するのか?
A.実は、ネジ穴と画鋲(がびょう)穴では修繕義務が異なります。ネジ穴は借り主負担、画鋲(がびょう)穴は貸し主負担となるため、原状回復の際に注意しましょう。

Q.敷金返還はいつごろになるのか?
A.退去日から1か月以内に行うのが、一般的です。敷金返還に関する書面が、退去日の2〜3週間後に送られてくるでしょう。連絡がない場合は、早めに管理会社などに連絡してください。

Q.ハウスクリーニング時に部屋を傷つけてしまうことはないのか?
A.業者では、作業中の事故に備え、損害保険に加入している場合があります。依頼前に加入の有無を確認し、トラブルがあったら対応してもらえるようにしておきましょう。

Q.孤独死があった賃貸の退去時はどうすべきか?
A.孤独死は、高齢化社会になった今、珍しいことではなくなりました。発見が遅れるごとに腐乱が進み、悪臭や害虫の発生が悪化します。通常のハウスクリーニングは、臭いや害虫駆除はできません。特殊清掃に依頼しましょう。

5.まとめ

いかがでしたか? 賃貸の退去時は、自分のできる範囲で掃除をし、きれいな状態で明け渡すことが理想です。水まわりは特に汚れが残りやすく、悪臭の原因にもなります。入念に掃除をしてください。原状回復が求められることがありますが、貸し主と借り主の修繕負担についてはしっかり理解しておくことが大切です。自分で掃除しても落としきれない汚れは、プロに依頼してハウスクリーニングをしてもらうといいでしょう。費用はかかりますが、部屋をリフレッシュして明け渡すことができます。業者を選ぶときは、安さに惑わされず、作業内容や対応にも目を向けてください。