犬走りの施工を決めるときに考えておきたい3つのこと

家を新築するときに「犬走りはどうしますか」と建設会社に尋ねられて、初めてその存在を知るかたも多いようです。新築の設計のときに犬走りの施工を考えている人は少ないようですが、実は犬走りには家を長く使っていくための重要な役目があります。

犬走りをどのように施工するかは、ときには後戻りができない重要な決定になることを忘れてはいけません。

それでは、犬走りの施工について、またその必要性について考えておきたい3つのことを確認しておきましょう。

  1. 犬走りの必要性を知っておこう
  2. 犬走りのサイズと予算
  3. コンクリートと砂利の違い

1.犬走りの必要性を知っておこう

1-1.壁の汚れを防止する犬走り

犬走りとは、家の周りに施工する細い道のようなものです。もともとは、屋根から落ちる雨がはねて壁を汚すことがないように石などを敷き詰めておくことが犬走りを施工する理由とされています。そのため、基本的には犬走りを施工しないのであれば、何かほかの方法で雨がはねないようにすればよいということになるわけです。

しかし、犬走りにはそのほかの目的もあるため、目的をしっかり念頭に置いてから決定をするようにしましょう。ちなみに、犬走りの名前の由来には諸説がありますが、施工したときに犬が歩いてしまい、犬の足跡が残ることがよくあるということが語源とされています。

1-2.家周りの環境を整える犬走り

犬走りには、壁の汚れを引き起こさないという目的以外にもさまざまな施工のメリットや理由があります。たとえば、犬走りをコンクリートで施工するなら、基礎と土のあいだに草やコケが生えることを抑えることができるでしょう。草むしりの手間が省けるわけです。

また、家の周りを歩くときにも、足元を汚すことなく歩くことが可能になります。振動対策や景観を整えるといった理由もあるため、たいていの建設会社は犬走りを施工することをすすめているわけです。

1-3.虫対策から考えた犬走り

犬走りの施工方法によっては、虫が家の中に入らないための対策とすることができます。基礎や外構の施工方法は家を長く用いるためには大切な部分です。犬走りも大切な外構のひとつとして考えるとよいでしょう。ですから、手を抜かずにしっかりと考えて決める必要があります。

また、犬走りについては後ほど詳しく説明しますが、施工方法を間違うとむしろシロアリを寄せつけてしまい、特に基礎へ向けてシロアリ被害を拡大してしまうことにもなりかねません。外回りの水はけ状態も注意が必要です。蚊の発生を防止するためにしっかり設計するようにしてください。

2.犬走りのサイズと予算

2-1.犬走りのサイズはどのぐらいがよいのか

通常40センチから60センチが一般的に多い犬走りの幅とされています。しかし、この点での決まりはありませんので、家の大きさのバランスや家の周囲のスペースを考えて決めることが最善です。犬走りを30cmほどにすることもできますが、あまり狭いと雨による外壁汚れの防止という本来の目的を達成しなくなる危険もありますので注意してください。きちんと屋根の構造と雨の滴(したた)り具合を確認しておきましょう。

2-2.目的に沿ってサイズを考えよう

犬走りの用途として、自転車を置くなどのほかの目的を考えているなら、80センチや100センチほどの幅とすることも適切な判断です。庭のスペースをしっかりと確保したいのであれば、犬走りの幅は最小限にしたほうがよいでしょう。

とはいえ、庭を造るほどのスペースがないのであれば、土の部分を増やして草むしりの手間を増やすよりも、犬走りを広く取って、プランターなどで植物などを栽培したほうが賢明である場合もあります。

2-3.犬走りの予算はピンからキリまで

犬走りの予算は、どのような施工をするかによって大きく異なります。通常の工務店であれば80センチほどの幅の犬走りを1メーターあたり5000円から6000円ほどで施工することが多いようです。新築住宅の施工であれば、基礎と一緒に犬走りを施工したほうが安く済むでしょう。

コンクリートの犬走りを施工する場合の費用はこの程度ですが、犬走りとして砂利を敷き詰める場合には費用はまた異なります。砂利の種類によっても費用は変わってくるため、一概に費用の目安を述べることはできません。およその価格としては1平方メートルあたり2500円ぐらいを考えておけばよいでしょう。

3.コンクリートと砂利の違い

3-1.コンクリートにするときのメリットとデメリット

犬走りをコンクリートにするなら、犬や猫がよりつきにくいというメリットがあります。犬や猫は無機質なコンクリートよりも砂場や砂利を好む傾向があるからです。もうひとつ、注意したい点は犬走りと虫の関係ですが、一般にはコンクリートの犬走りは虫をよせつけにくくすると考えられています。

しかし、実はシロアリについて言えば、コンクリートの犬走りのほうがシロアリをよせつけてしまい、基礎へ向かうように促(うなが)すと言われていますので注意が必要です。また、コンクリートの犬走りは施工したあとの幅の調整が難しいということも忘れてはいけません。

3-2.砂利にするときのメリットとデメリット

砂利の犬走りの場合は、あとで庭のスペースを広くしたいなどの予定の変更で修正しやすいというメリットがあります。もし、犬走りを実際に歩くために使用することを考えているのであれば、砂利にすると歩きにくくなるのは確かです。

とはいえ、砂利は防犯にも役立ちます。犬走り用として音が出やすい砂利が防犯用として用意されているので、防犯強化として用いることもよいでしょう。ただし、覚えておきたいデメリットは、犬や猫がよりつきやすくなるという点です。もし、犬猫の侵入が多いようであれば、薬品などの処置が必要となることもあるでしょう。

3-3.排水路も考えておこう

犬走りとして施工するのがコンクリートであっても砂利であっても、排水経路をしっかりと考えなければいけません。排水が悪いと家の基礎に悪影響を与えてしまいます。

また、コンクリートの犬走りは水たまりが起きやすいものですが、水たまりは蚊の発生の根源ともなりかねません。排水環境は新築の基礎工事のときに整えておくことが最善です。土地の環境もよく考えて設計してもらうようにしましょう。

まとめ

犬走りは見過ごされがちですが、家の環境を整えるためにはよい設計と決定が必要です。家を建ててから犬走りの施工方法を決定すると、費用もかさんでしまいます。基礎と一緒に施工できるよう早めに決めていくようにしてください。