
色の組み合わせはガーデニングの要。美しく見えるためのポイントは?
植物の色の組み合わせは、ガーデニングを美しく見せる重要なポイント。でも、ガーデニング初心者とって、配色は難しく感じるテクニックの1つです。とりあえず好きな花を植えたら、何だかまとまりがないガーデニングになってしまった、なんてことも。初心者から1段階ステップアップするための配色法を紹介しましょう。
1.初心者によくある配色
上手に色を組み合わせたガーデニングは、育てている人の思いが伝わり、見る人を癒(いや)してくれます。ただ、初心者にとっては、配色まで気遣う余裕はないですよね?初心者が陥りがちな配色のパターンがあります。
1-1.色が多過ぎる
いろんな色があった方が豪華になるだろうと、多くの種類の花を植える方がいます。しかし、華やかというよりも、ゴチャゴチャとした印象です。調和がとれたガーデニングにはなりません。
1-2.お気に入りの花で彩る
自分が好きな花を庭いっぱいに植えることも、初心者によくありがちです。配色は考えなかったのではと思うほど雑多な印象で、統一感がありません。本人はお気に入りでも、見る人を和ませるガーデニングという意味ではいま1つです。
1-3.成長を考えない
配色に気を遣いながら植えたつもりなのでしょう。でも、植物の成長やお花が咲いている期間まで考えなかったため、せっかくの配色がダメになってしまうこともよくあるケースです。
植物には成長スピードに違いがあります。しかも、大きく成長するものもあれば、そうでないものも。大きく成長した植物だけが存在を示すことになります。また、お花が咲いている期間が長いものと短いものを一緒にすると、せっかくのカラーコーディネートを楽しむ時間は、ごくわずかです。
2.上手に配色するポイント
カラーコーディネートは、初心者からワンランク上のガーデニングのための大切な要素です。上手に配色するポイントを知り、美しく見せましょう。
2-1.主役となる色を決める
主役となる色、すなわちテーマカラーを決めることは、上手な配色の第一歩です。たとえば、赤色だと情熱的、青だとクールな印象になりますよね?お気に入りの花をテーマカラーに選ぶと、イメージもしやすくなるでしょう。
赤系統や青系統に統一して植えると、すっきりとしたガーデニングになります。テーマカラーは同じでも、組み合わせるほかのお花によって、まったく印象が違ってくるはずです。少し高さを変えて配色すると、変化に富んだ雰囲気になります。
2-2.明度と彩度を組み合わせる
同じ系統の色でも、植物ごとに違いがあります。色の明るさを示す明度と色の鮮やかさを示す彩度が異なるからです。明度と彩度をうまく組み合わせるのも、上手な配色のポイントになります。
明るい色は近くに見えますし、暗い色は奥行きを感じさる色です。この違いをうまく生かせば、狭い庭でも広がりのあるガーデニングができます。また、さわやかな印象にしたいならば明るいパステルカラー、明度に差をつけるとキリッと締まった雰囲気に。彩度が高いものの組み合わせは、華やかな印象にするカラーコーディネートです。
2-3.ポイントカラーを入れる
同系色で統一すると、すっきりしたものになりますが、そこに違う色をワンポイントで入れると、単調にならずに変化が生まれます。たとえば、単一の淡い地色に濃い色を小さく入れた配色。ポイントカラー(さし色)です。ワンランク上の配色といえます。テーマカラーが決まれば、ポイントカラーも決めやすいでしょう。
ただし、ポイントカラーを使い過ぎると、せっかくの統一感が失われてしまいます。使い過ぎには気をつけてください。
2-4.グリーンを生かす
花は色鮮やかですが、花だけでは普通に美しいというだけになりがちです。鮮やかな中にグリーンが入ると、全体が引き締まり、花をより美しく引き立ててくれます。多過ぎると花が目立たないので、3割程度を目安にしてください。
2-5.スケッチで配色を考える
頭の中でイメージし、いきなりガーデニングを始めても、初心者だと上手な配色はできないことの方が多いでしょう。植える前に配色を考えながら、ご自宅の庭に合わせてスケッチをするのもいい方法です。
完成形を想像しながら、実際に色をつけてみてください。全体の構成や彩りがわかるので、あとで「イメージと違うなあ」と思うことも少なくなるでしょう。
3.初心者におすすめの配色
初心者がいきなり上級者向けの配色をしても、うまくいかないのは目に見えています。基礎となる配色から始めましょう。
まず、色の数です。いろんな色を組み合わせがちですが、シンプルなくらいがいいでしょう。色数は2~3色で十分です。
色の組み合わせでは、同系色がすっきりするというお話をしましたが、違う色の組み合わせがいいという方もいます。
同系色では白~ピンクとピンク~赤の組み合わせ。かわいらしいガーデニングになるはずです。黄色とオレンジ~赤の配色は、意外と簡単だといわれます。初心者にはおすすめです。
異なる色だったら、オレンジ~黄色と紫、あるいは白と紫がいいといわれています。逆に避けた方が無難な配色は、黄色とピンク。ピンクは白でないと、なかなかうまくいきません。紫とピンクも、どちらも主張し合っておすすめできない組み合わせです。
4.よりレベルアップするには
配色の知識を深め、よりレベルアップした配色をしたいのであれば、ガーデニングのための配色見本を示した冊子がとても参考になります。販売されているので、購入してはいかがでしょうか。また、ネットではいろんなガーデニングを紹介したした写真を、簡単に見ることができるので便利です。
美しいガーデニングのためには、植える植物の配色も重要ですが、配色以外にも考えていただきたいことがあります。
初心者ですから、育てやすい植物を選ぶのも重要な要素。もう一つ、植物を植える庭そのものも美しくしたいものです。
いい庭づくりはやはりプロに依頼するのが一番。施工事例を実際に見せてくれる会社もあるので、見学してはいかがでしょうか?配色の勉強にもなります。
5.まとめ
ガーデニングを美しく見せるために重要な配色。ガーデニングを始めようという方に、配色のポイントを紹介しました。
ポイントを理解すれば、失敗したと落ち込むことも少なくなっていくでしょう。ガーデニングのおもしろさや奥の深さもわかってきます。美しいガーデニングを自分で楽しむだけでなく、ほかの人にも見せて喜びを分けてあげてください。