思わぬ請求が? 引越し時の敷金トラブルを防ぐ方法

賃貸住宅の契約の際、敷金が必要になります。敷金は、原則として戻ってくるものです。しかし、敷金に関するトラブルは意外と多く見ることができます。預けた敷金が変換されない、追加請求が発生したなど、どう対処していいかわからずに、そのまま泣き寝入りしてしまう方も多いようです。
敷金は、礼金と同じく、契約の際に必要となるお金。礼金は戻ることはありませんが、敷金は貸し主へ預ける保証金であり、何かあった場合に備えての担保のようなもの。家賃滞納や特別な事情がない限り、本来は全額戻ってくるはずです。
賃貸契約でお部屋を借りている方の中には、まったく返還されなかったという事例もあります。国民生活センターでも、敷金トラブルに関する相談が多数寄せられているようです。
引越しの際に発生する敷金トラブルについてご紹介します。

1.敷金返還でよくあるトラブルと対処法

敷金は、入居時に貸し主へ預ける保証金です。本来は返還されるべきお金ですが、退去時に高額な費用を請求されてしまい、結果的に預けてある敷金を上回る請求をされたという経験をされた方もいらっしゃいます。
敷金返還でよくあるトラブルや、トラブルが起きた場合の対処法についてご紹介しましょう。

1-1.原状回復費用

敷金トラブルで多いのは、原状回復費用の問題です。退去時に、ハウスクリーニング代やクロス・畳・ふすまの張り替えなどの名目で、貸し主から敷金が返還されない事例が頻発しています。年間1万件を超える敷金トラブルに関する相談が、国民生活センターに寄せられているようです。
原状回復については、先の国会で120年ぶりに法改正され、どこまで借り主が負担しなければならないかを決めるラインが明確化されました。法改正前は、原状回復にかかる費用は借り主が負担するという長い慣習が続き、敷金が返還されずに泣き寝入りする方がほとんどでした。
国土交通省には「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」があり、修繕にかかる費用負担の線引きが定められています。

1-2.クロス張り替え

1番多いのは、クロス張り替えのトラブルです。穴を開けてしまったから、張り替え費用を負担しなければならないと思い込んでいる方も多いでしょう。しかし、クロスの張り替えのガイドラインもきちんと明確になっています。画鋲(がびょう)やピンなどの小さな穴の補修費用は、貸し主の負担です。釘(くぎ)やネジなどの大きな穴は、借り主の負担となります。子どもの落書きなどの落とせない汚れによる張り替えは、借り主の負担です。
生活していくために必要な家電製品でできた汚れも、貸し主が負担しなければなりません。たとえば、テレビや冷蔵庫など家電製品の背部にできてしまった汚れやヤケ、エアコンを設置した際のビス跡が挙げられます。通常の使用をしていてできた汚れは、貸し主の負担となるので、覚えておきましょう。

1-3.経年劣化

賃貸住宅の原状回復には、経年劣化を含めて考えなければなりません。経年劣化とは、いわゆる自然に消耗していき、価値が減少していくことです。国土交通省のガイドラインでも、「経年劣化、通常使用による損耗などの修繕費用は賃料に含まれる」と定義しています。
大きな穴を開けてしまった、ペットによる臭いや傷、故意による損耗は、借り主が負担しなければなりません。もしもクロスなどの交換費用を請求されても、自然消耗による劣化を差し引いて支払うだけで済むということになります。経年劣化は、長く住めば住むほど、借り主の費用負担が減少していくということです。

1-4.対処法

敷金をなるべく多く返還してもらうためには、どのような対処法があるのでしょうか? 大切なのは、契約時にしっかりガイドラインに沿った内容であるかどうかを確認することです。どちらがハウスクリーニング費用を負担するのか、原状回復費用割合についてなど、契約書に記載されてしまうと、退去時に契約書の内容が有効となってしまいます。気になるポイントは、契約時に解消することです。
また、退去時に高額な費用を請求されてしまうケースもあります。国民生活センターに相談し、ガイドラインに沿って貸し主との交渉を試みるようにしましょう。もしも解決しないようであれば、貸し主に内容証明郵便を送付して少額訴訟を行う方法もあります。行政書士が代行してくれますが、規定の書式に沿うものなら、自分でも作ることが可能です。また、第3者である専門家が解決してくれる調停もあります。

2.敷金返還の相場

敷金は、家賃滞納や突然借り主がいなくなるなどのトラブルに備える担保として、貸し主へ預ける保証金です。特別なことがない限り、普通の日常生活を営む範囲内の使用であれば、本来は全額返還されるべきもの。しかし、全額が返還される事例は多いわけではありません。では、どのくらい敷金は返還されているのでしょうか? 敷金返還の相場についてご紹介します。

2-1.居住年数によって変化

原状回復にかかる費用は、居住年数が長くなるほど、負担が軽くなるものです。10年居住した場合で、タバコのヤニや・子どもの落書き・ペットの臭いや傷など、故意なものが特別なければ、借り主が負担するのは5〜15%とされています。
あくまでも、自然消耗による原状回復費用は支払う必要がありません。賃貸契約締結時に、規約をきちんと確認しておくことが大切です。

2-2.ハウスクリーニング

ハウスクリーニングの費用は、居住していた借り主が負担するものだと思われがちですが、ガイドラインでの定義は異なります。ハウスクリーニングは、貸し主が新たな収益を得るために負っている修繕義務のために行うもの。原則として、貸し主が全額負担するものです。しかし、賃貸契約においては、まだ借り主が負担しているケースがほとんどでしょう。特約として、「ハウスクリーニングは借り主の負担」と規定されていることがあります。契約時にしっかり確認することがポイントです。

3.敷金を追加請求されるケース

通常の使用であれば、敷金は原則として全額返還されるべきものです。しかし、中には追加請求が必要になることもあります。借り主が負わなければならない追加請求とは、どのようなものなのでしょうか?

3-1.ペット

ペットの飼育は、特約などに明記されています。ペットを飼うことで生じる傷や臭いは、通常の使用の範囲を超えるものと考えられるでしょう。原状回復費用とは別に、ペットによる傷などは借り主が責任を持って対応しなければなりません。
クロスが部分的に傷ついている場合、傷のある箇所だけを借り主負担で修復します。色合わせのための全面張り替えは、貸し主の負担となるので、注意しましょう。

3-2.タバコのヤニ

タバコのヤニも、特約に喫煙と明記されていなければ、ペットと同様に通常の使用の範囲を超えていると判断されます。ヤニによる汚れが部屋全体に広がっている場合、クロスの張り替えが必要となるでしょう。ただし、タバコのヤニについても、入居時のクロスの状態や居住年数が考慮されますので、退去時にはしっかり確認しましょう。

4.まとめ

引越し時の敷金トラブルについてご紹介しました。いかがでしたか?

  • 敷金返還でよくあるトラブルと対処法
  • 敷金返還の相場
  • 敷金を追加請求されるケース

法改正され、原状回復のためのガイドライン が新たに定められ、貸し主と借り主の負担の線引きが明確になりました。引越し時の敷金返還でトラブルが発生しないためにも、知識を得ておくことが大切です。

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