
カーポートの屋根を台風から守るには? 強風対策の方法
台風などでカーポートの屋根が飛ぶといったトラブルが発生することがあります。カーポートはきちんとした車庫とは違って、通常の雨をしのぐ傘程度の役割しかありませんので、屋根部品に対して強風の影響をまともに受けてしまいます。
そこで、今回はカーポート強風対策についてお話しします。
1.カーポートの屋根は飛ぶようにできている?
カーポートの種類によっては、本体ごと破損してしまわないよう一定以上の強風を受けると屋根が飛ぶように設計されているものもあります。
例えば、微動だにしないようにと作られたビルよりも、ゆらゆらと柔軟にゆれるビルのほうが地震の時に倒壊しにくいという説があることをご存じでしょうか? 同じくカーポートの屋根も、強固に風に抵抗するよう本体へ取り付けられると、逆にひどい破損の原因となってしまうというわけです。
ですが、カーポートの仕組みとして屋根が飛ぶように作られているからといって、ただ黙って屋根が飛んでいくのを見過ごすわけにはいきませんよね。設置時にいくつかの点に注意をするだけで、カーポートの屋根の破損は回避できます。
2.風向きと柱の向きの関係
カーポートは、車に対して左右どちらかの片側のみに柱があるもの・後方のみに柱があるもの・両側から柱で支えているものなど、いくつかの形式に分かれます。強風に対して弱いのは、片側・後方のみに柱があるタイプです。周囲の住宅の形状や地形などから、強い風が吹き抜けやすい場所・風向きには必ず法則性を見いだせます。
この条件を考慮してカーポートのタイプを選び、設置する場所と向きを決めましょう。柱がある側で風を受けるような向きで設置すると、多少の強風には耐えられます。
また、風向きが安定しない場合には両側で支えるタイプを選ぶと良いでしょう。カーポートの柱がない側と家の壁を向かい合わせるようにするのも、強風には効果的な対策です。
3.落雪にも注意が必要
家の壁と向かい合わせに設置したぶん、風がカーポートの屋根の内側に吹き込みにくくなります。しかし、風への対策ばかりを気にして家の壁に近づけすぎる事も、地域によっては危険です。積雪量が多い地域では、屋根からの落雪が予想されます。
この落ちてきた雪がカーポートの屋根に当たってしまわないよう、家の壁とカーポートの間には一定の距離を開けなければいけません。記録的な積雪が報告された時期に、雪の重みでぺしゃんこにつぶれたカーポートの無残な姿が報道されたこともありました。
4.強風対策オプション付き製品も
カーポートの種類によっては、普段は片側のみの柱で使用して、台風が来る前など強風に不安があるときにだけ空いている側にもオプションの柱を取り付けて強度をアップすることができる製品もあります。車の出し入れがしやすいという点は、カーポートの柱が片側のみというタイプの利点のひとつです。
普段から両側に柱があっても容易に車の出し入れができる方なら、両側柱タイプのカーポートを選べば良いのですが、片側柱でなければ車の出し入れに不安がある・しかし強風時の強度にも不安がある、という方はこのようなオプション付きのものを選びましょう。
カーポートの強風対策まとめ
今回はカーポート強風対策についてお話ししました。強風の時にはカーポートの屋根が飛ぶように作られているというお話に驚かれた方も多いのではないでしょうか? しかし、工夫次第である程度の強風には耐えるよう設置することもできるのです。設置前に、ぜひ参考にしてみてくださいね。