畳の手入れ方法が知りたい! カビが発生したときの対処と予防法は?

「畳をどのように手入れすればいいのか分からない」「間違った方法で傷めてしまうのが怖い」など、畳の手入れで悩んでいる方が多いのではないでしょうか。手入れをすることで畳が長持ちし、ダニ・ノミなどの害虫被害を防ぐことができます。間違った手入れをしてしまうと、早いうちに畳が傷んでしまうので注意しなければなりません。快適でリラックスできる畳部屋を維持し続けるためには、正しい畳の手入れ方法を把握することが大切です。そこで、本記事では、畳の特徴・正しい手入れ方法・よくあるトラブルについて解説します。

  1. 畳について
  2. 畳の普段の手入れについて
  3. 畳の手入れ~畳干しについて
  4. 畳の手入れ~張替えについて
  5. 畳のトラブルについて
  6. 畳の手入れに関してよくある質問

この記事を読むことで、畳の正しい手入れの方法が分かります。気になっている方や、カビ・ダニなどの被害で悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.畳について

まずは、畳がどんなものなのか基礎知識を身につけることが大切です。特徴を把握すれば、どんな汚れがつきやすいのかが分かり、適切なお手入れ方法が分かるでしょう。

1-1.特徴と魅力

畳は、日本古来の伝統的な床材です。古代の畳は筵(むしろ)・茣蓙(ござ)・菰(こも)などの薄い敷物の総称となります。現在の畳は「イ草」と呼ばれる畳表(たたみおもて)と、畳の芯といわれる「畳床(たたみどこ)」、畳をキレイに演出する「縁(へり)」の3つで構成されているものです。
最近は、海外からの人気が高く、インテリアとしての魅力が高まっています。たとえば、「縁なし畳」や、化学素材でつくられた「カラー畳」が人気です。日本固有の文化を採用しつつ、オシャレでアート感覚のある空間がつくれるのも畳の魅力でしょう。

1-2.素材・汚れについて

畳表の原料は「イ草」です。熊本・福岡・佐賀・広島など全国15か所で栽培されています。代表的なものは、広島県産の備後表、熊本県産の肥後表、福岡県産の筑後表、石川県小松産の小松表などです。また、アート感覚で使われるカラー畳は、天然イ草を染色して織りあげています。畳床は稲わらを100%使用したわら床や木質ボードなどの化学床など、さまざまです。
畳につく主な汚れとしては、室内から出るホコリ・飲みものなどの水分をこぼしたときに出るシミ・皮脂を含む油汚れなどがあります。もともと、畳は吸湿性に優れているため、湿気の多い部屋ほどカビが発生しやすくなるのです。

1-3.手入れの必要性

畳は一生使い続けられるものではありません。傷みが目立ってきて掃除してもキレイにならなければ、畳替えを行う必要があります。耐用年数は明確になっていませんが、5~6年使っていると汚れ・シミ・色あせ・擦れなどが目立ち始めるでしょう。そして、10年経過すると畳床が傷み、畳替えを行う必要があります。畳替えをする前に、畳の表面だけを替える「表替え」を行えば、傷みの悪化を防ぐことができるでしょう。

2.畳の普段の手入れについて

普段から畳の手入れを心がけることで、長く使い続けることができます。ここでは、日常で気をつけること・手入れ方法について説明しましょう。

2-1.日常で気をつけること(水気について)

畳は湿気に弱い性質を持っているため、水気に注意しなければなりません。畳の部屋で飲食をするときもあると思いますが、ジュース・スープなどの水分をこぼさないように気をつけてください。前述したとおり、畳は湿気に弱いので、水気を放置するとカビの発生原因になってしまいます。もし、畳に水分をこぼしてしまった場合は、すぐに乾いたタオルや雑巾で拭き取りましょう。ただし、ゴシゴシと力を入れてこすってしまうと畳が傷んでしまうので要注意です。やさしく拭き取ることが大切なポイントとなります。

2-2.乾燥について

和室に湿気がこもらないように、窓を開けて風通しをよくしてください。日干しによる乾燥をする場合は、畳の裏側を表にして行うことが大切です。畳の表側を直射日光に当てると、畳の劣化を早めることになってしまいます。また、長時間にわたって日光に当てすぎると日焼けの原因になるおそれがあるので要注意です。乾燥の仕方にもコツがあるので十分に注意しておきましょう。

2-3.日常の手入れ方法

日常の手入れ方法は、掃除機やほうきをかけてゴミを取りのぞくことと、拭き掃除の2つです。毎日する必要はありませんが、汚れとホコリがたまっている場合は掃除をしてください。ほうきで掃除をする場合は、湿ったお茶の葉を使うと、細かい葉がホコリと汚れを吸着してくれます。また、お茶の葉には殺菌・消臭効果があるのでおすすめです。
拭き掃除の際は、畳が湿気を嫌うので、乾いた雑巾で拭きましょう。濡(ぬ)れた雑巾を使う場合は、固くしぼった状態にしてください。中途半端に濡れている雑巾は、畳が傷み黒ずむ原因となります。

2-4.注意点

掃除機・ほうき・雑巾で掃除する場合は、畳の目に沿ってやさしく汚れを取りのぞくことが大切です。畳の目に逆らって掃除機をかけたり、雑巾で拭いたりすると傷んでしまいます。また、畳の縁を掃除する場合は、掃除機の細い口でホコリを取りのぞいてから、歯ブラシなど小さめのブラシに洗剤をつけてたたくとよいでしょう。後は、お湯で固くしぼった雑巾でたたくようにして洗剤分を取り、乾いた雑巾で湿気を吸い取ってください。洗剤をつけたブラシでたたく際は、ゴシゴシしないようにすることが大切です。力を入れすぎると畳を傷つけるおそれがあるので注意してくださいね。

3.畳の手入れ~畳干しについて

大切なお手入れの「畳干し」は、年に2回が理想的です。ここでは、畳干しの方法と注意点を説明します。

3-1.畳干しの方法

まずは、マイナスドライバーなど先端のとがったもので中央にある畳から持ち上げて取りはずしてください。取りはずした畳は、後で入れ間違いのないように、どこにあったのか印をつけておきましょう。そして、直射日光の当たらない風通しのよい場所で畳干しを4~5時間ほど行います。このときの注意点は、畳の裏側を干すことです。表は直射日光に弱いので注意してください。また、干す前に、軽く畳たたきでホコリをたたき出すとよいでしょう。

3-2.注意点

畳を干す場所がないからと、床の上に畳を置いた状態で干すのはNGです。スペースがない場合は、床から畳を浮かしてください。たとえば、空き缶などをはさみ、風をとおすだけでも十分に畳干しができるでしょう。また、畳干しをする季節は、湿気がこもらずほどよい気温になる春と秋がおすすめです。

4.畳の手入れ~張り替えについて

畳表だけを張り替えることを「畳替え」、畳と畳床を一緒に交換することを「新畳」といいます。それぞれの方法と注意点についてチェックしていきましょう。

4-1.方法

長年手入れをしておらず畳床まで傷んでいる場合は、新畳への変更が必要です。畳床の寿命は10年といわれているため、それ以上の年数を使っている家庭も新畳のほうがよいでしょう。畳表だけを張り替える場合は簡単な作業で済みますが、畳床も交換する場合は大がかりなリフォームとなります。業者によって方法が異なる可能性もあるため、依頼前に確認してください。

4-2.注意点

畳替えと新畳への変更は、専門の業者でなければ困難な作業です。費用節約のために自分でする方もいますが、専門業者に依頼したほうが安心できるでしょう。無理に自分で行うと、畳に傷がつくおそれがあります。その後の修繕料金もかかるので、注意してくださいね。

5.畳のトラブルについて

よくある畳のトラブルの予防・対処法を説明します。

5-1.カビについて

カビが生えたときは、ブラシで畳の目に沿って取りのぞいてください。その後に、消毒用アルコールを雑巾に染みこませて拭き取るとよいでしょう。ただし、濡れ雑巾で拭かないようにしてくださいね。また、消毒用アルコールの前に、酢の原液をスプレーに入れて吹きかけるのもOKです。酢には、カビの菌に対する殺菌効果があります。水分を畳に含ませた後は、ドライヤーを使ってしっかり乾かしましょう。
カビを未然に防ぐためには、2週間に1回の頻度で乾(から)拭きをしてください。乾拭きを習慣づけることで、油汚れがたまらず、カビ・シミの予防につながります。

5-2.ダニなどの害虫について

ダニが発生した場合は、掃除機でゆっくり丁寧に数回吸い取り、部屋の風通しをよくしてください。ダニは夜行性なので、1時間程度部屋を暗くしてから掃除機をかけると効果的です。掃除機をかけた後も、定期的に部屋の換気と掃除が予防になります。

5-3.シミなどの汚れについて

飲みものをこぼしてシミができた場合は、乾いた雑巾でしっかりと水分を吸い取ってください。ある程度、時間が経過したシミの場合は固くしぼった雑巾で拭き取りましょう。その後、シミの部分に塩を振りかけます。塩が水分を含み湿ってきたら、キレイな歯ブラシでこすり落とし、掃除機をかけ、キレイなタオルで拭き取ってください。長年ついたシミはなかなか落ちないので、畳替えをおすすめします。
シミと汚れをつけないためには、飲みものをこぼしたときにすぐ拭き取ることが大切です。また、畳に食べもののカス・飲みものをこぼさないように、使用方法にも気を配ったほうがよいでしょう。

5-4.傷について

畳の上に机・家具など重量のあるものを置いている場合、へこみとして残る可能性があります。へこみが気になる場合は、アイロンの熱で補修することが可能です。まず、へこんでいる箇所に霧吹きを2~3回吹きかけ、固くしぼった雑巾をあてます。その上からアイロンをかけると、へこみの補修ができるでしょう。しかし、中には、自分で修復できない傷もあります。修復できないほど傷がひどい場合は、業者に依頼してください。

6.畳の手入れに関してよくある質問

畳の手入れに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.畳の上に絨毯(じゅうたん)・カーペットを置いてもいいのか?
A.置かないほうがよいでしょう。なぜなら、絨毯・カーペットを敷(し)くことで、畳が呼吸できなくなり、カビ・害虫の発生原因となります。最近の家は気密性が高いため、窓を開けない家は湿度・温度が高くなりダニが発生しやすい環境です。よって、雨の日以外は1日1回、窓を開けて空気の入れ替えをしたほうがよいでしょう。

Q.畳のカビを放置するとどうなるのか?
A.畳に生えるカビは、アオカビとクロコウジカビです。これらのカビに毒性はありませんが、放置するとカビの菌が増殖し、アレルギー疾患の原因になる可能性があります。ダニの発生原因にもつながるため、できるだけ早めに対処しましょう。

Q.畳の焼き焦げはどう対処すべきか?
A.タバコ・線香などで畳に焼き焦げがついた場合は、透明のセロハンテープを張って焦げ穴を大きくしないように対処してください。個人で元通りにするのは難しいので、業者に相談することをおすすめします。

Q.畳替えにかかる費用・期間とは?
A.畳替えは、古い畳を処分して新しい畳に入れ替えることです。業者によって詳細は異なりますが、1枚につき約1万円~4万円かかります。畳の種類で費用が異なるため、特徴と価格を見比べながら適切な種類を選びましょう。また、畳替えの期間は約1日で終わります。ただし、範囲が広い場合は1日以上かかる可能性もあるため、事前に業者へ確認したほうがよいでしょう。

Q.畳の裏返しとは?
A.畳表を裏返して、そのまま使用する方法です。畳表がそれほど傷んでいなくても、日焼けなどで変色したという場合に適しています。裏返しは、使用開始から3~4年が目安です。

まとめ

いかがでしたか? 畳を長持ちさせるためには、定期的なお手入れが必要です。室内から出るホコリや皮脂汚れによる油・カビなどが発生しやすくなるため、2週間に1回は掃除機・ほうきで掃き掃除をして、雑巾で拭き掃除をしてください。また、10年以上使い続けている畳は、畳床が傷んでいる可能性があります。畳床を新しいものに交換する必要があるため、業者に相談してください。現在の畳がどんな状態なのか確認した上で、適切な手入れを行いましょう。畳を傷めないように、日ごろの使い方を改めることも大切ですよ。