福祉整理を詳しく知りたい! 生前整理との違いや片付けのコツを伝授!

「一人暮らしをしている親の家を片付けたいが、福祉整理を依頼したほうがいいのか」「福祉整理と生前整理は何が違うのか」とお考えではありませんか? 福祉整理とは、高齢などの理由により自宅の片付けが困難になった場合などに行うものです。超高齢化・核家族化が進んだ日本では、必要不可欠なサービスといえるでしょう。しかし、生前整理との違いやどこに依頼すればいいのかなど、よく分からないことも多いですよね。

そこで今回は、福祉整理について詳しく解説します。

  1. 福祉整理とは?
  2. 福祉整理と生前整理の違いは?
  3. 福祉整理の主な事例を紹介
  4. 福祉整理を業者に依頼するメリットは?
  5. 福祉整理を業者に依頼するときの注意点
  6. 福祉整理に関するよくある質問

この記事を読むことで、福祉整理を進めるポイントや注意点がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.福祉整理とは?

最初に、福祉整理とはどんなものか確認しましょう。

1-1.福祉整理とは?

福祉整理とは、家の掃除や片付けが自力でできない高齢者に代わり、住環境を整理して今後の生活に備えることです。高齢になると、さまざまな理由で家の片付けができなくなり、快適に暮らせるとはいえない状態になります。たとえば、不衛生な環境で病気になりやすい、ものにつまずいてケガをする、悪臭や害虫の発生で近隣に迷惑がかかるなど、何かと困ることが出てくるのです。福祉整理は高齢者本人だけでなく、高齢者にかかわる人たちにも意味があるものといえるでしょう。

1-2.福祉整理の役割

福祉整理の主な役割は、問題を抱えた高齢者の住環境を整えることで、生きる力をサポートすることです。超高齢化・核家族化・非婚化が進んだ結果、日本は高齢者の一人暮らしが急増しています。中には、生きることに希望を持てず、毎日家に引きこもって暮らしている人も多いのです。また、認知症により片付けやゴミを捨てることが困難な人もいます。高齢者が自分らしく健全な生活を送るためには、福祉整理をはじめとした周囲のサポートが必要になるのです。

1-3.福祉整理の需要は拡大する一方

今後も、福祉整理の需要は拡大する一方でしょう。生涯結婚せずに過ごす人が珍しくなくなり、高齢になって一人暮らしをする人が増え続けているからです。また、子ども世代と同居せずに高齢夫婦だけで暮らす場合もあります。高齢になっても、一人で暮らすことになっても、健全な生活を続けていくには、福祉整理に頼ることが多くなるでしょう。

2.福祉整理と生前整理の違いは?

福祉整理と生前整理にはどんな違いがあるのか詳しく見ていきましょう。

2-1.福祉整理は健全な暮らしのために行う

福祉整理と生前整理では、主な目的が異なります。詳しくは、以下をご覧ください。

  • 福祉整理:今後も健全に暮らし続けていくため
  • 生前整理:自分が亡くなった後、遺族に面倒をかけないため

上記のような違いがあるため、福祉整理では必要に応じて住宅の改修を提案することもありますが、生前整理ではほぼ見られません。

2-2.福祉整理のほうが難易度が高い

一般的には、生前整理より福祉整理のほうが難易度が高くなります。主な理由は、以下のとおりです。

  • 本人が片付けを拒否することがある
  • ゴミ屋敷などひどい状況が多い
  • 健全で暮らしやすい環境に整えるための専門知識が必要

生前整理は、依頼者本人が自ら依頼することになるため、スムーズに作業が進むことが多いものです。しかし、福祉整理では周囲が見かねて依頼する場合も多く、なかなか本人に承諾してもらえない例も見られます。

3.福祉整理の主な事例を紹介

福祉整理の主な事例を4つご紹介します。

3-1.ゴミ屋敷の中で途方に暮れていたAさん

高齢で一人暮らしを長く続けてきたAさんは、最近になって部屋の片付けやゴミ出しがうまくできなくなりました。そんな中、Aさんの友人が久しぶりに家に訪問したところ、Aさんがゴミの山の中でぼんやりと途方に暮れていたのです。ただごとではないと感じたAさんの友人は、Aさんと話をして福祉整理を依頼することになりました。今では、友人や福祉施設の協力を得られることもあり、Aさんはスッキリ片付いた部屋で穏やかな生活を送ることができています。

3-2.夫が亡くなってから片付けができなくなったBさん

Bさんは夫が亡くなって以来、気を落としてしまって身の回りのことに構わなくなっていました。部屋の中もゴミや不用品であふれ、足の踏み場もないほどに荒れてしまったのです。Bさんの姿を見て心配した子どもたちは、立ち直ってもらうためにも部屋の片付けが必要だと感じ、福祉整理を依頼しました。部屋が片付いて気持ちがスッキリしたのか、Bさんに笑顔とやる気が戻り、子どもたちも安心しています。

3-3.退院後に汚部屋に戻るのが不安だったCさん

Cさんは、自宅で家具につまずいて骨折したため、2か月間入院していました。幸いなことに、退院許可が出たので家に戻りたいのですが、散らかり放題の汚部屋に戻るのは不安があったのです。そこで、福祉整理を依頼して一人でも心配なく暮らしていけるように片付けてもらいました。退院後、自分の部屋に戻ったCさんは、片付いてキレイになった部屋を見て今後は安心して暮らせると喜んでいます。

3-4.高齢者向け施設に入居することになったDさん

認知症の進行が見られたDさんは、今後のことを考えて高齢者向け施設に入居することにしました。しかし、ここ数年ほとんど片付けをしていなかったため、不用品やゴミが部屋中に散乱していたのです。そこで、福祉整理を業者に依頼して家を片付けてもらいました。Dさんはキレイになった家を見て、子どもたちに迷惑をかけずに済むのでうれしいと満足した様子です。

4.福祉整理を業者に依頼するメリットは?

福祉整理を業者に依頼する主なメリットを見ていきましょう。

4-1.作業時間や労力を節約できる

福祉整理を業者に依頼すると、作業時間や労力を大幅に節約できます。長く生活していた場所ほど想像以上の物量があるので、不用品の仕分けだけでも疲れ果ててしまうことでしょう。慣れない人が作業するより、プロに任せたほうが断然効率よく作業してもらえます。また、短時間で終わるので急ぎで作業する必要があるケースでも助かることでしょう。

4-2.都合のいい日時を指定できる

都合のいい日時を指定できるのもメリットです。たとえば、賃貸物件の退去日や高齢者向け施設への入居日が迫っている場合などでも、日時を指定して間に合うように作業してもらうことができます。業者の中には、土日祝日・夜間・早朝対応が可能なところもあるので調べてみるといいでしょう。

4-3.仕上がりがキレイ

福祉整理を業者に依頼すると、仕上がりがキレイです。たとえば、ゴミ屋敷・汚部屋といった状態でも、安心して任せることができます。作業完了後は、当初とは比較にならないほどキレイに仕上がるので驚くことも多いでしょう。また、必要に応じて、消臭・消毒処理や害虫駆除も依頼できるので安心です。

4-4.不用品の処分を依頼できる

不用品の処分を依頼できるのもメリットの一つです。福祉整理では、大量の不用品が出ます。不用品はさまざまな種類があるので、処分するのに大変な手間がかかるのです。しかし、業者に依頼した場合は、不用品の処分も同時に行ってもらえます。条件によっては買取してもらえるものもあり、処分費用と相殺できることもあるでしょう。

4-5.健全な住環境を提案してくれる

福祉整理を業者に依頼すると、健全な住環境を提案してくれるのも大きなメリットです。福祉整理は生前整理と違い、片付けた後の暮らしを考えて作業します。現状を見て不安がある点を指摘し、手すりの追加や段差の解消、福祉サービスの利用など、今後を見据えて健全に暮らすためのアドバイスを受けられるのです。部屋を片付けた後も、元の状態に戻らないよう一緒に考えてもらえるのは、心強いことといえます。

5.福祉整理を業者に依頼するときの注意点

福祉整理を業者に依頼するときの主な注意点を見ていきましょう。

5-1.信頼できる専門業者に依頼する

福祉整理は、以下の条件を満たす専門業者に依頼しましょう。

  • 福祉整理の実績が豊富にある
  • 福祉整理の目的を正しく理解している
  • 不用品の買取も行っている
  • 見積もりは無料
  • 都合のいい日時を指定できる
  • リーズナブルで分かりやすい料金システム
  • スタッフの感じがよく丁寧な対応をしている
  • 顧客からの評判がよい
  • スタッフが福祉住環境コーディネーターなどの専門資格を取得している
  • 古物商・一般廃棄物収集運搬などの許可を受けている

5-2.見積もりでじっくり検討する

福祉整理を業者に依頼する場合、見積もりをもらってじっくり検討することがおすすめです。作業内容や料金は、業者によって随分異なります。5-1を参考に2~3社程度を選んで見積もりを依頼し、比較してみるといいでしょう。なお、見積もりに対する迅速さや対応のよさもチェックしてください。本当に信頼できる業者は、見積もりが大切な意味を持っていることを理解し、きちんと対応しているからです。

5-3.悪質業者に注意する

悪質業者には十分に注意してください。福祉整理は、主に高齢者を対象にしているため、悪質業者の手口にだまされてしまう人が急増しています。たとえば、以下のようなケースです。

  • 無料で不用品を処分すると言われたのに有料だった
  • 見積もりでは安い金額だったのに実際には法外に高い金額だった
  • 貴金属品など依頼していないものまで低額買取されてしまった
  • 作業が雑で汚れたままの部分が残っている

悪質業者は、飛び込み訪問や電話勧誘などで高齢者に近づき、強引に契約を進めます。思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、不審な業者はキッパリ断ることが大切です。

6.福祉整理に関するよくある質問

最後に、福祉整理に関する質問に回答します。それぞれ確認しておきましょう。

Q.福祉整理は福祉施設が作業するのでは?
A.いいえ。現状では、福祉施設ではなく民間業者が行っています。生前整理と同様に福祉整理を依頼できるところも多いでしょう。

Q.生前整理を行えば福祉整理をする必要がなくなる?
A.生前整理を行った後でも、何らかの事情で福祉整理が必要になる場合もあります。たとえば、生前整理を早めに済ませた人が認知症を発症し、ゴミ屋敷状態になったなどの場合です。

Q.高齢者が福祉整理の実施を嫌がるのですが?
A.福祉整理のメリットを根気よく伝えてみてください。高齢者の中には、ものを捨てることに罪悪感を持っていたり、ほかの人が家に入るのを嫌がったりする人もいます。しかし、福祉整理のメリットを理解できれば、承知してくれるはずです。

Q.福祉整理で必要なものまで処分されない方法は?
A.業者に処分してはいけないものをきちんと伝えてください。口頭で伝えるだけでは行き違いが発生することがあるので、必ず文書で渡しておきましょう。作業当日に、再度確認しておくと間違いがありません。

Q.福祉整理の請求費用が見積もりより大幅に高くなる原因は?
A.以下のような原因が考えられます。

  • 見積もりのときより物量が増えた
  • 部屋が予想以上に汚染されていた
  • 消毒作業などの追加依頼があった

なお、信頼できる業者に依頼した場合、見積もりより金額が高くなりそうなときは、依頼者に確認が入るはずです。

まとめ

今回は、福祉整理について詳しく解説しました。福祉整理とは、高齢などの事情で自宅の片付けができない人に対し、片付けや不用品の仕分け・処分を代行することです。福祉整理を行うことで、住環境が改善し、また以前のように健全な生活ができるようになります。なお、福祉整理は信頼できる専門業者に依頼すると便利です。時間や労力を節約できる、キレイに仕上がる、不用品の処分を依頼できるなど、多くのメリットがあります。また、より快適に暮らすためのアドバイスを受けられる点でもおすすめです。