仕事におけるマネジメント

今さら聞けない? 仕事におけるマネジメントの意味・基礎知識まとめ

マネジメントは仕事の基礎ともいわれていますが、そもそもマネジメントとはどのようなものなのでしょうか? ぼんやりしかわかっていない・マネジメントなんてしたことがない、という方も多くいらっしゃるはずです。そこで今回は、マネジメントの基礎についてご紹介します。

  1. マネジメントとは?
  2. マネジメントの仕事内容
  3. マネジメントの実践方法
  4. マネジメントに関するよくある質問
  5. まとめ

マネジメントの仕事について知りたい方、マネジメント業務で行き詰まっている方は、ぜひ最後までこの記事を読んでみてください。

1.マネジメントとは?

まずは、マネジメントの定義や、社会・企業におけるマネジメントの役割についてご紹介します。

1-1.定義

マネジメントとは、直訳すると「管理」「経営」という意味があります。一般的には、これらの意味で使われることが多いのですが、「やりくり」「操縦」という訳もあるように、仕事・課題・ものごと・人などを「操る」という意味でとらえてもよいでしょう。

1-2.企業における重要性

企業は、人が働くことによって成り立っています。人が働くには、給与・賞与といった収入面の基本的な動機があるとともに、自分を成長させたい・会社や社会のために働きたいといった、高次元の動機もあることでしょう。企業は、働く人のモチベーションを満たすためのインセンティブ(刺激)を与える必要があり、自発的に動く人を育て、仕事を行わせるのが、マネジメントの大きな目的です。

1-3.社会への影響・企業の役割など

このように、マネジメントには、社員に対しての動機付けを行う義務があります。それを前提として、企業は、社会に与える影響や貢献を考慮する必要もあるのです。自分の会社がよければいい、儲け(もうけ)優先の企業の未来は暗いでしょう。企業が社会に与えられる貢献や、よりよい未来づくりのための第一歩として、企業内のマネジメントが必要になるのです。

2.マネジメントの仕事内容

マネジメントの仕事についてもう少し詳しくご紹介します。

2-1.どんな仕事?

一個人が行うマネジメントの対象としては以下のようなものがあります。

  • 部下・チーム
  • 案件・課題
  • 自分

普通「マネジメントする」というとチームや部下、もしくは案件・課題といった、自分の外にあるものをイメージしやすいでしょう。一方で、自分をマネジメントすることも企業人にとっては重要です。体調管理・モチベーション管理・作業効率のチェック・優先度付けなど、自分がより充実した状態で、よい仕事を行えるようにすることも立派なマネジメントの一つでしょう。

2-2.だれが行うか・どんな人が行うべきか

チーム管理や案件管理は、上司や役職のある人の仕事になります。しかし、上記のように、自分をマネジメントするという役割は、企業人全員が持っている役割なのです。

3.マネジメントの実践方法

この項では、マネジメントの実践方法について、さらに具体的にご紹介します。

3-1.実践する上で知っておきたいこと

マネジメントで悩む方の多くは、管理対象がチームや部下であるといった場合が多いでしょう。部下や同僚とのやりとりがうまくいかない、思ったとおりの仕事をしてくれないといったこともあるはずです。仕事はひとりでするものではありませんので、働く人同士のコミュニケーションが必要となります。コミュニケーションといっても、わきあいあいと楽しく仕事することだけが本意ではありません。伝えたことがなぜ伝わらないか、なぜチームの空気が悪いのか、スケジュール管理をしているのになぜ進捗(しんちょく)が遅れるのか、根本から原因を考えることが大切です。

3-2.マネジメントの進め方・ポイント

企業で働く人の99.9%は、楽しく充実してきちんと仕事をしたいと思っているでしょう。部下から見れば、上司の指示にはきちんと答えたいし、成果を出したいと思うのが普通です。しかし、うまくいかないのには原因があります。たとえば以下のような内容です。

  • 伝え方・聞き方が悪いため、指示が適切に伝わっていない
  • →きちんと伝わっているか復唱させる・アウトプットのイメージを視覚的に見せる・作業の目的をしっかり伝える
  • 疲労・睡眠不足で頭が回らない
  • →有給消化率などをチェックする
  • ストレスがたまっていて態度が悪くなってしまう
  • →ストレスチェックの実施・休憩時間の確保
  • 時間がなくてコミュニケーション(伝達)がおろそかになる
  • →チーム内での連絡・雑談時間をスケジュールに組み込む

上記にあげた対策はあくまで一例です。それぞれの問題には、それぞれの原因があり、それは人や状況によって異なります。一つずつの問題に対し、きちんと原因を追究し対策を講じることが、マネジメントの基本となるでしょう。

3-3.問題点・注意点

マネジメントがうまくできない人の特徴として、以下のようなものがあります。

  • 自分ひとりでなんとかしようとする
  • 責任感が強すぎる
  • 部下・周囲を信用していない
  • 上司の目が気になる
  • その場だけ取り繕おうとする

前述のとおり、仕事はひとりでするものではありません。自分で手に負えないことは、上司やチーム、場合によっては部下にも助けてもらうことがあるでしょう。また、責任感があまりに強すぎたり、方向が間違っていたりすると、責任をとれないからやらない、責任の所在を明確にさせることだけに執着する、といった事態におちいってしまうこともあるので注意しましょう。

4.マネジメントに関するよくある質問

Q.チームの雰囲気が悪いのですが
A.だれもが、雰囲気を悪くしようと思って悪くなっているわけではありません。ひとりひとりに面談をするなどすると、原因が浮き出てくる場合もあります。状況によっては、お菓子や飲み物を差し入れするといった方法もありますが、それ自体がモチベーションとなってしまうのも問題ですので、多用のしすぎには注意しましょう。

Q.急にチームマネジメントを任されて不安です
A.チームや部下のマネジメントを上司から指示されたなら、あなたならできると上司が見越しての判断でしょう。あまりにむちゃな指示の場合をのぞき、挑戦してみる価値はあるはずです。

Q.マネジメントに役立つ資格は?
A.「ビジネスマネージャー検定試験」「公認モチベーションマネジャー資格」「PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)」などがあります。資格があれば、自信につながり転職にも有利です。

Q.チームから人望がないようなのですが・・・。
A.人望があり誰からも好かれる上司が優れているというわけではありません。チームや案件に対して責任や義務がある人ほど、きちんと管理する必要があるので、堅くなってしまいとっつきにくい人と思われてしまうこともあるでしょう。ただし、あいさつや伝達など基礎的なコミュニケーションをとることや、理不尽な対応をしない、などささいなことには気を付けてみてください。

Q.マネジメントで役立つ書籍は?
A.有名どころとしては以下のような書籍があります。

  • 「マネジメント」/ピーター・F・ドラッカー
    いわゆる「ドラッカーのマネジメント」です。企業人としては、一度は目を通しておきたい一冊です。
  • 「七つの習慣」/スティーブン・R・コヴィー
    こちらもビジネスマンにとっては必読の一冊でしょう。この本を題材にした研修プログラムや通信教育もあります。
  • 「道をひらく」「夢を育てる」/松下幸之助
    言わずと知れた松下幸之助氏の著作です。働く意味や企業のあり方など、忘れかけていたことを思い出させてくれるでしょう。

5.まとめ

仕事におけるマネジメントについてご紹介しました。マネジメント業務に行き詰まったら、ぜひ今回の内容を思い出してみてください。