戸建て住宅とマンションのメリットとデメリットを徹底検証

住宅は財産です。同時に、住宅の環境は毎日の生活やストレスの有無にも大きく関係します。ですから、新しく住まいを購入するときは、慎重な決定をしたいものです。大きな選択のひとつは、戸建て住宅にするかマンションにするかの決定でしょう。それでは、戸建て住宅とマンションのメリットとデメリットをご説明します。マイホームの購入を決定するためにぜひお役立てください。

1.一戸建てのメリットとデメリット

1-1.維持費に大きなメリットがある

一戸建ては維持費がかかると勘違いする人も多いようです。しかし、一戸建てはマンションよりも維持費がかかりません。確かに外壁の修繕や内壁のリフォームなど、自分で修繕する必要があります。しかし、マンションでは毎月の維持管理費が必要なのです。その費用と比較するなら、一戸建ての修繕費用は確実に少なく済みます。駐車場も自宅なら無料ですが、マンションであれば毎月の支払いが必要でしょう。

1-2.プライバシーを守りやすい

一戸建ては自分の敷地をしっかりと守れます。近隣の音もそれほど気にならないはずですし、自分の家の音にも神経質に注意する必要はありません。しかし、マンションであれば隣の家、上の家、下の家など、音には気を使う必要があるでしょう。また、一戸建ての家は自分の家の管理を好きなようにできます。しかし、マンションでは共有部分の使い方に気を使うものです。近所付き合いや管理組合への参加などもあるでしょう。このように、一戸建てのほうがプライバシーを守りやすく、近所付き合いの距離も自分が望むかたちに保ちやすいのです。

1-3.一戸建てのデメリットとは

一戸建ては購入時の費用が高くつく傾向があります。もちろん、どこにどれほどの規模の家を建てるのかによって価格は異なるでしょう。場合によっては、郊外で一戸建てを建てるほうがマンションよりもずっと安いケースもあります。また、資産価値という視点で考えるなら、一戸建ての場合、建物に劣化があっても、土地の価値は変わりません。むしろ、土地の評価が高くなり、貴重な財産となるケースもあるでしょう。

2.マンションのメリットとデメリット

2-1. 近所付き合いの利点

マンションでは管理組合への加入や近所での協力関係などで、近所との関係が密になります。仲のよい関係を作れるなら、困ったときに助け合うこともできるでしょう。とはいえ、近所の人がよい人なら、メリットになりますが、自分で近所の人を選ぶことはできません。むしろ、近すぎる人付き合いがストレスになるケースもあるでしょう。また、音やにおいなど、近い関係だからこそ、お互いに気になる部分も多くでてきます。

2-2.毎月の維持費や駐車料金も考えよう

共有部分の維持管理費や駐車料金なども考えなければいけません。たとえば、維持管理費が20,000円、駐車料金が10,000円だとしましょう。合計で30,000円の出費が月ごとにあるわけです。年間で360,000円、30年だと1,000万円以上の経費となります。また、30年後のマンションの劣化を考えるなら、転売価値も低くなることは否めません。特に共有部分の劣化は自分ではどうもできないものです。また、建物の劣化が激しい場合には、臨時修繕のために共有費用の徴収が求められるケースもあります。

2-3.セキュリティーのメリット

マンションではセキュリティーを高く保ちやすいのがメリットです。管理人が常駐しているなら、なお安心でしょう。夫が出張が多い、子供が親よりも早く帰宅するなどの環境なら、確かに安心できる要素は多くあります。とはいえ、マンションでも手放しでセキュリティーが高いとは安心できません。火災が生じた場合の避難方法、ピッキング被害にあわないための対策など、十分に検討するべき分野も多くあります。

3.長期の目線で考えよう

3-1.子供へのメリットを考えるなら

子供にとって、庭で遊ぶこと、自由な空間、休みの日のバーベキューなどは、大人になっても忘れない思い出です。一戸建ての家だからこそできることが数多くあります。また、一戸建ての家なら、子供の成長に応じて、部屋を改造する、リフォームを行うなども自由にできるでしょう。子供の思い出を作りやすいのは大きなメリットです。

3-2.家族構成の変化にも備えよう

家族構成はやがて大きく変わるものです。子供が増えることもあれば、子供が大きくなり家をでる時期もくるでしょう。老後の両親の世話もあれば、結婚した子供と2世帯で住む計画も生じ得ます。そのような家族構成の変化に対応しやすいのは一戸建ての家です。わずかなリフォームで家族構成に応じて間取りに変更できます。一方、マンションの場合、間仕切りの変更やリフォームは行いにくく、家族構成の変更には柔軟な対応はしくにいものです。

3-3.総合費用も計算しよう

住宅のための費用は、長期的な視点で考えなければなりません。毎月の支払いに大きな違いがないとしても、メンテナンスはやがて必要になります。10年後や20年後の建物や土地の評価額はどうなるでしょうか。また、固定資産税をいつまで払うのかも確認するべき点です。一戸建ての場合は、建物の評価は20年後にはほぼありません。しかし、マンションなら、47年間の耐用年数があるとされています。そのため、最終的に払う固定資産税はマンションのほうが多くなるのです。

まとめ

いかがでしたか?一戸建てかマンションにするかは、悩みどころです。それぞれにメリットとデメリットがあります。しかし、長期的な視点で見るなら、一戸建てには経済的なメリットも大きくあるでしょう。家族構成の変化にも柔軟に対応できるのも、一戸建てならではのメリットです。慎重に検討して、自分の家族と予定にあった決断をしてください。