フローリングをDIY! 自分で張替えるために知っておくべきこと!

最近DIYがはやっています。DIYとは、英語の『Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)』の略語で、直訳すると『自分でやろう』という意味。専門業者ではない一般人が自分で何かを作ったり、修繕したりすることです。日本においては日曜大工を主に指しています。

DIYでは基本的にタンスや椅子などの家具の作成が一般的ですが、最近はフローリング張替えなどの大がかりなものを行う人も増えているようです。

そこで、今回はフローリングの張替えにまつわる情報をご紹介していきます。ぜひ、最後までお付き合いくださいね。

1.フローリング張替えの手順

まずはフローリング張替えの手順を見ていきましょう。

1-1.フローリングがどのような状態で張られているのかを確認する

最初に確認すべきことは、現状のフローリングがどのような工法で張られているかの確認です。床の工法には大きく分けて以下の4つがあります。

一般住宅

  • 根太張り工法……根太(ねだ)の上に直接接着剤とクギを使って、床板を張る工法。
  • 捨て張り工法……根太(ねだ)の上に合板などを下張りし、その上に床板を張る工法。

マンション

  • じか張り工法……鉄筋コンクリートの上にモルタルを塗り、直接床板をその上に張る工法。
  • 2重床工法……鉄筋コンクリートの上に合板などを下張りして、その上に床板を張る工法です。床と鉄筋コンクリートの間に空間ができるため、遮音性や断熱性に優れています。

どのような工法で張られているかは、基本的は床下へ潜って確認します。しかし、場合によっては断熱材などで確認が難しいこともあるでしょう。

そのような場合には、家具の下などといった目立たないところにドリルで開けて確認してください。穴を開ける前には木づちなどで軽くたたいて下に空洞があるかを確認します。根太がある場所をドリルで穴を開けてしまうと、根太まで変える必要性が出てしまうからです。

1-2.床の張替え方を決める

工法の確認が終わったら、次に張り方を決めます。とはいえ、難しい話ではありません。

  1. 重ね張り方式……現状のフローリングの上にさらにフローリングを重ねて張る。
  2. 張替え方式……剝がしてから張る。

これらどちらを選ぶか決めるだけです。それぞれにメリットとデメリットがあるので、よく考えてから選びましょう。

まず、重ね張り方式のメリットについては、第1に『工事が簡単』であることが挙げられます。剝がす必要がないため、初心者でも簡単です。ただし、重ねて張るため、床の高さが変わるのがデメリット。また、もともとの床がゆがんでいたりすると重ねて張っても強度が向上しません。

次に、張替え方式のメリットです。張替え方式のメリットといえば、床の高さが変化しないことでしょう。一方のデメリットは、剝がす必要が出てくるため手間がかかり、初心者には難しいという点です。

1-3.床材を決める

いろいろな種類がありますが、どのようなものがよいのでしょうか。

まず、合板か無垢(むく)材かについてですが、できれば無垢(むく)材の方がおすすめ。強度の問題はもちろん、模様や色の選択肢も広く、また薬剤などを使っていないので安全だからです。

無垢(むく)材のおすすめは、フローリング材の王道である『ナラ材(オーク)』。木目の美しさや強度、重厚感に優れ、満足度が高い木材です。しかも、価格もそれほど高くないので、総合的に見てバランス通い木材といえるでしょう。

その次におすすめなのが、『杉』です。杉は柔らかい木材なので肌触りがよく、また歩行時の衝撃が少ないため歩きやすいのが特徴。さらに、価格が非常に安いので経済的です。ただし、柔らかい木材ゆえに強度という面では期待できません。

お金に糸目を付けず、美しさと強度をひたすら求めるなら『ローズウッド』です。ギターで使われる木材として有名で、非常に美しい木目とトップクラスの強度が特徴。ただし、非常に高価なのであまり現実的ではないかもしれません。

そのほかには、桜やチークも人気です。桜は硬さもそれなりで、価格もそれなり。非常にバランスの取れた木材です。チークはやや高価ですが、硬度が高いのが特徴。

木材選びには家族や生活習慣などを考えて選んでください。たとえば、家の中でダンスや筋肉トレーニングといった運動をする場合には床の強度は高い方がよいでしょうし、小さい子供や老人がいる場合には転倒のリスクを考えて柔らかい材の方がよいでしょう。

1-4.床を張替える

木材を購入したら、ようやく張替えです。非常に手間がかかるため、通常は丸1日以上かかります。慣れていない初心者は2~3日かかるのを覚悟しておきましょう。

張替え手順

  1. 古い床材を剝がします。
  2. 下地を平らにして、木工ボンドを塗りましょう。ボンドは塗らなくてもよいのですが、板のズレがなくなるため、床なりが抑えられます。
  3. フローリング材にクギを打って張っていきましょう。この際、すき間を残さないために部屋の角から順番に行うのがポイントです。

張替え手順において、1つポイントがあります。

もともとの床を見ていただければ分かると思いますが、板のつなぎ目がとなりの列と互い違いになっているはずです。それと同じように、床を張る際には板のつなぎ目がとなりの列と互い違いになるように張り付けましょう。互い違いにする理由は、強度の強いところと弱いところが分散させるためです。

2.必要な道具

床のDIYにおいて必要な道具をまとめてみました。参考にしてみてください。

  • フローリング材
  • クギ
  • のこぎり
  • ボンド
  • クギ締め
  • メジャー
  • ハンマー(木製かゴム製が望ましい)

購入費用はだいたい10,000円です。ただし、値段の高い製品の方が性能はいいので、予算と相談して決めましょう。

3.床の張替えにかかる費用はどのくらい?

床の張替えにかかる費用は、フローリング材の価格によって大きく変わります。ローズウッドなどの高級木材を使う場合は『15,000~20,000円/坪』程度の金額がかかるでしょう。逆に、安い杉やパインなどなら『4,000~6,000円/坪』程度です。

木材の価格

  • ローズウッド……『15,000~20,000円/坪』
  • 杉……『3,000~5,000円/坪』
  • パイン……『4,000~6,000円/坪』
  • 桜……『8,000~12,000円/坪』
  • ナラ(オーク材)……『10,000~12,000円/坪』
  • チーク……『12,000~15,000円/坪』
  • ウォールナット……『12,000~20,000円/坪』

ちなみに、根太や下地を張替える場合は、根太用角材と下地用合板も買う必要があります。これらは、だいたい15,000~20,000円で購入できるでしょう。

4.不安なときにはリフォーム業者に任せよう!

ここまでは床をDIYする前提の情報をご紹介しました。しかし、DIYの中でも床の張替えはかなり難しい部類に入ります。初心者が手を出すと、どうしようもない状況に陥ることも少なくありません。また、適当に板を張ると強度不足で割れたり、剝がれてくるなどして危険です。

もし、自信がないけど床を張替えたいというのなら、潔くリフォーム業者に依頼しましょう。リフォーム業者はこれらの工事のプロです。施工料などがかかりますが正確でスピーディな仕事を行ってくれますよ。

まとめ

いかがでしたか?

今回はフローリングの張替えにまつわる情報をご紹介しました。

  1. フローリング張替えの手順
  2. 必要な道具
  3. 床の張替えにかかる費用はどのくらい?
  4. 不安なときにはリフォーム業者に任せよう!

フローリングのDIYは専門的な知識や、一定水準以上の大工技術が必要とされます。適当に行って失敗すると家の強度を下げ、危険を招くことにもなりかねません。DIY初心者は手を出すのを止め、業者に依頼するようにしましょう。