犬の臭い対策はどうすべきか? おしっこや体臭の予防方法などを紹介

犬が臭いと感じることはありませんか? 個体差はあっても、どの犬にも、必ず体臭があります。また、おしっこや便などの排泄(はいせつ)物の臭いを感じることも多いものです。とはいえ、臭いを処理しなければ、犬の臭いは一向に解消されません。室内に臭いが充満するのを防ぐため、犬の臭い対策はきちんと行いましょう。

本記事では、犬の臭い対策をご紹介します。

  1. 犬の臭いについて
  2. 犬の臭い:対策方法
  3. 犬の臭い:予防方法
  4. 犬の臭い対策でよくある質問

この記事を読むことで、犬の臭い対策についてよく分かります。臭いの原因を理解するとともに、予防方法も覚えておきましょう。

1.犬の臭いについて

犬が臭いと感じる原因はいくつかあります。また、犬種による違いもあるでしょう。犬の臭いに関する困りごとなどをご紹介します。

1-1.犬の臭いとは?

犬の臭いは、主に体臭・口臭・排泄物臭などです。動物にはもともと獣臭があるため、完全に臭いを取り除くことはできません。また、犬には、足裏のエクリン腺・全身に広がるアポクリン汗腺があります。体臭の原因となっているのは、アポクリン汗腺です。犬の場合、肛門嚢(こうもんのう)と呼ばれる分泌物を出す器官があり、分泌物の蓄積によって悪臭を放つことがあります。また、人間と同じように、歯に食べカスの付着や雑菌の繁殖が起こり、口臭が発生することも多いものです。口腔(こうくう)内の汚れを放置した場合、歯茎に炎症を起こし、歯周病になるリスクが高いため、定期的にケアをすることが大切なポイントになります。

1-2.臭いの悩みが多い犬種

耳が垂れている犬種は、耳の中にカビや雑菌が繁殖しやすく、顔周辺に悪臭が漂うことがあります。ミニチュアダックスフンド・トイプードル・マルチーズ・ビーグル・パグなどは、耳に湿気がこもりやすいので注意が必要です。また、顔にシワがある犬種は、汚れや皮脂がシワの間に蓄積しやすく、雑菌の繁殖が起こりやすくなります。たとえば、ブルドッグやシーズーなどです。こまめにぬれタオルで拭き取るなどのケアをするようにしてください。

1-3.犬の臭いに関する困りごと

犬を室内飼いするケースが増え、部屋に臭いがこもってしまうという悩みも多くなっています。体臭や口臭以外に、唾液やよだれの付着・抜け毛による臭いもあるでしょう。こまめに掃除をし、臭いの定着を防ぐことが大切です。

2.犬の臭い:対策方法

犬の臭い対策について、具体的な方法をご紹介します。

2-1.臭い対策の基本

犬の臭いを防ぐには、汚れたらすぐに拭き取る・普段から犬の体を清潔にしておくことがポイントです。排泄物はすぐに撤去し、ビニール袋に密閉して臭い漏れが起こらないようにしましょう。

2-2.体臭や口臭対策

犬の被毛には、汚れ・皮脂・ホコリなどが付着します。普段からブラッシングを行い、汚れをためないようにすることが大切です。ブラッシングは、皮膚に適度な刺激を与え、皮膚と被毛を健やかな状態にすることができます。犬とのスキンシップにもなるので、ぜひ実践してください。目やにや涙やけは、被毛に付着すると雑菌の繁殖を招くため、こまめに拭き取るようにしましょう。こすらず、優しく拭き取ってください。口臭は、口腔内の汚れを取り除き、歯を清潔に保つことが臭いの発生を抑えるポイントです。汚れが石化し、歯石になる前にケアをしておきましょう。ただし、内臓に疾患を抱えているときも、口臭を引き起こすことがあります。歯磨きをしても改善しない場合は、病院を受診しましょう。

2-3.排泄物対策

犬のおしっこや便の臭いは、食べ物の影響を大きく受けます。犬は肉食動物であるため、タンパク質は消化しやすい傾向がありますが、炭水化物の消化は不得意です。炭水化物の量が多い食事だと、便の臭いがきつくなることがあります。また、消化吸収が悪い食事も同様です。タンパク質を中心に、バランスのいい食事を与えるようにしましょう。また、排泄したらすぐに取り除き、室内に臭いがこもるのを防ぐことも大切です。

2-4.部屋の臭い対策

犬を室内飼いしている場合、部屋の中に臭いが残ってしまうことは避けられません。臭いを緩和するためには、抜け毛を放置しない・毛布やベッドを定期的に洗濯する・消臭グッズを活用するなどの方法がおすすめです。消臭グッズはスプレーで臭いを取り除くタイプが広く使われています。しかし、部分的な消臭対策にすぎないため、脱臭機などの広い範囲をカバーできるものがいいでしょう。

2-5.犬の体調管理もしっかり行うこと

犬の体調が不安定なときは、腸内環境の悪化などにより、体臭や口臭がきつくなるケースがあります。臭い対策を整えると同時に、便や尿に異常がないかを確認してください。

2-6.シャンプーできないときは体を拭き取ること

雨天時の散歩などで足や体が汚れた場合は、温かいぬれタオルで足や体を拭き取るようにしましょう。ぬれタオルで汚れを取り除くだけでも、体臭予防につながります。シャンプーができない場合も実践しましょう。

3.犬の臭い:予防方法

犬の臭い対策におすすめのグッズや注意点などをご紹介します。

3-1.グッズや予防方法

消臭に役立つグッズがたくさん販売されています。しかし、香りで臭いを隠すタイプは、犬の臭いを根本から消すわけではないため、一時的な効果しか得られません。犬の臭い消しには、重曹やクエン酸を使った消臭方法がおすすめです。重曹やクエン酸を使った消臭スプレーは、自作することができます。500mlの水に、小さじ1〜2程度の重曹かクエン酸を溶かしてください。便や尿などの酸性の臭いを中和し、臭いを和らげる作用が期待できるでしょう。布製品の臭い消しにも効果的です。室内に臭いがこもらないよう、1日に2回程度は空気の入れ替えも実践してください。

3-2.トイレシートはこまめに交換すること

犬用のトイレシートは抗菌加工や消臭加工が施されているものもあります。しかし、排泄後に交換せずに放置した場合、部屋に臭いが残ってしまうことが多いものです。排泄後は速やかに新しいトイレシートに交換し、常にトイレをきれいな状態で維持するようにしましょう。また、トイレトレーはこまめに水洗いをし、臭いや汚れを洗い流すことも大切です。

4.犬の臭い対策でよくある質問

犬の臭い対策を考えている方は、質問集を参考にしてください。

Q.子犬の場合、どのようなことに気を付けるべきか?
A.子犬の場合、粗相をしてしまうケースが多いものです。トイレを覚えるまでは、部屋のあちこちに便や尿をしてしまいます。粗相をしてしまったら、すぐに片付けをし、臭いが残らないように後片付けをしましょう。

Q.犬のブラッシングは毎日やるべきか?
A.犬の被毛には、皮脂や汚れが付着しやすいものです。ブラッシングは毎日行いましょう。室内の抜け毛対策にも効果的です。

Q.シャンプーはどのくらいの頻度で行うのが理想なのか?
A.シャンプーは、3週間に1回を目安に行いましょう。とはいえ、洗いすぎは禁物です。皮膚のバリア機能が失われ、炎症を起こす恐れがあります。臭い対策としてシャンプーを行う場合でも、適切な頻度で行うことが大切です。

Q.歯ブラシが苦手な犬の口臭対策はどうすべきか?
A.まず、歯ブラシに慣れることから始めましょう。歯ブラシが苦手でうまく磨くことができない場合は、ガーゼやデンタルケアクロスなどを指に巻き、歯に付着した汚れを拭き取るようにしてください。口臭予防のサプリメントなども活用しましょう。

Q.尿の臭いが体に付着してしまう場合はどうすればいいのか?
A.排尿後は、足やお尻周りに尿が付着してしまうことがあります。足裏に付いた尿は、室内を歩く際に床に付着することもあるでしょう。排尿後、ぬれたタオルなどで足裏やお尻を拭き取り、尿を取り除くことがポイントです。臭いが気になる場合は、軽く洗い流す方法も取り入れてみましょう。

まとめ

犬は体臭・口臭・排泄物などの臭いが気になるものです。普段からブラッシングやシャンプーを行い、犬の体を清潔にするようにしましょう。歯磨きで口腔ケアを行うことも大切です。毛布やベッド類はこまめに洗濯し、臭いが発生しないように注意してください。室内の換気も定期的に行い、臭い予防に努めましょう。