化学物質過敏症・化学物質アレルギーの症状とシックハウス症候群対策

シックハウス症候群の原因物質は化学物質アレルギーや化学物質過敏症を引き起こしてしまう可能性があります。
では、シックハウス症候群の原因物質が引き起こすアレルギーと過敏症それぞれのどのような症状なのでしょうか?

シックハウス症候群が引き起こす化学物質アレルギーとは?

【化学物質アレルギーの症状】

化学物質アレルギーはアレルギー症の一種なので花粉症に似た症状が現れます。例えば“アレルギー性鼻炎”や“アレルギー喘息”・“アレルギー性結膜炎”などが化学物質アレルギーの主な症状です。
化学物質アレルギーは花粉症同様に原因物質の無い環境では症状が出ないという特徴を持っています。

【化学物質過敏症の症状】

化学物質過敏症の症状は自律神経に対して影響が現れます。“めまい”や“発汗異常”など体の内側に影響を及ぼすような症状を引き起こします。
化学物質過敏症は原因物質から離れることで“離脱症状”が現れることがあります。家を出ると力が抜ける、思考能力が低下するというのが一般的な化学物質過敏症の離脱症状です。

シックハウス症候群の原因物質は?

シックハウス症候群を引き起こす原因物質は建材に含まれる “ホルムアルデヒド”、“トルエン”、“キシレン”などの揮発性有害物質です。建材に含まれるシックハウス症候群の原因物質は揮発性物質のため築年数が経過するごとに低くなる性質があります。

シックハウス症候群を引き起こす物質は新築から4~5年でピークを迎え、時間の経過と共に徐々に低下します。

シックハウス症候群の対策で最も重要なことは“原因物質を使用しない”ということなのですが“木材の防腐剤”や“合板の接着剤”など使用せざるを得ない状況もあり、原因物質完全に排除することは現実的に難しいといえるでしょう。

しかし、シックハウス症候群の原因物質を排除できないからといって諦める必要はありません。シックハウス症候群は原因物質の性質を正しく理解し適切に対策することでリスクを最小限にすることが可能なのです。

シックハウス症候群には換気で対策

シックハウス症候群の原因物質は新築から4~5年は建材から放出されます。これを室内に閉じ込めてしまうと濃度が高くなってしまいます。そこで必要なのが“こまめな換気”です。

換気は窓を開けるだけでも効果がありますが、サーキュレーターや扇風機を使用して室内の空気を外に追い出すことでさらに換気効率を上げることができます。

シックハウス症候群の原因物質は気温の上がる夏に多く放出されるので、夏の間はできる限り換気をおこなうように心掛けましょう。

シックハウス症候群に空気清浄機は効果が無い?

シックハウス症候群対策には換気が一番なのですが、夏に換気をすると部屋が暑く、冬に換気をすると部屋が寒くなってしまいます。部屋の空気をクリーンにする上で便利ということから空気清浄機を利用している方も多いとは思いますが、実は空気清浄機ではシックハウス症候群の原因物質は殆ど除去することはできません。

これは、シックハウス症候群原因物質は埃や花粉などの粒子状のものではなく、化学物質が揮発したガス状の物質であるため空気清浄機では取り除くことが難しいためです。

通常のフィルターを使用する空気清浄機ではシックハウス症候群対策は難しいのですが、木炭やゼオライト・セラミックなどの多孔質の素材を使用した吸着剤やフィルターを使用する空気清浄機であればシックハウス症候群に効果も期待することができます。

シックハウス症候群の対策は総合的に行なう…でも無理はしない!

シックハウス症候群の対策は総合的に行なうことで大きな効果を現します。ただシックハウス症候群になってしまった場合には無理は禁物です。シックハウス症候群に似ている症状が現れた場合には医師に相談して対策を行なうようにしましょう。