掃除機の効率的なかけ方とは?掃除機の上手な使い方やポイントを解説

掃除のときに欠かすことのできない掃除機、皆さんはどのように使っているでしょうか? ほとんどの方が“ゴミを吸い取るもの”という認識だと思いますが、実は掃除機には正しいかけ方があります。これまでなんとなく掃除機をかけていた方は、コツを知って効率良く掃除をしましょう。

本記事では、正しい掃除機のかけ方を解説します。

  1. 掃除機をかけるのは朝がベスト?
  2. 和室は夜にかけたほうが良い
  3. 効率良く掃除機をかける手順
  4. 掃除機も掃除が必要
  5. 掃除機の使用に関してよくある質問

この記事を読むことで、今までよりも楽しくそしてスムーズに掃除機がかけられるようになります。「掃除機をかけるのが苦手」「掃除機をかけるとホコリが舞ってしまう」「あまりきれいにならない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.掃除機をかけるのは朝がベスト?

ここでは、なぜ朝かけたほうが良いのか解説します。

1-1.朝のほうが汚れをとらえやすい

前日の汚れやホコリなどが眠っている間に床に落ちるため、朝に掃除機をかけたほうがきれいになりやすいといわれています。できれば家族が活動する前にかけるのがベストです。難しい場合でも午前中には掃除機をかけ終えているようにしましょう。集合住宅で近所迷惑になるという方は、ウェットシートなどで汚れやホコリを取り除くだけでもOKです。

1-2.掃除機をかける前にウェットシートを使う

先ほども述べたように、掃除機をかける前にウェットシートで汚れやホコリを取り除くことで掃除機の手間を省くことができるでしょう。掃除機をかけるとどうしてもホコリが舞い立ってしまいます。ホコリが舞うの防げるため、集合住宅という理由でなくてもウェットシートは役に立つでしょう。

2.和室は夜にかけたほうが良い

和室に関しては朝よりも夜に掃除機をかけたほうがベストだといわれています。その理由を解説しましょう。

2-1.畳にはダニが多い

掃除機は朝にかけたほうがベストですが、和室に関しては夜にかけたほうが良いといわれています。なぜなら、“畳にはダニが多い”からです。畳にはダニが多く潜んでおり、夜間に活動し始めます。夜はダニが活動的になり畳の表面に出てきてしまうので朝に掃除機をかけたほうがいいでしょう。集合住宅でどうしても夜に掃除機をかけられない場合は、カーテンを閉めて暗い状態にするとダニが夜と勘違いして出てきます。日中でもしっかりきれいにできるでしょう。

3.効率良く掃除機をかける手順

掃除機をかけるベストなタイミングを知っていても、“掃除機のかけ方”をきちんと理解しておかなければ当然きれいになりません。ここでは効率良く掃除機をかける手順を解説します。

3-1.やさしく掃除機を使う

汚れやホコリを取り除きたいからと力を入れて掃除機をかけるのはNGです。実はこの方法、掃除機を激しく動かすだけでホコリを吸い取っているわけではありません。掃除機は軽く持ち、リラックスした状態でやさしく掃除機をかけましょう。“吸いつく感じ”を意識しながら行うのがベストです。また、部屋の角を掃除する場合、壁に強く当てると傷つけてしまうので気をつけましょう。

3-2.一往復は6秒かける

基本的に掃除機をかけるときは“ゆっくり”、“リラックス”が大きなポイントになります。ですので、一往復にかける時間は5~6秒がベストです。力を入れて掃除機をかけたところで汚れやホコリをしっかり吸い取ってくれるわけではありませんから、時間をかけてゆっくり掃除機をかけるようにしましょう。特に和室はゴシゴシ激しく擦りながら掃除機をかけてしまうと畳が傷んでしまうので要注意です。

3-3.奥から手前の順でかける

どの部屋でも同じです。奥から手前にかけてゆっくり丁寧に掃除機をかけます。手前から掃除機をかけてしまうとせっかくきれいにしたところが汚れてしまうからです。手前から奥にかけて掃除機をかけがちですが、しっかり汚れやホコリを取り除きたいのであれば奥から手前の順にゆっくり後退するようにかけましょう。

3-4.スイングやスピードは一定

意識してゆっくりかけても、奥から手前にかけても、スイングのスピードや幅が一定でなければ掃除機の効果は半減してしまいます。また、汚れの取り残りも出てきてしまいますので、一定のスピードと幅を保つように掃除機をかけましょう。おすすめは往復路とも同じ場所をとおりながら一歩踏み出した姿勢でスイングすることです。この方法だとストレスにならず、むらなく掃除機をかけられるでしょう。

3-5.T字ノズルは1/3を重ねてかける

掃除機の種類によって多少異なりますが、一般的なものはT字ノズルは中央に吸い込み口があります。そのためそのまま掃除機をかけてしまうと両端にいくほど当然吸引力は落ちてしまうものです。そういったことを防ぐためにも往復路の後は横移動し、いちどかけた場所を重ねてかけると良いでしょう。1/3を重ねて掃除機をかけるので手間はかかります。しかし、しっかり汚れやホコリを取り除きたい方はこの方法がおすすめです。

3-6.各種ノズルをうまく利用する

メーカーによっていろんなノズルがありますが、それぞれのノズルは掃除機をかける場所に合わせて使い分けます。たとえば角や端をきれいにしたい場合は、ブラシノズルや細口ノズルなどがおすすめです。T字ノズルはあくまで広範囲を掃除するのに適しているので細かい場所には不向きでしょう。

3-7.床の種類で掃除機のかけ方を変える

畳とフローリングでは当然掃除機のかけ方は変わってきます。すべての床を同じ方法でかけてしまうとまったくきれいにならないので注意してください。ここではフローリング・カーペット・畳それぞれの掃除機のかけ方を紹介します。

3-7-1.フローリング

掃除機をかける前に、ウェットシートで汚れやホコリを拭き取ってあげると時短で掃除ができます。カーペットや畳に比べると掃除機をかけやすいイメージがありますが、角や端に汚れが溜まりやすいので要注意です。T字ノズルでは取りきれない汚れは細口ノズルに変えてしっかり吸い取ってあげましょう。

3-7-2.カーペット

汚れが付着しやすく、また人が行き来することでカーペットの毛も踏みつぶされてしまいます。掃除機をかけるときは毛を起こすように向きを整えながら丁寧にかけてあげるとカーペットを傷めずにきれいになるでしょう。

3-7-3.畳

ダニが発生しやすく、またウェットシートなど濡れたもので掃除できないので定期的に掃除機をかけてあげる必要があります。かけるタイミングについては前述しましたが、フローリング同様、角や端に汚れが溜まりやすいので細口ノズルやブラシノズルなどを使ってしっかり吸い取ってあげましょう。

3-8.換気は掃除機をかけた後

換気は掃除機をかけた後に行ってください。一見すると掃除機をかけるときに換気をしたほうが良いように思われがちです。窓を開けた状態で行ってしまうと外気からの汚れが入りホコリが舞いやすくなってしまいます。掃除をしたつもりでも汚れてしまうため、換気は必ず掃除機をかけた後に行ってください。

4.掃除機も掃除が必要

部屋をきれいにしたいのであれば掃除機をかけるのはとても大切です。そして、掃除機を掃除することも部屋をきれいにするためには必要になります。ここでは掃除機の掃除方法を解説しましょう。

4-1.吸引力が落ちたら掃除のサイン

掃除機の掃除も必要とはいえ、頻繁に掃除をする必要はありません。もちろんフィルターにゴミが溜まったら新しいものに替える必要はあります。基本的に掃除機は吸引力が落ちたら掃除のタイミングといえるでしょう。掃除をしないまま使い続けると故障の原因にもなるので気をつけてください。吸引力が落ちたらすぐにきれいにしてあげましょう。

4-2.掃除機の外装を掃除する

まずは掃除機の外装をきれいにしましょう。タオルとアルコール消毒液を用意し、電源を抜いて掃除をしていきます。濡らして絞ったタオルにアルコール消毒液をしみ込ませてからしっかり汚れを拭き取ってあげましょう。タイヤに髪の毛が巻き込まれている場合は、歯ブラシを使うと取り除けます。

4-3.掃除機のヘッドを掃除する

次に掃除機のヘッドです。ほとんどの掃除機にはパワーヘッドとエアーヘッドがありますが、掃除機の種類によって扱い方が異なるのでまずは取扱説明書を読んでください。

4-3-1.パワーヘッド

ヘッドの内部にモーターがあるのですべて水洗いすることはできません。ブラシ部分だけ水洗いし、他はアルコール消毒液をつけたタオルで拭き取る程度でOKです。また、部品を取り外すことになるため、不安な方は装着したままピンセットで絡まったゴミを取り除いてください。主な掃除の流れは以下のとおりとなります。

  1. 排気口からゴミを吸う
  2. 回転ブラシに絡まったゴミを取る
  3. ブラシホルダーを取る
  4. 回転ブラシを外す
  5. 回転ブラシを洗う
  6. パーツを元に戻す

回転ブラシを取り外した場所にもゴミが溜まっていることが多いので、ピンセットできれいに取り除いてあげましょう。回転ブラシは水洗いだけにします。洗剤や漂白剤を使うと変色や変形の原因になるので避けてください。また、水洗いした後は必ず自然乾燥で乾かしましょう。

4-3-2.エアーヘッド

次にエアーヘッドですが、ブラシが回転する部分を指します。ピンセット・歯ブラシ・タオルを準備したら分解してゴミを取り除いてください。ここでもピンセットを活用します。エアーヘッド・ブラシホルダー・回転ブラシを水洗いしたら、水気を取って自然乾燥してください。エアーヘッドは溝に汚れが溜まりやすいので、歯ブラシを使ってしっかりきれいにし、乾燥したパーツを元に戻したら終了です。

4-4.フィルターを掃除する

フィルターにはさまざまなゴミが付着しています。定期的に掃除をしてあげることで毎日気持ちよく掃除機をかけられるでしょう。ただし、従来の掃除機(紙パック式)はフィルターごと捨てるだけで良いので掃除をする必要はありません。フィルターの掃除が必要なのはサイクロン式掃除機になります。ダストカップがメーカーによって異なるため取扱説明書を読んでから行いましょう。主な掃除の流れは以下のとおりです。

  1. ダストカップを取り外す
  2. フィルターカバー・クリーンフィルター・カップカバー・ダストカップを順番に取り外したらフィルターカバーを拭く
  3. ダストカップは水洗いする(汚れがしつこい場合はスポンジを使うときれいになる)
  4. クリーンフィルターはブラシを使いゴミを取り除き、カップカバーも同様に洗う
  5. すべて自然乾燥したら、元に戻して終了

クリーンフィルターは強く擦ると破損の原因になるので注意してください。なお、陰干しは1日ほどかかるので、朝掃除機をかけた後に行うと良いでしょう。また、1か月置きに行うよりも数週間に1回など定期的に行ったほうがひどい状態を避けることができます。

5.掃除機の使用に関してよくある質問

ここでは掃除機を使用するときによくある質問について紹介します。

Q.パワーヘッドのブラシが回転しないときの対処法は?
A.スティッククリーナーの場合、フィルターを掃除するといいでしょう。ロボットクリーナーも回転ブラシや吸い込み口カバーを掃除することで改善できるケースがほとんどです。スティッククリーナーかロボットクリーナーかによって対処法が異なるため、取扱説明書を一読してください。

Q.ヘッドから異音がするのは故障か?
A.カラカラと音がする場合は、パワーヘッドについている停止スイッチの可能性があります。ブラシを動かすとカチャカチャと音がする場合も故障ではなく、延長管の長さ調整用金属が動いている音が原因です。ヘッドやホースなどにゴミが詰まっているような音がする場合はゴミを取り除くことで音がしなくなるでしょう。

Q.掃除機の強弱スイッチを上手に使うコツは?
A.畳やフローリングは傷みやすいのでスイッチを弱に、カーペットなどは強にして掃除機をかけるのがポイントです。特に、畳やフローリングのような場所はスイッチを強にしても吸引力は変わらないため弱にすることで電気代節約にもつながります。

Q.掃除機の間違った使い方は?
A.部屋の隅を掃除する際、掃除機のヘッド部分を壁にガツガツとぶつけることです。隅に溜まっているホコリを取るために壁にガツガツとぶつけて吸引している方が多いと思います。この使い方では壁や幅木を傷つけてしまう恐れがあるので要注意です。掃除機が故障する原因になるので注意しましょう。

Q.掃除機の平均寿命は?
A.一般的に、7~8年が目安といわれています。掃除機が動かなくなる、途中で止まってしまったり、吸引力が弱くなったりする場合は、買い換えのサインです。7年以上使用している場合は、新しい掃除機に買い換えたほうが電気節約になりますし、効率的に掃除できるでしょう。

まとめ

今まで当たり前のようにかけていた掃除機も、正しいかけ方を学ぶことで効率良くそして隅々まできれいになることが分かりました。「掃除機をかけているのに部屋がきれいになった気がしない」という方は、掃除機をやさしく扱う、かける時間を朝にするなど今回紹介した掃除機のかけ方をぜひ参考にしてみてください。また、掃除機の掃除も大事なので、1か月に数回は分解してきれいにしてあげましょう。