今注目の老活とは? 主なポイントや後悔しないコツを詳しく教えます!

「定年が近くなったので老活を始めたいが、具体的にどんなことをするべきか」「老活をスムーズに進めるポイントを知りたい」とお考えではありませんか? 超高齢化社会を迎えた今、長い老後を安心して暮らしていくためにも、きちんと老活して準備することが必要です。しかし、実際にどんなことをすればよいのか、どんな点に注意するべきかなど、よく分からないこともありますよね。

そこで今回は、老活について詳しく解説しましょう。

  1. 老活とは?
  2. 老活が必要な理由は?
  3. 老活ではどんなことをする?
  4. 老活に関するよくある質問

この記事を読むことで、老活のポイントや注意点がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.老活とは?

最初に、老活とはどんなものか具体的に見ていきましょう。

1-1.老後の生活を考えて準備を進めること

老活とは、老後の生活を考えて準備を進めることです。バブル崩壊以降、日本では正社員として長年勤め上げた会社を退職後、悠々自適に暮らすといったライフプランを持つことができなくなりました。老後を安心して過ごすためには、現状を見据えながら生活資金の準備や生活環境の整備を早めに始める必要があります。さらに、公的年金制度が当てにならなくなったことで、老活への注目が高まっているのです。

1-2.豊かな老後を送るために行う

老活は、豊かな老後を送るために行います。超高齢化社会となった今、老後は想像以上に長く続くものです。衣食住に困らず、なるべく自分の希望どおりに暮らすためには、相応の準備が必要になります。老後は、年金と貯蓄だけで暮らしていくケースが多いことや、健康面の不安が大きくなることからも、老活は大きな意味を持っているのです。

1-3.終活との違いは?

老活と終活は、いずれも人生の終わりを見据えて行うことに違いはありません。老活と終活との違いは、自分が亡くなったときのことに比重を置くかどうかにあります。老活は、老後の長い人生をいかに自分らしく生きるかに重点を置くのが特徴です。一方、終活は、自分が亡くなったときや亡くなった後のことを考えて行います。老活を行った後で終活に移る人が多いのも自然なことです。

2.老活が必要な理由は?

老活が必要になる主な理由を詳しく見ていきましょう。

2-1.老後資金の計画を立てる

老活の主な目的の一つに、老後資金の計画を挙げることができます。総務省の家計調査によると、老後を快適に暮らすには夫婦2人で約24万円が必要とのことです。一方、厚生年金と国民年金の平均受給額は、それぞれ月約14.8万円・約5.5万円なので、はるかに足りません。足りない分は、貯蓄を崩すか新たな方法で収入を確保する必要があります。早めに必要な金額を知り、現状の資産でやりくりできるか確認することはとても重要なことなのです。

2-2.住環境を整備する必要がある

老後は、誰でも足腰が弱くなるなど、体に何かと不便を感じることが多くなります。また、場合によっては介護が必要になることもあるでしょう。そのため、住環境を整備して高齢になっても安心して暮らせるようにすることが必要です。何かあったときでも高齢者に適切な住環境があれば、必要以上に不安を感じることもありません。

2-3.心身が元気なうちに考える必要がある

いざ老後を迎えると、多くの人が準備不足に戸惑うことになります。特に、十分な資産がある人以外は、生活費の工面に苦労することもあるでしょう。また、高齢になってからいろいろと動こうとしても、心身の疲労が激しくて付いていけないこともあります。老後のことを考えるのは、若いうちがベストなのです。

3.老活ではどんなことをする?

老活では実際にどんなことをするのか具体的に解説します。

3-1.理想の老後を具体的に思い描く

まずは、理想の老後を具体的に思い描いてみましょう。自分にとって理想の老後とは何か、じっくり考えてみてください。家でのんびりと過ごしたいのか、働き続けて社会とかかわっていたいのか、人によって理想とする状況が異なるはずです。また、老後にやってみたいことも考えてみましょう。たとえば、夫婦で旅行に行きたい、小さな趣味の店を開きたいなどです。老後にどんな暮らし方をしたいか、何をしたいか考えておくことで希望がわいてくることでしょう。

3-2.健康管理や体力作りを行う

健康管理や体力作りを行うことも忘れないでください。高齢になっても自分らしく生きるには、心身の健康維持が大きなカギになります。具体的には、以下のようなことに気を付けてください。

  • 早寝早起きを基本とし、十分な睡眠時間を確保する
  • 1日3食決まった時間に栄養バランスのよい食事をする
  • 外出時や帰宅時などに感染症対策をきちんと行う
  • 定期的に健康診断や歯科検診を受け、悪いところを早めに治療する
  • ストレスをためないようにする
  • 週に2~3回程度、適度に運動する

3-3.不用品を処分して身辺を片付ける

老活では、今までの暮らしを整理整頓することも必要になります。まずは、身辺の不用品を処分して、ものを減らしましょう。不用品が多い家では、掃除がしづらい、ものにつまずきやすい、なくしものをしやすいなど、何かと不便が多くなります。より住みやすい家にするためにも、また、終活の前準備としても早めに不用品を処分することがおすすめです。

3-4.家の住み替えやバリアフリー化を進める

家の住み替えやバリアフリー化を進めることも老活の一つです。老後を夫婦2人もしくは自分1人で暮らす場合、必ずしも現在住んでいる家が適切とは限りません。広くて大きな家は解放感があって快適ですが、掃除や手入れが大変です。また、古くて段差が多い家では、高齢になってから住みづらくなることでしょう。今より体が不自由になっても快適に暮らせることを想定して、住み替えやバリアフリー化を検討してください。

3-5.預貯金などの資産を整理する

老活では、預貯金や不動産などの資産を整理することも大切です。リスクヘッジのために多くの金融機関に預金するのも一つの方法ですが、高齢になると管理しきれなくなることもあります。普段よく使う金融機関だけに絞り、ほかの口座は解約して整理しましょう。また、所有している不動産についても、登記簿情報を確認しておくことをおすすめします。特に使用する予定がない不動産は、売却して現金化し、老後資金に充てることも検討してみましょう。

4.老活に関するよくある質問

最後に、老活に関する質問に回答します。それぞれ確認しておきましょう。

Q.老活を40代から考えるのは早過ぎる?
A.いいえ、早過ぎることはありません。40代はそろそろ老後の生活を見据え始めるのに適した年代です。定年までまだ十分な時間があることからも、40代から考えることをおすすめします。

Q.老後資金が足りない場合は定年後も働くべきか?
A.老後資金が明らかにショートすることが分かっているのなら、定年後であっても働くべきでしょう。今は、定年後に再雇用されて働く人も多くいるので、会社の就業規則などを確認してみてください。また、今のうちに副業を始めて収入を増やすことも考えてみるとよいでしょう。

Q.老後資金を増やすために株式を運用するのはダメ?
A.ダメではありません。しかし、株式の運用は必ずしも利益が出るとは限らないものです。あくまでも余剰資金での運用にとどめておくことをおすすめします。

Q.老後でもおすすめの趣味にはどんなものがある?
A.たとえば、以下のようなものがおすすめです。

  • 映画鑑賞
  • 旅行
  • 美術館・博物館巡り
  • 神社・仏閣巡り
  • ウォーキング
  • 手芸
  • カメラ
  • 外国語会話

上記のほかにも、自分がやってみたいと思うものを趣味にすれば老後を楽しく過ごすことができます。

Q.老活の内容を子どもたちに知らせておくべきか?
A.知らせておくほうがよいでしょう。特に、子どもたちと同居している、持ち家などの財産がある場合などは、何かあったときに不都合が起きることがあります。子どもたちと老後もうまくやっていくためにも、老活について話す機会を持つことがおすすめです。

まとめ

今回は、老活について詳しく解説しました。老活は、老後の生活を自分らしく豊かに送るために準備することです。老後に安心して暮らすためには、老後資金の確保や住環境の整備・健康管理などさまざまなことを見直すことが必要になります。まずは、自分にとって理想の老後を思い描き、実現に向かって必要なことを準備していきましょう。なお、老活は早く始めるに越したことはありません。心身が健康で判断能力が高いうちに始めることをおすすめします。