重曹を使ったお風呂掃除のポイントは? 汚れを未然に防ぐコツも紹介

「重曹で本当にお風呂の汚れが取れるのか?」「重曹を使った効果的なお風呂掃除の方法が分からない」など、重層によるお風呂掃除で悩んでいる方は多いでしょう。ナチュラル洗剤の重曹は、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して使用できるのが大きなメリットです。汚れの種類に合わせて使用することで、より効果が発揮できます。

そこで、本記事では、重曹を使ったお風呂掃除を解説しましょう。

  1. 重曹の特徴と魅力をチェック!
  2. 重曹はどんな汚れに効果があるの?
  3. 重曹を使ったお風呂掃除を場所別に紹介
  4. お風呂の汚れを予防する習慣は?
  5. 重曹とお風呂掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで、重曹を使用する際のポイントとお風呂掃除のコツが分かります。気になっている方は、ぜひチェックしてください。

1.重曹の特徴と魅力をチェック!

代表的なエコ洗剤として有名な重曹には、どのような特徴があるのでしょうか。

1-1.重曹は弱アルカリ性で体にやさしい

炭酸水素ナトリウムとも呼ばれる重曹は、食塩水を原料として二酸化炭素を加えることでできる成分です。もともと人体にある物質なので、安全性が高くやさしい洗剤として注目されています。小さい子どもやペットがいる家庭では、強い成分が入っている洗剤は使いにくいですが、重曹なら安心して使用できるでしょう。また、弱アルカリ性の性質を持っているため、油などの酸性汚れを中和して落とすことができるのです。酸性の汚れだけでなく、生ゴミや靴などの臭いも中和してくれるので掃除に役立つアイテムとして人気があります。

1-2.コストパフォーマンスに優れている

重曹の魅力は安全性だけではありません。市販で販売されている重曹は数百円、100円均一ショップでも販売されているのでお得に購入できます。市販の洗剤よりも安く購入できるため、コストパフォーマンスに優れているのが大きな魅力です。重曹を1つ用意しておけば、キッチン・リビング・トイレ・お風呂場などさまざまな場所の掃除に役立つでしょう。お風呂場だけでなく、家中の汚れに対応できるのも魅力の1つです。

1-3.細かく水に溶けにくい粒子と発泡性

重曹の粒子は細かく、水に溶けにくい特徴があります。お風呂場は水を使うところなので、水に溶けやすい洗剤は不向きです。重曹を汚れにつけてこすると、クレンザーと同等の効果が期待できるでしょう。ペースト状にすることで、より汚れに成分が浸透し落ちやすくなります。また、温めると発泡性がある汚れなどを浮かせて剝がし落とすことができるのです。

2.重曹はどんな汚れに効果があるの?

では、重曹はどんな汚れに効果があるのでしょうか。

2-1.酸性の汚れを中和する

前述したように、重曹は弱アルカリ性の性質を持っているため、酸性の汚れを中和する力があります。掃除の基本ルールは、酸性の汚れならアルカリ性、アルカリ性の汚れなら酸性の洗剤を使って中和することです。よって、重曹はキッチンまわりの油汚れやリビングの手垢(てあか)といった酸性の汚れに効果が期待できます。お風呂場でいうと、皮脂汚れを落とすことができるでしょう。

2-2.クレンザーと同じ働きが期待できる研磨効果

重曹の特徴で説明したとおり、粉末タイプの重曹は水に溶けにくい性質を持っており、粒が残って汚れをかき出す研磨効果が期待できます。汚れが気になる部分に重曹をふりかけることで、粒が汚れを削り落とし、クレンザーと同じ働きをしてくれるのです。また、重曹の粒は細かいので市販のクレンザーよりもお風呂場の床や浴槽を傷つける可能性は低くなります。

2-3.消臭効果もある

重曹は酸性汚れを落とす効果だけでなく、嫌な臭いを消す効果もあります。お風呂場やキッチンシンクなどで発生する悪臭は、繁殖している雑菌が原因です。雑菌の繁殖を抑える作用を持つ重曹で、悪臭の防止につながります。また、湿気を吸い取る作用も持っているため、雑菌が繁殖しにくい環境を作ることもできるのです。

3.重曹を使ったお風呂掃除を場所別に紹介

それでは、重曹を使ったお風呂掃除を浴槽・壁・床・排水口の場所別に紹介します。

3-1.浴槽は重曹のつけ置きがおすすめ

毎日水をためることが多い浴槽内は、雑菌が繁殖しやすい環境となっているため、重曹のつけおき掃除がおすすめです。残り湯が活用できる掃除方法を以下にまとめたのでぜひ参考にしてください。

  1. 残り湯に重曹200gを入れ、湯船をよくかき混ぜて溶かす
  2. 洗面器・風呂用のイス・子どものおもちゃなどを湯船に入れ一晩つけ置きする
  3. 翌日、浴槽からお風呂グッズを取り出し、シャワーでキレイに洗い流す
  4. 汚れが残っている場合は、スポンジでこすり洗いする
  5. 浴槽はお湯を抜き、スポンジでこすり洗いをし、シャワーで流して完了

重曹は水よりもお湯のほうが溶けやすいので、入浴後の温かいうちに入れるのがポイントです。お湯が減っている場合は、少し多めのお湯を足すといいでしょう。また、つけ置きする際は換気扇を必ずまわしてください。

3-2.床と壁は重曹ペーストで掃除する

床や壁は洗剤が流れてしまいやすい箇所なので、しっかりとカビ菌や雑菌に浸透する重曹ペーストを使った掃除がおすすめです。まずは、重曹3:水1の割合で重曹ペーストを作ってください。後は、以下の手順で床と壁の掃除を進めましょう。

  1. 床と壁の汚れている箇所に重曹ペーストを塗る
  2. ラップでパックし、30分程度放置する
  3. ラップを剝がし、スポンジでやさしく洗う
  4. 最後にシャワーでしっかり洗い流して完了

重曹は研磨剤の役割を果たすので、傷つけないようにあまり強くこすりすぎないようにするのがポイントです。ラップでパックすることで重曹の成分が汚れに浸透するため、強くこすらなくても落ちるでしょう。

3-3.排水口は重曹とクエン酸の合わせ技

排水口は、臭いが気になるときが掃除のタイミングです。しっかり汚れを落とすために、重曹とクエン酸を活用しましょう。合わせ技を使うことで、発生した泡が汚れを落としてくれます。掃除の手順は以下のとおりです。

  1. 排水口のネットにたまったゴミや髪の毛を取り除く
  2. 重曹を排水口をおおうほど、まんべんなくふりかける
  3. クエン酸水をスプレーボトルに入れ、重曹の上からスプレーする
  4. しゅわしゅわと泡が発生した後、30分程度放置する
  5. 最後にシャワーで洗い流し、スポンジでこすり洗いをして完了

排水管までキレイにしたいときは、市販のパイプ洗浄剤を使うといいでしょう。重曹では落とせない汚れをキレイにできます。ただし、パイプ洗浄剤のほとんどは塩素系なので、使用する際は取り扱いの注意が必要です。クエン酸やほかの洗剤と混ぜて使わないようにしてください。ほかの洗剤と混ぜてしまうと、有害ガスが発生し人体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

4.お風呂の汚れを予防する習慣は?

キレイにしたお風呂を維持するために、汚れを予防するポイントや習慣を紹介します。

4-1.使用後はしっかり換気する

日ごろからできることといえば、お風呂を使った後にしっかり換気することです。お風呂に発生するカビは湿気が多い箇所がほとんどなので、常に空気を入れ替え、湿気を除去しましょう。また、カビが発生しやすい温度は約20~30℃といわれています。使用後のお風呂場は温度が上昇しているため、入浴後に冷水シャワーを全体にかけてください。それから換気を行うと、カビ防止の効果がさらに高まります。

4-2.入浴剤に重曹を使う

重曹は市販の入浴剤にも入っているので、安心です。重曹を入浴剤として使うことで、そのままつけ置き掃除にも活用できます。掃除に時間と手間をかけたくない方にはおすすめの方法といえるでしょう。ただし、入浴剤として重曹を使用する際は、ほかの成分が混じっていない重曹100%のものを使うのがポイントです。また、重曹の量は、一般的な浴槽の大きさに対し2分の1カップを目安にしてください。

4-3.床にものを直接置かない

お風呂場の床に、子どものおもちゃや洗面器・イスなどを直置きしないようにしましょう。床に直置きすると、乾燥しにくく汚れが付着しやすくなってしまうからです。置き場所がない場合は、S字フックでポールなどにつり下げてください。そうすれば、水気が自然と切れるようになります。

4-4.メラミンスポンジなど掃除道具を常備する

汚れが気になったときにサッと取れるよう、メラミンスポンジなどの掃除道具を常備しておくのもポイントの1つです。お湯につかりながら浴槽まわりや水道のウロコ汚れなどを落とすことができます。少しの汚れでも入浴中に拭き取ることで、頑固な汚れ防止につながるのです。子どもと一緒に入浴しているときも、協力しながら浴槽をキレイにできるでしょう。掃除の手間が省けるおすすめの方法です。

4-5.入浴後は排水口に重曹をふりかける

排水口のヌメリで悩んでいる方は、入浴後に重曹をふりかけてください。スプーン1杯程度の重曹をふりかけるだけでヌメリが防止できます。毎日の掃除もグッと楽になるはずです。また、排水口に髪の毛取りシートをつけたり貼ったりすることで、掃除が楽になります。そのまま捨てられるので、直接手で触る必要もありません。薬局や100円均一ショップでは、掃除に役立つグッズがたくさん発売されているので、それらをうまく活用するのも方法の1つです。

5.重曹とお風呂掃除に関してよくある質問

重曹とお風呂掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.頑固な汚れが取れないときの対処法は?
A.重曹は万能アイテムですが、弱アルカリ性なので頑固な汚れは落とせないケースがあります。そんなときは、重曹よりも強力な洗剤が必要になるでしょう。ただし、扱いが非常に難しいので落ちない汚れはプロのクリーニング業者に依頼する方法もあります。無理に自分で落とそうとすると方法を誤ってしまい、逆に傷つけてしまうため注意してください。

Q.ウロコ汚れが気になる鏡の掃除方法は?
A.ウロコ汚れの多くは石けんカスや水道水のミネラル成分がほとんどです。そのため、重曹ではなく酸性の洗剤で中和させて落としたほうがいいでしょう。そこで大活躍するのが、お酢です。お酢と水それぞれ100mlずつスプレーボトルに入れてよく混ぜた後、気になる箇所にスプレーしてください。上からティッシュなどで貼りつけておくとより汚れが落ちやすくなります。そして、ラップでパックをし30分程度放置した後、水でキレイに洗い流しましょう。洗い流した後は、乾いたふきんなどでしっかり拭き取ることが大切です。

Q.カビを除去するポイントは?
A.カビを落とすポイントは、重曹ペーストを密着させるようにたっぷりと塗りつけ、最低でも3時間以上置いたままにすることです。3時間以上そのままにすることで、重曹の成分がカビの奥まで浸透し、より落ちやすくなります。また、乾燥すると効果を発揮しなくなるため、ラップをしたりシャワーで周辺に水をかけたりして、湿り気をキープしましょう。

Q.子どものおもちゃはどこに置けばいいの?
A.洗濯ネットに入れてつるす方法がおすすめです。目が粗い洗濯ネットに入れ、浴室の物干し用バーなどにS字フックでつるしておけば、まとめて収納できます。ヌメリやカビが発生しにくい方法で保管すれば、子どもも安心して使うことができるでしょう。

Q.重曹の保管方法は?
A.重曹は湿気を吸収すると固まりやすく、使いづらくなってしまいます。そのため、密封できる瓶などに入れ、直射日光が当たらない場所に置きましょう。おすすめの保管場所は、洗面所の下にある収納スペースです。お風呂場の近くに保管しておけば、必要なときにすぐ取り出し使うことができるでしょう。

まとめ

お風呂は、水垢や皮脂の汚れ・髪の毛など汚れの原因となるものが蓄積されやすい場所です。だからこそ、こまめな掃除が必要となります。そこで役立つのがナチュラル洗剤の重曹です。重曹はアルカリ性なので、浴槽内の皮脂汚れや排水口のヌメリなどの酸性の汚れに効果が期待できるでしょう。また、入浴剤として活用すれば、お肌もツルツルになり一石二鳥です。キレイな状態を維持するために、シャンプー容器やお風呂用イスなどを直接床に置かない・髪の毛が取れるネットを使用するなどの汚れ防止対策も行うといいでしょう。